騎手時代に約20万人が来場した90年ダービーをアイネスフウジンで逃げ切った中野栄治元調教師が、
独自の視点で重賞の好調教馬を導き出します!
【ジャパンカップ】大人びた雰囲気にナンバーワン評価!レジェンド自信の本命は…
2024/11/23(土)
当週 美浦ウッド(良) | ||||||
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83.8 | 67.9 | 52.8 | 38.2 | 11.7 | 馬なり |
いよいよジャパンカップだ。今年は結構盛り上がっているようだね。何しろ海外から有力馬が来ているし、日本馬もなかなかのラインナップ。
外国馬に関しては3頭とも報奨金の対象馬で、勝てば賞金5億円とは別に報奨金(4.5億円=300万ドル)も入るそうだから、今年は本気度からして違うんじゃないかな。
とはいえ、注目しているのは日本馬。中でも一番動きが良く見えたのはチェルヴィニアだ。今週は3頭併せの真ん中で追い切られて、直線は内外に挟まれる感じになったけれど、それでもムキになるところもなくリラックスして走っていたのが良かったよ。
オドオドしないで、大人びた風情で力強い動きだった。この雰囲気を当日まで保てれば、3歳牝馬でも期待が高まるね!今回のナンバーワンは君だ。
次に良かったのはジャスティンパレス。天皇賞・秋の時も良く見えたんだけれど、まだもう一段状態が上がりそうな感じもあったんだ。今回は重心を低くして、体全体を使ったいい動き。本当の目標はここだったのかなってくらい良くなっているよ。
ドウデュースも勿論良かった。何より順調に来ている様子で、前回は手前を替えないところがあったけれど、今回はスムーズ。事実上の本追い切りだった1週前の追い切りは迫力満点だったなぁ。
あとはシンエンペラー。1週前のCWでの追い切りが目を引いた。相変わらず頭が高くて見栄えが良くないんだけれど、追い出すと重心を低くしてビュンと伸びていたんだ。遠征の疲れも見えないし、これは面白いと思う。
ウインリブルマン
今回は大穴狙い。東京11Rのウインリブルマンを見直してみたい。前走のノベンバーSは引っかかってしまって、1000m通過57.5というオーバーペースで逃げてしまった。
今回は同型がいないし、楽にハナを切ってマイペースで運べれば見直せていいんじゃないかな。
プロフィール
【中野 栄治】Eiji Nakano
1953年大分県生まれ、東京都出身。父は大井の元調教師という家庭で育ち、1971年に騎手デビュー。数多くの活躍馬に騎乗し、約20万人が詰めかけた1990年日本ダービーをアイネスフウジンで逃げ切り伝説を作る。1995年には調教師に転身。短距離G1を2勝したトロットスターなどを育て、日本競馬にその名を残した名ホースマン。