「血統分析」に心血を注ぐこと数十年。東大卒の頭脳と豊富な経験によって完成した独自の理論から導いた自信の『本命馬』と、一発逆転の可能性を秘めた『お宝馬』を披露する。
直近の血統激走馬
- 12月15日 京都11R 朝日杯FS(G1)
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本命馬◎ミュージアムマイル(2人気) 2着
見事にハマった「連軸推し」!
- 12月7日 中京11R 中日新聞杯(G3)
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本命馬◎ロードデルレイ(1人気) 2着
馬券のチャンスを見逃さない!
【札幌記念】北都に女王凱旋
2020/8/18(火)
【今週のポイント】
夏競馬唯一のG2札幌記念だが、今年はちょっと顔ぶれが薄め。こうなると、1年以内にG1を2つ(通算では3つ)制しているラッキーライラックの存在が際立ってくる。宝塚記念で中距離路線女王の座をクロノジェネシスに明け渡した格好となったが、道中は外傷も負っていて割り引く必要はない。秋の復権に向けて、ここは負けられない一戦だ。1番人気8連敗中といっても、さすがに……という気はする。
むしろ、相手探しを捻りたいところだ。もちろんダービー馬マカヒキ、マイルCS馬ペルシアンナイトはいるのだが、色あせた感は正直否めない。去年のヴィクトリアマイル馬ノームコアにしても、この距離には不安が残る。復活の狼煙を揚げたアドマイヤジャスタか、あるいはその下の格の馬の浮上はあるのか、このあたりが焦点となりそうだ、いずれにせよ、絞って取るべきレースである。
★土曜新潟11R 上越ステークス ◎本命馬 シスル 4番人気13着 スタートしてから強い追い風を背に受けて先行。直線では後続の脚を止めてくれるために前にいた方が有利となる強い向かい風となり、本来は粘れたはずなのに、この馬だけは3角過ぎから苦しくなり直線ずるずる下がってしまった。周りにいた馬がみな残って上位に入っており、ちょっと分からない。夏場は過去1走しかしておらず、そこでやはり凡走に終わっており、もしかしたらこの季節がダメなのかもしれない。
$お宝馬 アルーアキャロル 10番人気12着 終始後方から全く見せ場なし。この日のダートは、気象条件と馬場的に追い込むのは至難の業で、位置取りも合わなかった。
★日曜新潟11R 小倉記念(G3) ◎本命馬 ランブリングアレー 1番人気6着 これは勝負の綾になってしまうが、3角で先頭に並びかけようかというところで外からロードクエストの早仕掛けに絡まれ、引けない展開になってしまった。直線競り潰されながらもよく粘ってはいたが、さすがに展開が厳しすぎた。普通の展開ならどうなっていたか……。
$お宝馬 アールスター 10番人気1着 こちらは終始先行馬群の後ろのインをキープ、ロードクエストが動いた時も我関せずでインが空くのを待った。前が空いたところで一気の切れ。平坦馬場も高速馬場もドンピシャでハマった感じ。長岡騎手の手綱も冴え、格上挑戦ながら快勝だった。
【次回の狙い馬】
日曜 小倉9R 3着 デビュー戦快勝後、今回は休みを挟んでの2戦目昇級戦。しかも逃げ切りのデビュー戦と異なり、内の中団で揉まれ続ける苦しい展開を、直線苦しみながらも捌いて3着まで押し上げてきた。スムーズなら2着はあった。このキャリアでこの競馬、かなり強い。続戦なら次はあっさりも。
土曜 新潟6R 4着 新馬戦。スタートは出負けし、流れも速かったので手応え十分のまま待機策。しかし直線は再三前が詰まり、空いてから猛然と伸びてきての4着。まともなら勝ち負けの勢いだった。次走、同距離でも、あるいは折り合うタイプのようなのでマイルでもやれるはず。
プロフィール
水上 学 - Manabu Mizukami
1963年生まれ、東京大学卒業。 初めてレースを目にすることになった1971年の日本ダービーをキッカケに、競馬にノメリ込む。70年代後半から血統に興味を持ち、手製の血統表を作成。以後、試行錯誤を重ねつつ現在に至る。必然と偶然が折り重なる「血統」に魅了され、膨大なサンプルを解析。血統傾向を絶対評価と相対評価に体系化することで、より実践的な予想理論に昇華させている。多角的な観点から競馬を検証する鋭い分析力は、ファンのみならず関係者からも支持を受けており、現代競馬を語る上で欠くことのできない最重要人物である。ラジオ日本「競馬実況中継」メイン解説、雑誌「競馬の天才」など多媒体で活躍中。