開催時期が例年の8月中旬から開幕週に移動。さらに別定戦から「ハンデ戦」として生まれ変わった関屋記念(G3、新潟芝1600m)

1974年から82年までハンデ戦で行われていた時期もあったとはいえ、それは半世紀近く前の話。直近の別定戦でも毎年のように伏兵級の穴馬が馬券に絡んでおり、条件変更にともない難易度が増しているのは要チェックでしょう。

まさに3つ星穴馬が狙うのは、2つの条件変更が追い風となりそうな激走候補。少なくない競馬ファンが見落としているであろう「盲点」にこそ、当コンテンツの神髄である“美味しい穴馬”が隠されています!

本命じゃない。でも、美味い。

関屋記念・推奨穴馬


ハクサンバード

📝 推奨理由

関屋記念は前走で1600mより短い距離に使っていた馬は、過去10年で[1-0-1-21]複勝率8.7%と大苦戦。23年1着アヴェラーレ(4人気)、18年3着エイシンティンクル(3人気)しか好走例がなく、2頭とも1600mを超える距離で勝利経験があった。

この時点で実績が1400mに集中しているハクサンバードにとって、好ましくない傾向なのは誰の目にも明らか。3歳時に阪神芝1600m未勝利戦で2着の経験があるとはいえ、当時は勝ち馬に3馬身突き放されている。

ただ、今年の関屋記念は前が止まらない夏の新潟開幕週。例年と比べてスピードが求められる馬場……と仮定すれば、短距離馬にも激走の下地があるのではないか。

そもそも論として自他共に認める1400mのスペシャリストが、なぜ1600mの関屋記念なのか。陣営がマイル再挑戦を決断した要因と考えるのが、1週前追いの栗東ウッドで叩き出した「ラスト1ハロン10秒8」という異色の伸び。

馬場状態にもよるが栗東ウッドでラスト1ハロン11秒台を切れる馬は、週単位で多くても両手、少ないときは片手で余る程度しかいない。オープン馬でも狙って出すのは難しく、状態が良くなければお目にかかれないタイムだ。

また今年から関屋記念は「ハンデ戦」で行われるのもポイント。これにより同馬は前走パラダイスS3着時と同斤量の54キロで出走できるだけに、好調教と斤量面から“夏は格より調子”という競馬の格言がハマるシーンが脳裏に浮かぶ。

陣営がマイル出走に踏み切ったのも、絶好の状態と軽ハンデがあってこそ。鞍上と血統から走っても人気にならないタイプなのも魅力で、勝算あっての挑戦に乗ってみる価値は十分ありそうだ。

📌 総評

関屋記念は、日本一長い直線を舞台に瞬発力が求められるレース。最後の直線で見せる爆発的なスピードと、それを引き出すジョッキーの手腕が問われるレースです。

また今年は日程が開幕週に移動。別定戦からハンデ戦への変更という新たな要素も加わり、例年と比べて傾向の変化に注意を払う必要があります。