- 11月17日 京都11R マイルCS(G1)
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本命馬◎ソウルラッシュ(4人気) 1着
難解なメンバーで本命ズバリ!
- 11月16日 東京11R 東スポ杯2歳S(G2)
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本命馬◎クロワデュノール(1人気) 1着
2歳戦で血統ジャッジが光る!
【安田記念 最終結論】予定調和を突き崩せ
2020/6/6(土)
日曜東京11R 安田記念(G1)
◎本命馬&お宝馬 |
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⑪グランアレグリア (牝4、美浦・藤沢和厩舎、池添騎手) |
ヴィクトリアマイル、オークス、ダービー。断然の1番人気が堅い約束を果たし続けた春の東京G1。不安な世相なら、安定した揺るぎない存在に縋り安心したいのは私たちの素直な心理。ただ、競馬の面白さはそれだけではないという気持ちも鎌首をもたげてくるのも事実なのだ。もちろんアーモンドアイには何の恨みもない。だが、そろそろ予定調和が崩れる怖さも味わいたいのだ。
もちろん、ただの妄想というわけではない。前走に比べると、確実にハードルは上がるはず。ヴィクトリアMの着差は牝馬同士、いかにも相手が楽だったし、時計も、翌週は3歳1勝クラスで1分31秒7が出たほどの超高速の時期だった。今回は相手がかなり強化され、得意の高速馬場から、当時より時計の掛かるコンディションに替わる。中2週にはさして不安はないが、体質の難しい馬にはむしろ当日の湿度70%の予報の方が気にかかる。
おまけに、当初参戦予定のなかったダノンスマッシュの存在も気になる。これが飛ばして、その直後のプレミアムの流れ込み、あるいはマイルで位置取りが後ろになるであろうキングリーを呼び込むか。もちろんアーモンドアイも一緒に呼び込んでしまうことになるとは思うが、ある程度力の要るようになった芝を速い流れで進んだ場合、喜ぶ馬は他にもいる。それが⑪グランアレグリアだ。
1400m阪神C圧勝、1200mの道悪を豪快に追い込んで、実質勝ち馬だった高松宮記念。短めのところで研鑽を積んだことは、差し馬のマイルへの延長においてとても大きい。脚をタメながらも、位置取りは楽になる。間隔を空けた方が良い馬であり、当初からここを目標に設定してヴィクトリアMは回避。もっとも、当時はアーモンドアイがヴィクトリアM出走表明でここには出てこないという目算もあっただろうが……。ならばアーモンドアイを考えず、自分の競馬に徹すれば、道は開けるはず。
ディープインパクト×タピットで、もとより高速でも問題ないし、かつ持続力も高い配合で、一瞬の脚より、グイグイとラップを上げていくタイプ。直線が長く広いコースも最適だ。
この人気ならお宝馬にはふさわしくないのだが、実質人気馬だけの競馬になるとみている。アーモンドアイを破る可能性という意味で、お宝馬も兼務させていただきたい。
相手は連対の対象で ⑤アーモンドアイ、⑥インディチャンプ。 以上。
プロフィール
水上 学 - Manabu Mizukami
1963年生まれ、東京大学卒業。 初めてレースを目にすることになった1971年の日本ダービーをキッカケに、競馬にノメリ込む。70年代後半から血統に興味を持ち、手製の血統表を作成。以後、試行錯誤を重ねつつ現在に至る。必然と偶然が折り重なる「血統」に魅了され、膨大なサンプルを解析。血統傾向を絶対評価と相対評価に体系化することで、より実践的な予想理論に昇華させている。多角的な観点から競馬を検証する鋭い分析力は、ファンのみならず関係者からも支持を受けており、現代競馬を語る上で欠くことのできない最重要人物である。ラジオ日本「競馬実況中継」メイン解説、雑誌「競馬の天才」など多媒体で活躍中。