競馬YouTuberとして一躍名を挙げ、各媒体に引っ張りだこの佐藤ワタルが、地方&海外レースを展望。若くして人並み外れた知識量、分析力を披露する。
【ニュージーランドT・結論】先週を思い出せば当たる!?
2019/4/5(金)
外を歩けばのどかな陽気を感じる季節がやってきた。満開の桜の下でのんびりと競馬新聞を広げ、翌日の予想に励みたくなる。そんな中、我らが阪神タイガースは開幕6戦目にして桜が散ったようだ。強い、弱いで論じることがもはや難しい。酷い。
開幕から6戦で1試合4点以上だった試合はない。2桁安打を放った試合もない。現在のチーム打率は1割8分3厘。少し税率の高い国の消費税を思わせる数字だ。ここ3試合は読売ジャイアンツ相手に大敗続き。打てないこともさることながら、守備のミスが多過ぎる。高校野球も真っ青なレベルのお粗末な守備は、これをプロ野球と言っていいのか、ファンの我々に考えさせるほど。本当に今年からキャッチャー出身の監督が生まれたのだろうか、この球団は…。
書けば書くほど文句が湧き出るため、今日はここまでにしておくが、今年は元々優勝は期待していない。せめてまともなベースボールをやる球団であってほしいものである。
と、ここまで書いてようやく本コラムが競馬コラムであることを思い出す始末。そろそろ週末の競馬の話に移ろう。
中山11R・ニュージーランドTが行われる中山芝マイルコースでは、先週も重賞・ダービー卿CTが行われている。1着フィアーノロマーノ、2着プリモシーン、3着マイスタイルと、上位3頭に共通していたのがダンジグの血を持っていたことである。元々中山芝マイルはダンジグが強いのだが、さすがに上位独占という結果を見せられては今週も気にせざるを得ない。
実際ニュージーランドTはダンジグ持ちが強く、昨年の2着ケイアイノーテック、3着デルタバローズ、一昨年8番人気ながら2着のメイソンジュニア、時を遡ると07年に11番人気ながら1着だったトーホウレーサーも持っている。時代は変われどニュージーランドTでダンジグが来る傾向は変わらない。
今年ダンジグを5代以内に持っている馬は4頭。その中に一頭興味深い馬がいる。ここ最近2000mで物足りないレースが続いている◎ミッキーブラックだ。母マラコスタムブラダはアルゼンチンの中距離G1馬だが、その父リザードアイランドはアイルランドの短距離重賞レイルウェイSを制している。
3年前にセレクトセールでこの馬が落札されるところを間近で見ており、その際の筋肉の付き方や印象はどちらかというとマイル以下に適性があると思わせるもの。ここ最近のレースを見ていると行きたがるところが増してきており、気性的にも、適性的にもマイルへの距離短縮は奏功するのではないか。ここ最近緩い流れの2000mを走っていたことから追走は鍵になるものの、程よく妙味もありそうで、楽しめそうな存在だ。
同じく気性的に距離短縮は好感のアガラス、ダンジグを持っているアンクルテイオウも、見ている限りは距離短縮向きに思える。
阪神11R・阪神牝馬Sの話に移ろう。外回りマイルコースで施行されるようになって今年が4回目。過去3年の3着以内馬8頭中、半数にあたる4頭がディープインパクト産駒である。そりゃあ阪神の外回りでやっているんだからディープ有利だろというご意見を頂戴するかもしれない。よく見るともう一つ似通った点があり、母父は4頭全てノーザンダンサー系だ。エリシオ、ホワイトマズル、ファルブラヴ…欧州2400mG1勝ち馬の名前が並ぶ。切れ味だけでなく、長い直線は持続力も必要ということなのだろう。
今年ディープインパクト産駒は6頭。その内母父がノーザンダンサー系の欧州2400mG1勝ち馬なのはサラキア、ワントゥワン、カンタービレ、レッドオルガの4頭。阪神牝馬Sは外枠有利になりやすい傾向も踏まえて◎レッドオルガでどうか。2走前のターコイズSで崩れたものの、これは右回りがダメだったというより、小回りの中山が合っていなかったように思える。広いコースのマイルは着実に差し込んでくるタイプで、全姉レッドアヴァンセが昨年このレースで2着している点も心強い。
阪神マイル短縮も問題ないラッキーライラック、そして距離短縮向きのカンタービレは重視。前走の京都牝馬Sでまるでレースの流れに乗れていなかったワントゥワンは穴で狙って面白そうだ。
他のレースからは合計3R取り上げる。
まずは福島10R・ひめさゆり賞の◎レオンドーロ。前走のフラワーCはスタートで遅れてしまい後方から。早めに動いて距離を詰めに行ったが、縦長の馬群で先行集団に追いつく前に、自分が脚を無くしてしまうという不運な形となってしまった。
2、3、4走前と牡馬相手でメンバーが揃った未勝利戦で好結果を残し続けていたように、力自体はある。福島替わりはなんら問題なく、互角のスタートが切れれば巻き返しはあっていい。
福島12R・川俣特別は◎トーセンクリーガー。ここ5戦中4戦で二桁着順と振るわないが、その4戦は全て直線に坂のある2000m。今は適距離が1800mに寄ってきており、2000mは見ている感じやや長い。直線が平坦に近い競馬場のほうが好成績を挙げられるタイプで、福島は(1.1.0.1)と相性がいい。昨年の春の福島開幕週に行われたひめさゆり賞ではハナを切り、マイペースに持ち込んで2着。再び春の福島開幕週に条件を替えて、粘り込みたい。
開幕から6戦で1試合4点以上だった試合はない。2桁安打を放った試合もない。現在のチーム打率は1割8分3厘。少し税率の高い国の消費税を思わせる数字だ。ここ3試合は読売ジャイアンツ相手に大敗続き。打てないこともさることながら、守備のミスが多過ぎる。高校野球も真っ青なレベルのお粗末な守備は、これをプロ野球と言っていいのか、ファンの我々に考えさせるほど。本当に今年からキャッチャー出身の監督が生まれたのだろうか、この球団は…。
書けば書くほど文句が湧き出るため、今日はここまでにしておくが、今年は元々優勝は期待していない。せめてまともなベースボールをやる球団であってほしいものである。
と、ここまで書いてようやく本コラムが競馬コラムであることを思い出す始末。そろそろ週末の競馬の話に移ろう。
中山11R・ニュージーランドTが行われる中山芝マイルコースでは、先週も重賞・ダービー卿CTが行われている。1着フィアーノロマーノ、2着プリモシーン、3着マイスタイルと、上位3頭に共通していたのがダンジグの血を持っていたことである。元々中山芝マイルはダンジグが強いのだが、さすがに上位独占という結果を見せられては今週も気にせざるを得ない。
実際ニュージーランドTはダンジグ持ちが強く、昨年の2着ケイアイノーテック、3着デルタバローズ、一昨年8番人気ながら2着のメイソンジュニア、時を遡ると07年に11番人気ながら1着だったトーホウレーサーも持っている。時代は変われどニュージーランドTでダンジグが来る傾向は変わらない。
今年ダンジグを5代以内に持っている馬は4頭。その中に一頭興味深い馬がいる。ここ最近2000mで物足りないレースが続いている◎ミッキーブラックだ。母マラコスタムブラダはアルゼンチンの中距離G1馬だが、その父リザードアイランドはアイルランドの短距離重賞レイルウェイSを制している。
3年前にセレクトセールでこの馬が落札されるところを間近で見ており、その際の筋肉の付き方や印象はどちらかというとマイル以下に適性があると思わせるもの。ここ最近のレースを見ていると行きたがるところが増してきており、気性的にも、適性的にもマイルへの距離短縮は奏功するのではないか。ここ最近緩い流れの2000mを走っていたことから追走は鍵になるものの、程よく妙味もありそうで、楽しめそうな存在だ。
同じく気性的に距離短縮は好感のアガラス、ダンジグを持っているアンクルテイオウも、見ている限りは距離短縮向きに思える。
阪神11R・阪神牝馬Sの話に移ろう。外回りマイルコースで施行されるようになって今年が4回目。過去3年の3着以内馬8頭中、半数にあたる4頭がディープインパクト産駒である。そりゃあ阪神の外回りでやっているんだからディープ有利だろというご意見を頂戴するかもしれない。よく見るともう一つ似通った点があり、母父は4頭全てノーザンダンサー系だ。エリシオ、ホワイトマズル、ファルブラヴ…欧州2400mG1勝ち馬の名前が並ぶ。切れ味だけでなく、長い直線は持続力も必要ということなのだろう。
今年ディープインパクト産駒は6頭。その内母父がノーザンダンサー系の欧州2400mG1勝ち馬なのはサラキア、ワントゥワン、カンタービレ、レッドオルガの4頭。阪神牝馬Sは外枠有利になりやすい傾向も踏まえて◎レッドオルガでどうか。2走前のターコイズSで崩れたものの、これは右回りがダメだったというより、小回りの中山が合っていなかったように思える。広いコースのマイルは着実に差し込んでくるタイプで、全姉レッドアヴァンセが昨年このレースで2着している点も心強い。
阪神マイル短縮も問題ないラッキーライラック、そして距離短縮向きのカンタービレは重視。前走の京都牝馬Sでまるでレースの流れに乗れていなかったワントゥワンは穴で狙って面白そうだ。
他のレースからは合計3R取り上げる。
まずは福島10R・ひめさゆり賞の◎レオンドーロ。前走のフラワーCはスタートで遅れてしまい後方から。早めに動いて距離を詰めに行ったが、縦長の馬群で先行集団に追いつく前に、自分が脚を無くしてしまうという不運な形となってしまった。
2、3、4走前と牡馬相手でメンバーが揃った未勝利戦で好結果を残し続けていたように、力自体はある。福島替わりはなんら問題なく、互角のスタートが切れれば巻き返しはあっていい。
福島12R・川俣特別は◎トーセンクリーガー。ここ5戦中4戦で二桁着順と振るわないが、その4戦は全て直線に坂のある2000m。今は適距離が1800mに寄ってきており、2000mは見ている感じやや長い。直線が平坦に近い競馬場のほうが好成績を挙げられるタイプで、福島は(1.1.0.1)と相性がいい。昨年の春の福島開幕週に行われたひめさゆり賞ではハナを切り、マイペースに持ち込んで2着。再び春の福島開幕週に条件を替えて、粘り込みたい。
中山7R・3歳500万の予想は
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プロフィール
佐藤ワタル - Wataru Sato
1990年山形県生まれ。アグネスフライトの日本ダービーを偶然テレビで観戦して以降、中学生、高校生、大学生と勉学に勤しむ時期を全て競馬に費やした競馬ライター。『365日競馬する』を目標に中央、地方、海外競馬の研究を重ねている。ジャンルを問わない知識は、一部関係者に『コンビニ』とまで評されている。早稲田大学競馬サークル『お馬の会』会長時代に学生競馬団体『うまカレ』を立ち上げたり、北海道の牧場などに足繁く通うなど、若手らしい行動力を武器に、今日も競馬を様々な角度から楽しみ尽くしている。現在はサラブレ、一口クラブ会報などでも執筆中。血統派で大の阪神ファン。甘党でもある。