「血統分析」に心血を注ぐこと数十年。東大卒の頭脳と豊富な経験によって完成した独自の理論から導いた自信の『本命馬』と、一発逆転の可能性を秘めた『お宝馬』を披露する。
直近の血統激走馬
- 11月24日 東京12R ジャパンカップ(G1)
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本命馬◎ドウデュース(1人気) 1着
2週続けてG1突破!
- 11月17日 京都11R マイルCS(G1)
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本命馬◎ソウルラッシュ(4人気) 1着
難解なメンバーで本命ズバリ!
【オークス】デゼルVS桜花賞組?
2020/5/19(火)
【今週のポイント】
ほとんどの馬にとって、初めての2400mで争われるオークスではあるが、この10年は、前走の着順が汚れている馬の巻き返しは至難の業となっている。距離適性云々が杞憂に終わることが多いということだ。
連対馬で見れば、桜花賞組にしても9着、10着馬の巻き返しが2例あるだけで、あとはすべて3着以内から。フローラS組が連対に絡んだ5回も、3着が最低着順。忘れな草賞、スイートピーS組は当然勝ち馬のみ。軸には、どの組からは別にしても、前走3着以内からが無難なのかもしれない。
となれば、堅い決着が多いということになるが、波乱はやはり軽く見られがちなスイートピー組、忘れな草賞組が勝ち切った時。この組の評価は、年により大きく変わってくる。
今年は粒が揃った世代。キャリアこそ浅いが、スイートピーS勝ち馬デゼルの脚は破格だった。これが、桜花賞上位組にどこまで通じるか。今年のオークス展望は、ここが最大のカギとなりそうだ。
★土曜東京11R 京王杯スプリングC(G2) ◎本命馬 ダノンスマッシュ 2番人気1着 レーン騎手が、行く馬がいないとみて逃げの手に。スローに落として33秒1で上がっては後続は為す術なしだった。
$お宝馬 レッドアンシェル 6番人気11着 ロスなく終始6番手。そこから伸びるどころか、バテてもいないのに後続に差された。ペースも確かに合わなかったが、東京のような長い直線ではダメなのかもしれない。
★日曜東京11R ヴィクトリアマイル(G1) ◎本命馬 ノームコア 5番人気3着 やや縦長、6番手といっても先頭から距離がある位置取り。直線は少し外目へ出すと、芝の色の変わり目を追われてよく伸びたが、前残りの馬場もあったし、そもそも相手が悪すぎた。タイミング1つで2着はあっただけに残念。
$お宝馬 コントラチェック 8番人気14着 トロワゼトワルにハナを譲り2番手。思い切って行っていればどうだったかという思いはあるが、それでも無理か。コーナー4つでうまく息を入れながらの逃げ馬なのだろう。
【次回の狙い馬】
土曜 東京9R 9着 押っ付けて予想通りハナへ。僚馬スズカゴーディーの追い込みのこともあるので、こちらも気分良く飛ばした。直線入って手応えはあったが、なかばで止まってしまった。長い直線と1400mもこたえたかもしれない。次走、直線の短い福島や新潟のダートなら押し切り可能だ。
土曜 新潟10R 6着 今回は休み明けも仕上がっていた。出遅れて挽回も中団後ろあたり。そこから直線追われたが、ジリジリとしか伸びなかった。ただ反応がスタートから鈍く、身体よりも中身の勝負気配が整っていなかった感じ。叩かれてスイッチが入れば、次走は古馬混合でもやれる。それだけの力はある馬だ。
プロフィール
水上 学 - Manabu Mizukami
1963年生まれ、東京大学卒業。 初めてレースを目にすることになった1971年の日本ダービーをキッカケに、競馬にノメリ込む。70年代後半から血統に興味を持ち、手製の血統表を作成。以後、試行錯誤を重ねつつ現在に至る。必然と偶然が折り重なる「血統」に魅了され、膨大なサンプルを解析。血統傾向を絶対評価と相対評価に体系化することで、より実践的な予想理論に昇華させている。多角的な観点から競馬を検証する鋭い分析力は、ファンのみならず関係者からも支持を受けており、現代競馬を語る上で欠くことのできない最重要人物である。ラジオ日本「競馬実況中継」メイン解説、雑誌「競馬の天才」など多媒体で活躍中。