競馬YouTuberとして一躍名を挙げ、各媒体に引っ張りだこの佐藤ワタルが、地方&海外レースを展望。若くして人並み外れた知識量、分析力を披露する。
【日経新春杯】伝統の芝中長距離重賞で必要なのはダート血統!?
2019/1/12(土)
昨日の当コラムで、「今年は不運」という話を書いた。そうしたところ、土曜の中山11R・フェアリーSでは◎チビラーサンが大出遅れ。互角にゲートを出ていれば勝ち負けだったのでは、と思える末脚だっただけに、つくづくスタートが悔やまれる。前回は奇数枠でゲートの中で待たされてしまったこともあっての出遅れ。今回は後入れの外枠偶数。さすがに出遅れないと踏んで本命にしたのだが…
インターネットで1990年12月生まれの2019年運勢を調べたところ、『1月、スタートの段階でいきなりアクセルを踏み込んで良い結果を得ようと頑張ってしまうことが、逆に悪い結果を引き寄せてしまうということにつながります』とのこと。なるほど、今は我慢の時なのかもしれない。気になるのはそのページの金運の欄に書いてある『競馬に大金をつぎ込んでしまうなんて言うことも起こりそう』という一文。飽きもせず平日も毎日馬券を購入してしまう自分にとって、非常に耳の痛い一文であった。1990年12月生まれに限らず、皆さん気をつけましょう。
さて、日曜の中央競馬の話に移る。
京都11R・日経新春杯が行われるのは京都2400m。この舞台で行われる重賞は、他に京都大賞典がある。近5年の平均勝ち時計を見ると、
京都大賞典2.24.3
日経新春杯2.25.4
と、日経新春杯のほうが1秒以上遅いのだ。前開催から4ヶ月ほど間隔が開く秋の京都の開幕週と、2ヶ月の開催を終え、中1ヶ月で再び始まる冬の京都開催では当然後者のほうが馬場が荒れ、時計が掛かり、パワーが必要となる。必然的にダート血統が有利となり、実際昨年の1着馬パフォーマプロミスの母父父は米G1フロリダダービーを制しているブライアンズタイム。2着ロードヴァンドールはアメリカ血統の代表格であるストームキャットだ。
京都の芝は例年より重いものの、内の状態がいいのは例年と同じ。内枠で母父がダート血統という馬を優先的に買っていきたい。◎シュペルミエールは以前より素質を高く評価している馬で、脚部不安による長期休養がなければ今頃G1で走っている馬だと思っている。母父はジャパンカップダートを制したクロフネ。母母父は京都外回りで強いグレイソヴリン系のカルドゥンとこのレースに適性がありそうな配合だ。
時計が掛かる持続力勝負は過去に経験したことがある点も心強い。ネックは脚元に抱える爆弾。陣営によると前走後脚元に反動が出たとのこと。年明けから坂路で追われていることから今は落ち着いている可能性が高いとはいえ、調整ペースを緩めた点は気になるところだ。
母父スウェプトオーヴァーボードで、京都外回りの下り坂が上手いグローリーヴェイズ、母父はアメリカダートに実績があるゴーンウエストのアフリカンゴールドなども重視してみたい。
日経新春杯の予想印はコチラ⇒
中山11R・ニューイヤーSは内枠によどみない流れで飛ばすワンスインナムーンがおり、ほどよく先行馬も揃った。土曜の中山芝1600mは3鞍あったのだが、メインレースのフェアリーSはハービンジャー産駒のフィリアプーラが勝ち、最終レースはノヴェリスト産駒がワンツー、3着は欧州の至宝・サドラーズウェルズ系ローエングリン産駒だった。欧州の重厚な血統が圧倒的有利の状況である。
ニューイヤーSの出走メンバーを見渡すと、欧州芝2400mで実績を残している馬を父に持つのはサーブルオールと、◎テオドール。調教の動きがどうも不安な前者より、今回が距離短縮となる後者を本命にしたい。テオドールは母系の奥にサドラーズウェルズを持っているのも好感度が高い。
ただテオドールは非常に折り合いの難しい馬。今回は休み明けで距離短縮でもあり、この2つの要素でなんとか我慢が利いてほしいところ。3走前に同舞台のダービー卿CTでも距離短縮で参戦し、差しに回して4着。イメージはあの時の競馬だ。マーフィー騎手は欧州の騎手らしく折り合いの難しい馬を御すのに長けており、なんとか差しに回して、折り合ってほしい。去勢効果にも期待したい。
他からは合計3レース取り上げる。
京都9R・五条坂特別は◎コマビショウ。昨年春の伏竜Sや鳳雛Sでは現在オープンで走っている馬たちと接戦を繰り広げていたほどの実力馬。それ以降は不本意なレースが続いているものの、4走前のユニコーンSはいかにも合っていなそうだった東京ダートマイル、2走前の西日本スポーツ杯は時計が速過ぎた、前走は休み明け……と、敗因はある。実力を考えれば、叩き2戦目の今回は前進あるのみ。
中山12R・4歳上1000万の◎トラストケンシンは脚の使いどころが難しい馬で、内枠で脚を溜め、一瞬の脚を活かしたい。昇級後7戦し、3着以内だった2戦は共に馬番6番以内であった。前走のグッドラックハンデは7枠14番と枠順が外だったことに加え、直前に雨が降ったことで馬場が悪化、先行馬には厳しいレースとなってしまった。4角2番手はさすがに厳しい展開である。
今回は内枠で、かつ距離短縮。母父エルコンドルパサーは中山の中長距離に強く、同じ舞台のセントライト記念は9着とはいえ6枠10番。内枠ならこの舞台に適性はありそうだ。
インターネットで1990年12月生まれの2019年運勢を調べたところ、『1月、スタートの段階でいきなりアクセルを踏み込んで良い結果を得ようと頑張ってしまうことが、逆に悪い結果を引き寄せてしまうということにつながります』とのこと。なるほど、今は我慢の時なのかもしれない。気になるのはそのページの金運の欄に書いてある『競馬に大金をつぎ込んでしまうなんて言うことも起こりそう』という一文。飽きもせず平日も毎日馬券を購入してしまう自分にとって、非常に耳の痛い一文であった。1990年12月生まれに限らず、皆さん気をつけましょう。
さて、日曜の中央競馬の話に移る。
京都11R・日経新春杯が行われるのは京都2400m。この舞台で行われる重賞は、他に京都大賞典がある。近5年の平均勝ち時計を見ると、
京都大賞典2.24.3
日経新春杯2.25.4
と、日経新春杯のほうが1秒以上遅いのだ。前開催から4ヶ月ほど間隔が開く秋の京都の開幕週と、2ヶ月の開催を終え、中1ヶ月で再び始まる冬の京都開催では当然後者のほうが馬場が荒れ、時計が掛かり、パワーが必要となる。必然的にダート血統が有利となり、実際昨年の1着馬パフォーマプロミスの母父父は米G1フロリダダービーを制しているブライアンズタイム。2着ロードヴァンドールはアメリカ血統の代表格であるストームキャットだ。
京都の芝は例年より重いものの、内の状態がいいのは例年と同じ。内枠で母父がダート血統という馬を優先的に買っていきたい。◎シュペルミエールは以前より素質を高く評価している馬で、脚部不安による長期休養がなければ今頃G1で走っている馬だと思っている。母父はジャパンカップダートを制したクロフネ。母母父は京都外回りで強いグレイソヴリン系のカルドゥンとこのレースに適性がありそうな配合だ。
時計が掛かる持続力勝負は過去に経験したことがある点も心強い。ネックは脚元に抱える爆弾。陣営によると前走後脚元に反動が出たとのこと。年明けから坂路で追われていることから今は落ち着いている可能性が高いとはいえ、調整ペースを緩めた点は気になるところだ。
母父スウェプトオーヴァーボードで、京都外回りの下り坂が上手いグローリーヴェイズ、母父はアメリカダートに実績があるゴーンウエストのアフリカンゴールドなども重視してみたい。
日経新春杯の予想印はコチラ⇒
中山11R・ニューイヤーSは内枠によどみない流れで飛ばすワンスインナムーンがおり、ほどよく先行馬も揃った。土曜の中山芝1600mは3鞍あったのだが、メインレースのフェアリーSはハービンジャー産駒のフィリアプーラが勝ち、最終レースはノヴェリスト産駒がワンツー、3着は欧州の至宝・サドラーズウェルズ系ローエングリン産駒だった。欧州の重厚な血統が圧倒的有利の状況である。
ニューイヤーSの出走メンバーを見渡すと、欧州芝2400mで実績を残している馬を父に持つのはサーブルオールと、◎テオドール。調教の動きがどうも不安な前者より、今回が距離短縮となる後者を本命にしたい。テオドールは母系の奥にサドラーズウェルズを持っているのも好感度が高い。
ただテオドールは非常に折り合いの難しい馬。今回は休み明けで距離短縮でもあり、この2つの要素でなんとか我慢が利いてほしいところ。3走前に同舞台のダービー卿CTでも距離短縮で参戦し、差しに回して4着。イメージはあの時の競馬だ。マーフィー騎手は欧州の騎手らしく折り合いの難しい馬を御すのに長けており、なんとか差しに回して、折り合ってほしい。去勢効果にも期待したい。
他からは合計3レース取り上げる。
京都9R・五条坂特別は◎コマビショウ。昨年春の伏竜Sや鳳雛Sでは現在オープンで走っている馬たちと接戦を繰り広げていたほどの実力馬。それ以降は不本意なレースが続いているものの、4走前のユニコーンSはいかにも合っていなそうだった東京ダートマイル、2走前の西日本スポーツ杯は時計が速過ぎた、前走は休み明け……と、敗因はある。実力を考えれば、叩き2戦目の今回は前進あるのみ。
中山12R・4歳上1000万の◎トラストケンシンは脚の使いどころが難しい馬で、内枠で脚を溜め、一瞬の脚を活かしたい。昇級後7戦し、3着以内だった2戦は共に馬番6番以内であった。前走のグッドラックハンデは7枠14番と枠順が外だったことに加え、直前に雨が降ったことで馬場が悪化、先行馬には厳しいレースとなってしまった。4角2番手はさすがに厳しい展開である。
今回は内枠で、かつ距離短縮。母父エルコンドルパサーは中山の中長距離に強く、同じ舞台のセントライト記念は9着とはいえ6枠10番。内枠ならこの舞台に適性はありそうだ。
京都5R・3歳未勝利の予想は
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プロフィール
佐藤ワタル - Wataru Sato
1990年山形県生まれ。アグネスフライトの日本ダービーを偶然テレビで観戦して以降、中学生、高校生、大学生と勉学に勤しむ時期を全て競馬に費やした競馬ライター。『365日競馬する』を目標に中央、地方、海外競馬の研究を重ねている。ジャンルを問わない知識は、一部関係者に『コンビニ』とまで評されている。早稲田大学競馬サークル『お馬の会』会長時代に学生競馬団体『うまカレ』を立ち上げたり、北海道の牧場などに足繁く通うなど、若手らしい行動力を武器に、今日も競馬を様々な角度から楽しみ尽くしている。現在はサラブレ、一口クラブ会報などでも執筆中。血統派で大の阪神ファン。甘党でもある。