騎手時代に約20万人が来場した90年ダービーをアイネスフウジンで逃げ切った中野栄治元調教師が、
独自の視点で重賞の好調教馬を導き出します!
【チャンピオンズC】ジャパンC大的中!レジェンドが思い出の地で2週連続的中へ
2025/12/6(土)
| 当週 美浦ウッド(良) | ||||||
|---|---|---|---|---|---|---|
| 82.0 | 66.2 | 51.5 | 37.3 | 11.2 | 馬なり | |
先週のジャパンCはS評価に指名したカランダガンが見事勝ってくれたね。
外国馬がジャパンCを制したのは2005年のアルカセット以来20年ぶりという。見立て通り、この馬にはジンクスが通じなかったね(笑)
競馬では何より落ち着いていたのが良かった。スタート後は落馬したアドマイヤテラに外から来られても動じなかったし、バルザローナ騎手も道中はマスカレードボールをマークする形で進めていた。馬も凄かったし、ジョッキーの腕も光った一戦だったと思う。
今回のカランダガンの勝利で、来年以降、外国馬のジャパンC参戦が更に増えてくれると嬉しいな。レースもより面白くなるはずだよ。
さて、今週は中京でチャンピオンズCが開催されるな。今週のナンバーワンはナルカミだ。
いよいよ古馬の一線級との対戦になるけれど、中間は入念な乗り込みが目立つし、先週、今週と素晴らしい動きだったよ。
リズム良く我慢も利いて、終いもシッカリ動けていた。まだ余力を残していながら時計も速かったし、状態は申し分なしだね。
その中京といえば、1976年のきさらぎ賞をスピリットスワプスで勝ったことがあって、これが僕の重賞初制覇だったから思い入れのある競馬場でもあるんだ。
きさらぎ賞は京都開催だろうって?当時は中京の芝1800mで施行されていたんだよ。「また古い話をしてるな…」って言わないでね(笑)
当時は中京競馬も出張、つまり滞在競馬になる時があったんだ。関東圏からやってきた馬も人も少なかったけれど、何人かで近場の市場によく砂肝を買いに行って、調教の後に焼いて食べてたなぁ。
そうそう、名鉄の名古屋駅に名駅前チャンスセンターっていう宝くじ売り場があったのもよく覚えてる。ここがまた良く当たるって有名でね。行った時はみんな買っていたもんだよ。
誰か当たったのかって?それは分からないな、当たったら言うわけないしね…。僕は当たったか?言えるわけないよ。当たってないんだもん(笑)
セラフィックコールも良かったね。1週前はゴールを過ぎても1ハロンくらいはまだ追っていた。わざわざこうするあたりまだ重かったのかなと思うけれど、その分今週はユッタリと、ラクラクと先着していたし、これで整った感じ。
シックスペンスはダートにも適性があったということだろう。1週前のウッドコースでもかなりイイ状態だと思ったけれど、今週の坂路でも伸び伸びとリラックスして走っていたのは好感が持てる。
最後にペリエール。佐々木騎手が跨った今週のウッドコースは良かったね。低い姿勢で頭の使い方も良かったし、前走だけで評価を下げられない状態にあると思うよ。
キタノズエッジ
日曜の狙い目はG1の裏の阪神から。メインレースのりんくうS、これはハイペース濃厚の一戦だね。キタノズエッジに展開が向きそうだ。使いながら状態は上がっているし、さらなる前進が見込めるんじゃないかな。
プロフィール

【中野 栄治】Eiji Nakano
1953年大分県生まれ、東京都出身。父は大井の元調教師という家庭で育ち、1971年に騎手デビュー。数多くの活躍馬に騎乗し、約20万人が詰めかけた1990年日本ダービーをアイネスフウジンで逃げ切り伝説を作る。1995年には調教師に転身。短距離G1を2勝したトロットスターなどを育て、日本競馬にその名を残した名ホースマン。






