直近5年のうち4回も2ケタ人気馬が馬券に絡むなど、年間でも屈指の難易度を誇る京成杯オータムハンデキャップ(G3、中山芝1600m)

秋の中山開幕週に枠順の有利不利が激しい芝1600mで、レース名にもなっている「ハンデ戦」という舞台設定が、予想の難しさを跳ね上げています。

しかし、裏を返せばこんなレースだからこそ、誰もが憧れる高額払い戻し馬券をGETする絶好のチャンス。今回は先日の札幌記念で10番人気1着トップナイフを星2つ推奨で仕留めた腕利き研究員が、密かに注目する“美味い穴馬”が急浮上しました。

本命じゃない。でも、美味い。

京成杯オータムH・推奨穴馬

⭐⭐
アスコルティアーモ

📝 推奨理由

初のマイル戦で大変身が期待できる“美味い穴馬”ではないか。

オープン昇級後は5戦ともサッパリ。直近4戦は牝馬限定重賞でも掲示板外と、率直に申し上げて成績的に狙える要素は皆無と言わざるを得ない。

しかし、この馬を美味い穴馬として推す最大の根拠こそ、昨年の京成杯オータムHを1分30秒8の好時計で快勝。今春のG1ヴィクトリアマイルを制した1つ下の半妹アスコリピチェーノ(父ダイワメジャー)の存在だ。

デビュー当初から芝1600m路線で活躍した妹に対し、父がキタサンブラックの本馬は中距離路線へ。4歳夏にオープンへ昇級するも、1番人気で9着に敗れた24年関越Sで騎乗したC.ルメール騎手は、レース後に下記のような“金言”コメントを残している。

「(1800m)は距離が長そうです。いい手応えでしたがラスト200mで一気に止まってしまいました。距離はマイルまでかもしれません」

ご承知のとおりC.ルメール騎手は妹アスコリピチェーノの主戦ジョッキーであり、当時は阪神ジュベナイルF1着、桜花賞2着、NHKマイルC2着と芝1600mのG1で結果を残している。父が違うとはいえ名手の指摘は断然人気を裏切った言い訳などではなく、的を得ているのではないか。

しかし、その後も同馬は冒頭で紹介したとおり、4戦続けて芝の中距離戦に出走。なぜ陣営がC.ルメール騎手の進言を無視したのか解せないが、今回がある種の答え合わせとなるのは間違いないだろう。

結果として不可解な近走の大敗で手にした53キロの軽ハンデという武器。さらに血統と名手の裏付けがある今回は、“美味い穴馬”の1発回答に期待したい。

📌 総評

京成杯オータムハンデキャップはレース名となっている「ハンデ」に加えて、内外で有利不利が激しい中山芝1600mの「枠順」、直線の短い小回り中山の「コース適性(パワーと先行力)」という3つの要素が複雑に絡み合うレースです。