「血統分析」に心血を注ぐこと数十年。東大卒の頭脳と豊富な経験によって完成した独自の理論から導いた自信の『本命馬』と、一発逆転の可能性を秘めた『お宝馬』を披露する。
直近の血統激走馬
- 11月24日 東京12R ジャパンカップ(G1)
-
本命馬◎ドウデュース(1人気) 1着
2週続けてG1突破!
- 11月17日 京都11R マイルCS(G1)
-
本命馬◎ソウルラッシュ(4人気) 1着
難解なメンバーで本命ズバリ!
【札幌記念】夢を見るか、現実を見るか
2019/8/13(火)
★土曜新潟11R 新潟日報賞 ◎本命馬 レノーア 4番人気4着 内目を完璧な立ち回り。いったんは直線で2番手争いに加わったが、ゴール前は力尽きた感じ。昇級戦で骨っぽいメンバーを考えればよく走っているし、前走で離されていたジュランビルには完全に先着したのだが・・・。
上位、特に1,2着が強かった。しいて難癖をつければ、前半で少し行き過ぎたことくらい。
$お宝馬 アバルラータ 9番人気7着 後方やや前寄りの位置から、馬群に揉まれつつ怯まずよく伸びている。こちらも力は出せた。そのうち現級勝ち負けとなるだろう。
★日曜新潟11R 関屋記念(G3) ◎本命馬 オールフォーラヴ 7番人気10着 先行馬だがテンが速くはないので、自然と中団やや前程度の位置でタメられるかと思っていたが、ハイペースの流れを序盤手を動かして果敢にハナ争いに加わってしまった。今開催の外回りで、しかも速い流れが予測されるレースであれをやったらアウト。その割にはよく頑張っている。タメたらそれなりに切れる馬なので残念だった。
$お宝馬 エントシャイデン 13番人気7着 こちらは完璧な立ち回り。馬券対象になるほどの見せ場はなかったが、終始6番手付近を粘り通し、地力は示した。マイルの良馬場なら常に目が離せない穴馬候補となっていきそう。
【今週のポイント】
夏競馬唯一のG2札幌記念。今年は、来年以降の昇格を睨んでの動きが本格化しているのではないかと思えるほど、豪華にG1馬4頭が顔を揃えた。さらに海外を含めれば、さらに3頭のG1.2着馬を加えることになる。まさに夏のドリームレース。
ただ、冷静に見てみれば、大目標はこの後であることが明白なフィエールマン、3歳時の輝きを取り戻したいブラストワンピース、順調度を欠いてスケジュールが何度か変更されたワグネリアンということも言えるわけで、頼り切れる存在はいないのかもしれない。小回りで直線の短い舞台でもあり、個人的には意外と混戦とみる。
フィエールマンの強さには敬意を表しつつも、あのブエナビスタですら脚元をすくわれたレースでもあり、敢えて本命は違う馬に打つことを現時点で宣言しておきたい。台風の進路、雨の影響がどこまで残るかも気になるところ。強烈な穴も忍ばせる予定である。
【次回の狙い馬】
土曜 札幌5R 4着 新馬戦。道中物見をしているのかフラ付く走りだったが、直線は集中してそれなりに脚を使った。スローでそのまま回ってきた感じだったものの、これは実戦を経験して変わりそうなタイプ。
日曜 小倉9R 11着 今回の大敗の理由は、ひとえに小回り適性の無さに尽きる。コーナーを曲がりにくそうで、左右というよりは小回りに難儀している感。外回りコースならこのようなことはなく、高い素質を発揮できるはず。
プロフィール
水上 学 - Manabu Mizukami
1963年生まれ、東京大学卒業。 初めてレースを目にすることになった1971年の日本ダービーをキッカケに、競馬にノメリ込む。70年代後半から血統に興味を持ち、手製の血統表を作成。以後、試行錯誤を重ねつつ現在に至る。必然と偶然が折り重なる「血統」に魅了され、膨大なサンプルを解析。血統傾向を絶対評価と相対評価に体系化することで、より実践的な予想理論に昇華させている。多角的な観点から競馬を検証する鋭い分析力は、ファンのみならず関係者からも支持を受けており、現代競馬を語る上で欠くことのできない最重要人物である。ラジオ日本「競馬実況中継」メイン解説、雑誌「競馬の天才」など多媒体で活躍中。