水上学の血統トレジャーハンティング


【今週のポイント】
意外と混戦の様相を呈してきた桜戦線。今週はフィリーズレビューが行われる。勝ち馬が桜花賞を制した例は、2005年のラインクラフトまでさかのぼることになるが、オークス秋華賞の2冠馬となるメイショウマンボ、古馬になって大成したクイーンズリング、短距離でブレイクしたベルカントなど、名牝は断続的に出ている。また2着馬からはレーヌミノルが3年前に本番を勝った。

ハッキリしているのは、前走1200m組が近10年で1度も3着以内に入ってないということくらいで、馬券的には毎年難解なレース。

血統的には、1400mの常である「ダート風味の組成」「1400mのスペシャリスト的血統」「早期完成度」などが鍵となる。これらに該当する馬の中から、枠の並びや展開も加味して結論を下したい。

★土曜中山11R オーシャンS(G3) ◎本命馬 ナックビーナス 3番人気2着 100%完璧な競馬。坂下までは今度こそという感じだったが、ダノンスマッシュの切れに屈した。これは仕方ない。4年連続2着は却って大偉業とも言える。

$お宝馬 キングハート 6番人気5着 自分の競馬は出来ている。今年は相手が強かった。

★日曜中山11R 弥生賞ディープインパクト記念(G2) ◎本命馬 サトノフラッグ 2番人気1着 スタートしてすぐに鞍上が外へ外へと馬を導き、馬場の良いところを回る。道悪にしてはソコソコ流れていたが、ペースダウンを待たずに3角前から一気のマクリ。距離ロスもなんのその、坂でまた伸びた。馬体のシルエットがハッキリしてきて、走りに弾力がついている。新馬戦で仕上げ切らなかったことが、ここに来ての成長力につながった感。ただコントレイルには完成度でまだ一枚届いておらず、もうワンステップ上がりたい。

$お宝馬 エンデュミオン 11番人気7着 この馬の競馬はできた。能力差。ただ、じわじわと強くなっては行きそうで、まずは自己条件から。

【次回の狙い馬】
土曜 中山6R 6着 前半は1200mのペースに苦労しているように見えたが、直線は目を惹く伸び。2着馬とは0秒1差だった。ペース慣れが見込める次走は、さらに上が目指せるだろう。

土曜 阪神12R 5着 前に行った馬には厳しい展開で、本来は前に行かないはずのこの馬にとってはなお苦しくなると思われたが、2番手からしっかり粘っての0秒3差は立派。新境地を見出せた。次走は自在に立ち回れるはずだ。

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