「血統分析」に心血を注ぐこと数十年。東大卒の頭脳と豊富な経験によって完成した独自の理論から導いた自信の『本命馬』と、一発逆転の可能性を秘めた『お宝馬』を披露する。
直近の血統激走馬
- 12月15日 京都11R 朝日杯FS(G1)
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本命馬◎ミュージアムマイル(2人気) 2着
見事にハマった「連軸推し」!
- 12月7日 中京11R 中日新聞杯(G3)
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本命馬◎ロードデルレイ(1人気) 2着
馬券のチャンスを見逃さない!
【AJCC】復権の足掛かり
2020/1/21(火)
【今週のポイント】
日曜の中山メイン、アメリカジョッキークラブカップ(G2)は、近5年続けて単勝7,8番人気が馬券圏に入ってきているが、反面1,2番人気も4年続けて連対中。昨年こそ、7番人気シャケトラがアタマを取り切って3連単は12万円台となったが、基本的には大波乱というよりヒモ荒れまでとなることが多い。
今年は3、4頭に人気が散りそうだが、注目は凱旋門賞以来となるブラストワンピースの復帰。あくまで始動戦なのか、しっかり勝って復権を期するのか、その見極めが重要となりそうだ。
人気馬総崩れは見込めないように思えるが、ただ今年の中山芝は異例で、例年より遥かに時計が掛かると共に、パワーが必要な状態となっている。前に行った馬の苦戦傾向も距離問わず目立っており、過去の傾向よりも、今年の馬場に合うタイプを選ぶ方が賢明かもしれない。そこに多少の付け目はありそうだ。
★土曜小倉11R 愛知杯(G3) ◎本命馬 パッシングスルー 2番人気7着 中団から進んでいたが、向こう正面で一度躓いて位置取りが下がり、さらに4角で上がっていこうとしたときに、バテたランドネが膨れてきて外へ持っていかれてしまい大きな距離ロス。それがなくても3着までに来たかは不透明だが、大きな不利だったことは確かだった。
$お宝馬 レッドランディーニ 8番人気15着 想定以上に雨が降ったことが痛かった。この馬は道悪適性は皆無なのだろう。
★日曜中山11R 京成杯(G3) ◎本命馬 ヒュッゲ 2番人気10着 ロールオブサンダーを行かせて2番手も、外からスカイグルーヴに張り付かれて、3頭合わせの真ん中に入ったかのようなポジションになってしまった。3頭並びあるいは雁行の際には、真ん中に入った馬が最もストレスが掛かることは知られているが、まともに拙いところに入ったために、早々に馬が音を上げてしまった。普通ならバテるようなペースではないだけに、メンタル面のストレスと、輸送で減らした馬体含めてコンディションが整わなかったのだろう。
$お宝馬 ヴィアメント 9番人気8着 中団から伸びもバテもせず。地力がまだないということに加え、イレコミも目立っていた。いくら力の要る馬場でも無理狙いだったかと反省。自己条件なら見直せる。
【次回の狙い馬】
土曜 中山9R 3着 前が残れない馬場で、積極的に行って直線まで勝ち負けに加わり、最後は前には離されたが3着を取り切ったのは立派。フェアリーS除外による調整の難しさもあっただろう。東京でも走れる馬で、次走は上積み必至だ。
日曜 中山12R 7着 内へササっていた上に、押っ付け通し。右回りもこなせるが左の方が良さそうだし、また現在は1200mは忙しすぎる印象。1400mがある東京の方が良いはずだ。次走東京1400m条件に狙ってみたい。
プロフィール
水上 学 - Manabu Mizukami
1963年生まれ、東京大学卒業。 初めてレースを目にすることになった1971年の日本ダービーをキッカケに、競馬にノメリ込む。70年代後半から血統に興味を持ち、手製の血統表を作成。以後、試行錯誤を重ねつつ現在に至る。必然と偶然が折り重なる「血統」に魅了され、膨大なサンプルを解析。血統傾向を絶対評価と相対評価に体系化することで、より実践的な予想理論に昇華させている。多角的な観点から競馬を検証する鋭い分析力は、ファンのみならず関係者からも支持を受けており、現代競馬を語る上で欠くことのできない最重要人物である。ラジオ日本「競馬実況中継」メイン解説、雑誌「競馬の天才」など多媒体で活躍中。