「血統分析」に心血を注ぐこと数十年。東大卒の頭脳と豊富な経験によって完成した独自の理論から導いた自信の『本命馬』と、一発逆転の可能性を秘めた『お宝馬』を披露する。
直近の血統激走馬
- 1月5日 中山11R 中山金杯(G3)
-
本命馬◎ボーンディスウェイ(8人気) 3着
お宝馬$マイネルモーント(6人気) 2着
- 12月15日 京都11R 朝日杯FS(G1)
-
本命馬◎ミュージアムマイル(2人気) 2着
見事にハマった「連軸推し」!
【小倉記念・展望】夏祭りの小倉に打ち上げ花火を
2019/7/31(水)
★土曜新潟11R 佐渡S ◎本命馬 ギャラッド 4番人気7着 高速馬場の外回りであの位置からでは届かない。物理的に厳しかった。また思ったほどには切れなかった。見込み違いを反省。
$お宝馬 シャイントレイル 6番人気5着 好位置を回り、直線は一瞬伸びかけたが、そこまで。使える脚が短い上に前も止まらず。
★日曜新潟11R アイビスSD(G3) ◎本命馬 ライオンボス 1番人気1着 圧倒的な人気馬を本命にし、しっかり勝ち切ってくれたのだから、馬が偉かった。勝因をくどくど語るまでもない。
$お宝馬 オールポッシブル 9番人気3着 こちらは会心。このレースで走る馬の条件をすべて満たしていた。もう少しで2着もあったが、上出来。
【今週のポイント】
東日本より一足早く猛暑に入っている西日本。小倉では小倉記念が行われる。ここ2年は順当に収まっているが、過去10年で1番人気は1勝のみ。一筋縄ではいかない重賞ではある。小回り平坦、野芝、ハンデ戦、暑さ。クリアすべきハードルは多い。
過去10年に3着以内に入っていた馬のほぼ半数が、前走で掲示板を外しており、巻き返せる馬を探すことが最も重要な予想手順となるだろう。血統的には、トニービンを代表とするグレイソヴリン系を父か母の父に持つ馬が激走しまくることで知られる。
3年前のクランモンタナの大爆発を最後に、それ以降は出走数が減り、フェルメッツァの3着くらいが目立つところだが・・・。今年は直系の産駒も何頭か出走しそう、また「父の母父にトニービン」を持つ有力馬(ハーツクライ産駒やルーラーシップ産駒が該当)もいる。この傾向をどこまで重視するか、どれを拾うかもテーマだ。
小倉祇園太鼓に続き、おりしも「わっしょい百万祭り」という大きな催しの当日になっている小倉。私は新潟で仕事のため現地を訪れることは叶わないが、ぜひ懐もワッショイといきたいものだ。
【次回の狙い馬】
日曜 新潟12R 9着 スタートで大きく躓いてしまう。そのため後方から砂を被りまくりながらの展開。直線は外へ出せず内へ突っ込んでいき、バラけてからジリジリ伸びてきたが、ピリッとしたのは一瞬だった。ただ今回は休み明けも大きかった。1回使ったことでガス抜きができれば、ソロルの下でゴールドアリュール一族というダートのエリート血統が物を言うのではないか。
土曜 新潟5R 5着 掲示板では唯一後方からの競馬をしていた。出遅れしたわけではなく、出たなりの位置であったようで、スイッチが入ってからは目の覚める脚。もう少し出していっても競馬になるはずで、追い込み一手にならないようにうまく育っていってほしい1頭。
プロフィール
水上 学 - Manabu Mizukami
1963年生まれ、東京大学卒業。 初めてレースを目にすることになった1971年の日本ダービーをキッカケに、競馬にノメリ込む。70年代後半から血統に興味を持ち、手製の血統表を作成。以後、試行錯誤を重ねつつ現在に至る。必然と偶然が折り重なる「血統」に魅了され、膨大なサンプルを解析。血統傾向を絶対評価と相対評価に体系化することで、より実践的な予想理論に昇華させている。多角的な観点から競馬を検証する鋭い分析力は、ファンのみならず関係者からも支持を受けており、現代競馬を語る上で欠くことのできない最重要人物である。ラジオ日本「競馬実況中継」メイン解説、雑誌「競馬の天才」など多媒体で活躍中。