心配なニュースが飛び込んできた。プロ野球、今季好調な我らが阪神タイガースの"PJ"ことピアース・ジョンソン投手が登録抹消されたのだ。球団によると登板過多による疲労のリフレッシュとのことだが、今季躍進の立役者を短期間であっても欠くのは痛い。

例え7回終了時点で1点差だろうが、8回にジョンソン投手が控えている安心感は半端ではない。まず8回に失点する心配がない。すでに頭は9回へ向く。昨夜は久しぶりに崩れたが、今年は守護神のラファエル・ドリス投手も好調のため、7回終了時点で、事実上のゲームセットという試合が何試合もあった。この先交流戦が続き、パ・リーグ各球団の強力打線が相手となるため、この離脱は痛い。ただ現在の阪神のリリーフ陣は枚数は揃っている。何とか故障者を出さず、ジョンソン投手の復帰を待つことにする。


さて、今週の中央競馬の話に移ろう。先週の安田記念は◎インディチャンプ(牡4、栗東・音無厩舎)が快勝。内枠奇数で出遅れることまで危惧していたため、正直予想以上のポジション。3コーナーでは思わず声が出てしまった。今週も引き続きこの調子でいきたいところ。


阪神11R・天保山S。阪神競馬場は金曜日の正午までに24ミリの雨が降り、ダートは不良馬場となっている。雨が止んでも土曜の午後あたりはまだ重馬場、乾いても稍重行くかどうかというあたりだろう。

阪神ダート1400mオープンで、重or不良馬場だったのは近5年で合計3Rあった。

14年ポラリスS(重)…勝ち時計1.22.6
15年ポラリスS(重)…勝ち時計1.21.5
18年エニフS(不良)…勝ち時計1.22.2

と、勝ち時計は全て1分21~22秒台の速い時計での決着となっている。

何を当たり前のクラッカーのような話をしているのだと思われるかもしれないが、今年、過去にダート1400mで1.22.9以内で3着以内に入ったことがある馬は内からファッショニスタ(牝5、栗東・安田隆厩舎)、ヴェンジェンス(牡6、栗東・大根田厩舎)、ダノンフェイス(牡6、栗東・大久龍厩舎)、ヒデノインペリアル(セ7、栗東・梅田智厩舎)、スマートアヴァロン(牡7、栗東・西園厩舎)の5頭しかいない。

ゲートが大変よろしくないヒデノインペリアル、最近休み明けで動かないスマートアヴァロンは◎にしにくい。ダノンフェイスは一時期に比べて馬が戻ってきている感は受けるが、全盛期のダノンフェイスなら前走の欅Sでもっと前との差が詰められていたように思う。詰めて使えるあたり、脚の状態はもう何ともないにしても、これまた◎にしにくい。

ファッショニスタは休み明けでも実績があり、力もある。ただ仕上げ直す形になった点に一抹の不安を覚える。ということで◎ヴェンジェンス(牡6、栗東・大根田厩舎)が残った。阪神ダート1400mで(4.2.0.3)と好成績を残している当コースのプロである。

以前は揉まれ弱く内枠が苦手で、外枠のほうが信頼性が高かった。まだ揉まれ弱さ、砂を被ると嫌がる点は残っているものの、以前と比べればマシになってきている。馬群がそれなりに縦長になりそうなメンバーで、外に出しやすそうなのは好都合。極端に揉まれなければという条件付きでチャンスはある。

持ち時計のない馬では前走出遅れてレースに参加できなかったヌーディーカラー、大外を引くことができたサヴィあたりに注目しておきたい。


東京11R・多摩川Sに話を移そう。東京はこの原稿を書いている金曜夕方時点で雨。なかなか雨量も多かった。土曜の天気予報は当初雨だったが、幾分持ち直してきている。とはいえ、ここ数週と比べれば柔らかい馬場で開催されることは間違いないだろう。

近5年の多摩川Sの3着以内馬を見ると、面白いことに気づく。それまでは年に1頭絡めばいいほうだったトニービン持ちが、昨年の重馬場開催の時はワンツーしているのである。もちろん今年は乾き方次第で稍重、下手すると良馬場まであるかもしれないが、連続開催7週目に入り、雨が残る中で競馬をやればさすがに芝もお疲れモードで持続力を要するのではないか。

今年のメンバーでトニービンの血を持っている馬は3頭。中でも◎ミュージアムヒル(牝4、美浦・古賀慎厩舎)の前走は不運の一言に尽きる。直線までいい形で入れたものの、そこから前が詰まり、空いたスペースを狙ったところ今度は外からバティスティーニが入ってきて進路を消され、思いきり詰まってしまった。それでいて1着馬から0.4秒差。スムーズなら…という内容であった。

このメンバーならスローペースの可能性のほうが高いため、今回も道中はそれなりのポジションにいたいところである。