騎手時代に約20万人が来場した90年ダービーをアイネスフウジンで逃げ切った中野栄治元調教師が、
独自の視点で重賞の好調教馬を導き出します!
【天皇賞・秋】休み明けも問題なし!レジェンドが選ぶ追い切りナンバーワン!
2024/10/26(土)
当週 栗東ウッド(良) | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|
85.0 | 69.3 | 53.5 | 37.2 | 11.3 | 馬なり |
いよいよ天皇賞だね。東京のG1ってやっぱり盛り上がるんだよなぁ。僕は東京でダービーを勝っていることもあって、どうしても思い入れもあるんだ。
先週、久々に親しくさせてもらっているオーナーさんと東京競馬場に行ってきたんだけれど、やっぱり現場っていいよね。特に今は家族連れやカップルが多くなった。昔じゃ考えられない光景だけれど、若いファンが多くなって凄くいい雰囲気だったよ。
なんでG1週の今週行かなかったのかって?僕は目立つからね(笑)
天皇賞・秋のナンバーワンはベラジオオペラだ。昨秋は夏負けで菊花賞を諦めた経緯があったので、残暑が続くこの夏は調整に気を遣ったと思う。動きは凄く良かったよ。
1週前に7Fからビッシリ。これは前走時と同じだけれど、追ってからの反応がとても良かった。今週も気合が乗って実にいい雰囲気だったね。
2番手はリバティアイランド。体は増えているようだけど、これは成長分だろう。この中間も切れのある脚取りを見せている。1週前は時計も速かったが、以前よりも迫力を増した感じで伸びも素晴らしかった。
ドウデュースも貫禄のある走りだったな。ちょっと手前を替えないところがあったけれど、全身を使ったリズミカルな動きは目を引いたね。
あとはジャスティンパレスかな。1週前は併せた相手に手応えで見劣ったけど、今週は1週前よりフットワークが大きくなって気分良く坂を駆け上がってきたよね。力を出せる状態だと思うよ。
そういえば競馬ラボが東京競馬場付近でアドバルーンを上げてるんだって?競馬場に来場される方は1コーナーの方向を注目して見てほしいな。先週上げてくれたら俺も見れたんだけど(笑)
クリノキングマン
前走もいいと思ったんだけどね。逃げられたんだけど最後甘くなってしまったあたり、陣営が言うように叩き良化型なのかもしれない。
今回も頭数はそこまで多くなくて、2kg減の減量ジョッキーだけにまたハナに行けるはず。実際斤量が少なくなるほど出脚は速くなるんだよ。今回は粘りが違うんじゃないかな。
プロフィール
【中野 栄治】Eiji Nakano
1953年大分県生まれ、東京都出身。父は大井の元調教師という家庭で育ち、1971年に騎手デビュー。数多くの活躍馬に騎乗し、約20万人が詰めかけた1990年日本ダービーをアイネスフウジンで逃げ切り伝説を作る。1995年には調教師に転身。短距離G1を2勝したトロットスターなどを育て、日本競馬にその名を残した名ホースマン。