競馬YouTuberとして一躍名を挙げ、各媒体に引っ張りだこの佐藤ワタルが、地方&海外レースを展望。若くして人並み外れた知識量、分析力を披露する。
【日経賞・結論】あの日経賞男を狙え!
2019/3/22(金)
偉大なアスリートがバットを置いた。球界最高のバットマン、安打製造機ことイチロー外野手が21日、現役引退を発表した。30年近い現役生活で積み重ねた安打数は4300本を超える。何度見ても凄まじい数字である。
筆者が初めてゲーム機、野球ソフトを買ってもらったのが小学校1年生の時。1996年のことだ。オリックス・ブルーウェーブは当時黄金期を迎えており、コンピューター対戦でHARDモードに設定しオリックスと対戦すると、なかなか勝てない。3番のイチロー選手は設定がマヒしているのかと思うほどレベルが高く、何を投げても打たれる。そして続く4番のトロイ・ニール内野手にホームランを打たれ、大体負ける。何とかイチロー外野手を抑えても、続くニールにホームランを打たれて負けた。
日本、そしてアメリカで数々の伝説を創り、歴史上に残る偉大なバッターに対するプレッシャーは計り知れないものがある。何か間違えて我らが阪神タイガースに来てほしい…と思わないこともないが、これからも野球に関わり、伝説を創り続けてほしいものである。なお阪神にもイチロー選手と同じ『愛知県出身の51番』伊藤隼太選手がいるが、時同じくして2軍落ちとなっている。
また週末がやってきた。スプリングS、◎タガノディアマンテが9番人気ながら見事4着で競馬場に横たわってしまってから1週間。ああもう競馬やめようと思っていた割に、今週も月曜からしっかり大井競馬に参戦し、週末もやる気満々で予想しているのだから、これはもう中毒かもしれない。
中山11R・日経賞は有馬記念と同じ中山芝2500mで施行される。この2レースの大きな違いとして挙げられるのは、最初の500mのラップである。近3年の平均タイムで比べると、有馬記念の前半500mは30.2。日経賞の前半500mは31.1。平均ラップにして約1秒、日経賞のほうがテンが遅い。
これにより恵まれるのはキングマンボを持っている馬。序盤ゆったりしたペースのほうが得意なキングマンボ持ちにとって、ペースが遅くなるのは歓迎。有馬記念の複勝率20.5%に対し、日経賞は複勝率37.5%と、数字は大幅に上がる。今年、キングマンボを持つ馬はメイショウテッコン、サクラアンプルールの2頭。
◎サクラアンプルールはなかなかツキのない馬で、よく外枠が当たる。この1年間に6戦して、その内4戦で二桁馬番というほどよく外枠が当たる。今回は4番枠を引くことができた点がポイントで、この馬、右回りの芝で馬番5番以内の時に(1.2.1.1)と大崩れしていない。1度だけ4着以下はあるものの、これは昨年の中山記念4着。内枠の安定感は抜群のものがある。
鞍上はマジシャン・横山典弘騎手。先週の鎌ケ谷特別で大外枠のインスピレーションをうまく内を利用して勝ったように、完全に馬場を手の内に入れているのも心強い。過去5勝している"日経賞マスター"に全権委任である。
内回りも器用にこなすルックトゥワイスも上位候補。エタリオウは強いが、叩いて叩いて心臓が更に良くなるタイプでもあり、休み明けのここはネックも多い。
スローペースになることが多い阪神11R・毎日杯。当然ディープインパクトやキングマンボの血を持っている馬が圧倒的に強い。この2つの 血を買っておけば当たる。今年は13頭中、なんと10頭がどちらかの血を持っているため、予想は振りだしに戻った。重厚な血を持つ馬もよく来るレースなのだが、今年はそんな馬も多い。
コラムに書く以上、文章として読者の皆さんに予想を伝えるため、何かしら分かりやすい要素を出さねばいけない。さてどうしたものかと思いながら出馬表を見ていたところ、1頭のキングマンボ持ちに目がとまった。ケイデンスコールである。
母系はステイゴールドやショウナンパンドラなど数多くの活躍馬を生み出したロイヤルサッシュの一族。その中でもバランスオブゲームやフェイムゲームを送り出したホールオブフェームの孫にあたるのがこの馬だ。ホールオブフェームの仔、孫は1800mや2200mといった中途半端な距離、いわゆる非根幹距離に強い。バランスオブゲームは重賞7勝中、6勝が非根幹距離。フェイムゲームは重賞6勝中、5勝が非根幹距離。ケイデンスコールの母インダクティはキャリア29戦中10戦で3着以内となり、その内6戦が1800mという馬だった。
ケイデンスコール自身は根幹距離の新潟1600mで重賞を勝っているものの、一族的な傾向を考えれば1800m替わりはプラスではないだろうか。これまでのレースを見る限りは少頭数のスローペース向き。今回はランスオブプラーナが単騎で逃げる展開が予想され、展開面もこの馬に向く可能性はある。
ディープインパクト産駒で母父が重厚な血統のモティヴェーターと阪神外回り重賞向きのヴァンドギャルド、穴っぽいところでは同じく母方に重厚な血を持つキングオブコージあたりを抑えておきたい。
その他からは合計2レース挙げる。
まずは中京3R・3歳未勝利の◎タマモキャペリン。前走はメルマガのほうでも◎にした馬である。東京のダート1400mでは気持ち距離が長く、中山のダート1200mでは芝スタートの分加速がつかず忙しい。適距離はオールダートの1200mか、東京の1300mという非常にストライクゾーンの狭い馬である。
今回の舞台は前者、オールダートの1200m。先行したい馬もそれなりにおり、展開面にも恵まれそうなのもプラス。力はいつ未勝利を突破してもおかしくないものがあり、前走2着馬が3頭いるこのメンバーなら人気も分散し、少しは妙味のある状態で楽しめそうだ。
筆者が初めてゲーム機、野球ソフトを買ってもらったのが小学校1年生の時。1996年のことだ。オリックス・ブルーウェーブは当時黄金期を迎えており、コンピューター対戦でHARDモードに設定しオリックスと対戦すると、なかなか勝てない。3番のイチロー選手は設定がマヒしているのかと思うほどレベルが高く、何を投げても打たれる。そして続く4番のトロイ・ニール内野手にホームランを打たれ、大体負ける。何とかイチロー外野手を抑えても、続くニールにホームランを打たれて負けた。
日本、そしてアメリカで数々の伝説を創り、歴史上に残る偉大なバッターに対するプレッシャーは計り知れないものがある。何か間違えて我らが阪神タイガースに来てほしい…と思わないこともないが、これからも野球に関わり、伝説を創り続けてほしいものである。なお阪神にもイチロー選手と同じ『愛知県出身の51番』伊藤隼太選手がいるが、時同じくして2軍落ちとなっている。
また週末がやってきた。スプリングS、◎タガノディアマンテが9番人気ながら見事4着で競馬場に横たわってしまってから1週間。ああもう競馬やめようと思っていた割に、今週も月曜からしっかり大井競馬に参戦し、週末もやる気満々で予想しているのだから、これはもう中毒かもしれない。
中山11R・日経賞は有馬記念と同じ中山芝2500mで施行される。この2レースの大きな違いとして挙げられるのは、最初の500mのラップである。近3年の平均タイムで比べると、有馬記念の前半500mは30.2。日経賞の前半500mは31.1。平均ラップにして約1秒、日経賞のほうがテンが遅い。
これにより恵まれるのはキングマンボを持っている馬。序盤ゆったりしたペースのほうが得意なキングマンボ持ちにとって、ペースが遅くなるのは歓迎。有馬記念の複勝率20.5%に対し、日経賞は複勝率37.5%と、数字は大幅に上がる。今年、キングマンボを持つ馬はメイショウテッコン、サクラアンプルールの2頭。
◎サクラアンプルールはなかなかツキのない馬で、よく外枠が当たる。この1年間に6戦して、その内4戦で二桁馬番というほどよく外枠が当たる。今回は4番枠を引くことができた点がポイントで、この馬、右回りの芝で馬番5番以内の時に(1.2.1.1)と大崩れしていない。1度だけ4着以下はあるものの、これは昨年の中山記念4着。内枠の安定感は抜群のものがある。
鞍上はマジシャン・横山典弘騎手。先週の鎌ケ谷特別で大外枠のインスピレーションをうまく内を利用して勝ったように、完全に馬場を手の内に入れているのも心強い。過去5勝している"日経賞マスター"に全権委任である。
内回りも器用にこなすルックトゥワイスも上位候補。エタリオウは強いが、叩いて叩いて心臓が更に良くなるタイプでもあり、休み明けのここはネックも多い。
スローペースになることが多い阪神11R・毎日杯。当然ディープインパクトやキングマンボの血を持っている馬が圧倒的に強い。この2つの 血を買っておけば当たる。今年は13頭中、なんと10頭がどちらかの血を持っているため、予想は振りだしに戻った。重厚な血を持つ馬もよく来るレースなのだが、今年はそんな馬も多い。
コラムに書く以上、文章として読者の皆さんに予想を伝えるため、何かしら分かりやすい要素を出さねばいけない。さてどうしたものかと思いながら出馬表を見ていたところ、1頭のキングマンボ持ちに目がとまった。ケイデンスコールである。
母系はステイゴールドやショウナンパンドラなど数多くの活躍馬を生み出したロイヤルサッシュの一族。その中でもバランスオブゲームやフェイムゲームを送り出したホールオブフェームの孫にあたるのがこの馬だ。ホールオブフェームの仔、孫は1800mや2200mといった中途半端な距離、いわゆる非根幹距離に強い。バランスオブゲームは重賞7勝中、6勝が非根幹距離。フェイムゲームは重賞6勝中、5勝が非根幹距離。ケイデンスコールの母インダクティはキャリア29戦中10戦で3着以内となり、その内6戦が1800mという馬だった。
ケイデンスコール自身は根幹距離の新潟1600mで重賞を勝っているものの、一族的な傾向を考えれば1800m替わりはプラスではないだろうか。これまでのレースを見る限りは少頭数のスローペース向き。今回はランスオブプラーナが単騎で逃げる展開が予想され、展開面もこの馬に向く可能性はある。
ディープインパクト産駒で母父が重厚な血統のモティヴェーターと阪神外回り重賞向きのヴァンドギャルド、穴っぽいところでは同じく母方に重厚な血を持つキングオブコージあたりを抑えておきたい。
その他からは合計2レース挙げる。
まずは中京3R・3歳未勝利の◎タマモキャペリン。前走はメルマガのほうでも◎にした馬である。東京のダート1400mでは気持ち距離が長く、中山のダート1200mでは芝スタートの分加速がつかず忙しい。適距離はオールダートの1200mか、東京の1300mという非常にストライクゾーンの狭い馬である。
今回の舞台は前者、オールダートの1200m。先行したい馬もそれなりにおり、展開面にも恵まれそうなのもプラス。力はいつ未勝利を突破してもおかしくないものがあり、前走2着馬が3頭いるこのメンバーなら人気も分散し、少しは妙味のある状態で楽しめそうだ。
中京12R・熊野特別の予想は
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プロフィール
佐藤ワタル - Wataru Sato
1990年山形県生まれ。アグネスフライトの日本ダービーを偶然テレビで観戦して以降、中学生、高校生、大学生と勉学に勤しむ時期を全て競馬に費やした競馬ライター。『365日競馬する』を目標に中央、地方、海外競馬の研究を重ねている。ジャンルを問わない知識は、一部関係者に『コンビニ』とまで評されている。早稲田大学競馬サークル『お馬の会』会長時代に学生競馬団体『うまカレ』を立ち上げたり、北海道の牧場などに足繁く通うなど、若手らしい行動力を武器に、今日も競馬を様々な角度から楽しみ尽くしている。現在はサラブレ、一口クラブ会報などでも執筆中。血統派で大の阪神ファン。甘党でもある。