「血統分析」に心血を注ぐこと数十年。東大卒の頭脳と豊富な経験によって完成した独自の理論から導いた自信の『本命馬』と、一発逆転の可能性を秘めた『お宝馬』を披露する。
直近の血統激走馬
- 12月15日 京都11R 朝日杯FS(G1)
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本命馬◎ミュージアムマイル(2人気) 2着
見事にハマった「連軸推し」!
- 12月7日 中京11R 中日新聞杯(G3)
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本命馬◎ロードデルレイ(1人気) 2着
馬券のチャンスを見逃さない!
【ラジオNIKKEI賞】秋の実りを夢見て
2020/6/30(火)
【今週のポイント】
3歳限定のハンデ重賞は、このラジオNIKKEI賞だけ。ハンデ戦であることに賛否の声はあるが、個人的にはこのレースだけなのだから、個性として残すべきだと考える。レース体系にはバリエーションがあった方がいい。
年によっては、秋に菊花賞路線、あるいはマイル路線へと転じてG1を賑わせる馬が出ることもあり、上半期終了直後と言っても、買う方も息を抜けない面白い一戦である。
舞台は小回り、直線がほぼ平坦で短い福島だが、好走馬の脚質には意外と幅があり、単純な前残りではない。
以前ほどではないが、トップハンデが好走しにくいのは確か。また前走G1出走馬については、そこでの着順はあまり気にしなくてよいという傾向もある。
血統でみると、意外と福島の芝中距離を得意としているディープインパクト産駒が今年は1頭のみ。そのままキズナなど第2世代種牡馬の好走傾向が出るのか、あるいはいかにも小回り向きの血統が台頭するのか。抜けた馬がおらず、今年は波乱の匂いは血統からはプンプンしてくる。
問題は天気。今週末も降るのかどうか。蒸し暑い盆地の気候は、東京の暑さとは質が違う。悩ましい要素は多い。天気、枠、稽古時計なども見た上で最終結論、もちろんメインファクターを血統においたトレジャーハンティングを、ぜひご参考にしていただきたい。
★土曜東京11R アハルテケステークス ◎本命馬 バレッティ 4番人気2着 ほぼ想定していた通りのレース、文句なしの内容。勝ったかと思ったが、内からアシャカトブの切れが強烈だった。仕方ない。
$お宝馬 ハヤヤッコ 10番人気10着 出負けして終始後方、ずっと同じ位置を回ってきただけ。押っ付けられており、馬が走る気になっていない、輸送のないところでの大敗は初めて。ちょっと分からない。
★日曜東京11R 宝塚記念(G1) ◎本命馬 クロノジェネシス 2番人気1着 この馬が2番人気に支持されたのは、雨予報だったことだけではないだろう。ファンの目の高さには恐れ入る。レースは余裕の外目追走から早めに動いて、直線一気に突き放した。6馬身差圧勝は道悪の相乗効果だが、速い馬場でも楽に勝てていただろう。それくらい素晴らしい伸びと馬体だったし、上がりのかかる舞台では本当に強い。
$お宝馬 モズベッロ 12番人気3着 後方からクロノジェネシスを2馬身くらい前に置いての競馬。早めに動き、直線で一度苦しくなったが、サートゥルナーリアと馬体が合ってから勝負根性を出してさらにひと伸び。内回りはとても合う。まさに父ディープブリランテを彷彿とさせる走りだった。
【次回の狙い馬】
土曜 東京12R 7着 スタート後に挟まれて下がったのが痛恨。直線も前が空かずに、良い手応えなのにスパートできず。まともなら際どかったのでは。福島では適距離がなく、新潟まで空ければ、マイルで再度狙いたい。
日曜 阪神6R 5着 終始追い通し、ついていくのがやっと。それでも直線はジリジリ伸びた。1200mでは距離不足が明らかで、おそらくもうこの距離は使わないと思う。次走1400m以上で。
プロフィール
水上 学 - Manabu Mizukami
1963年生まれ、東京大学卒業。 初めてレースを目にすることになった1971年の日本ダービーをキッカケに、競馬にノメリ込む。70年代後半から血統に興味を持ち、手製の血統表を作成。以後、試行錯誤を重ねつつ現在に至る。必然と偶然が折り重なる「血統」に魅了され、膨大なサンプルを解析。血統傾向を絶対評価と相対評価に体系化することで、より実践的な予想理論に昇華させている。多角的な観点から競馬を検証する鋭い分析力は、ファンのみならず関係者からも支持を受けており、現代競馬を語る上で欠くことのできない最重要人物である。ラジオ日本「競馬実況中継」メイン解説、雑誌「競馬の天才」など多媒体で活躍中。