
騎手時代に約20万人が来場した90年ダービーをアイネスフウジンで逃げ切った中野栄治元調教師が、
独自の視点で重賞の好調教馬を導き出します!
【NHKマイルC】この勢いでアッと言わせる!レジェンド・中野栄治元調教師も認めるコンビ
2025/5/10(土)
当週 栗東CW(重) | ||||||
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82.8 | 65.9 | 50.6 | 36.0 | 11.2 | 馬なり |
先週の府中は毎年恒例のくらやみ祭りで盛り上がっていたようだね。
くらやみ祭りといえば、毎年その週にNHKマイルCが行われていたけれど、今年はその祭りのあとの開催になる。これは馬にとっても関係者にとっても都合が良かったんじゃないかな。
というのも以前ほどではないとはいえ、やはり祭りの騒音が影響するんだ。ましてG1開催となれば神経を使ったものだよ。まあ僕の場合はNHKマイルCに縁はなかったんだけどね(笑)
その東京では今週から5週連続のG1開催。今週末は東京競馬場に行く予定なので、盛り上がりを堪能してこようと思っているよ。
今週のナンバーワンはランスオブカオスだ。先週、今週ともに終始リラックスしていて、余裕のある走りが印象的だったなぁ。格下相手とはいえ、加速もスムーズ。抜け出す脚も速かった、いい間隔で使っているので態勢は整ったと思う。
鞍上は今年2年目の吉村くん。先週はユニコーンSをカナルビーグルで勝っているし、今乗れているよね。人馬ともに調子がイイので、アッと言わせても何も驚かないよ。
アドマイヤズームも高評価。前回はトライアル仕様というか、あくまで叩き台といったムード。それでも勝ち切るかという競馬だったよね。その前走を叩いて明らかに息の入りも良くなっていたので、いよいよ本番仕様という仕上げだと思う。
あとはマピュース。一見地味な存在だけれど、桜花賞4着、その前のクイーンCではエンブロダイリーの2着と実力がある。今週のウッドではハツラツとした動きを見せていて、走りたくてウズウズしている感じ。これは人気以上に面白い存在だと思うなぁ。
最後にヤンキーバローズ。先週の追い切りでは舌がハミを越していたね。こうなるとジョッキーは反応が伝わらないので操作が難しいんだ。ただ今週の坂路ではいい動きだったよ。反応良く終いもシッカリ伸びていたし、あとは実戦に行っての折り合い次第だろうね。

アスクムービーオン
前走も狙ったんだけれど、直線粘りに粘ってあとちょっと、勝ち馬とは0.2秒差と惜しい内容だった。今回は同型もほとんどいないし、引き続き同じ舞台でチャンスがあるんじゃないかな。
プロフィール
【中野 栄治】Eiji Nakano
1953年大分県生まれ、東京都出身。父は大井の元調教師という家庭で育ち、1971年に騎手デビュー。数多くの活躍馬に騎乗し、約20万人が詰めかけた1990年日本ダービーをアイネスフウジンで逃げ切り伝説を作る。1995年には調教師に転身。短距離G1を2勝したトロットスターなどを育て、日本競馬にその名を残した名ホースマン。