競馬YouTuberとして一躍名を挙げ、各媒体に引っ張りだこの佐藤ワタルが、地方&海外レースを展望。若くして人並み外れた知識量、分析力を披露する。
【香港チャンピオンズデー】今年は道悪濃厚!?日本勢の可能性は…
2024/4/27(土)
香港チャンピオンズデー
-
出馬表左から馬番、ゲート番、馬名、騎手(※勝馬投票券は馬番で発売)① 7 カリフォルニアスパングル B.アヴドゥラ
②11 マッドクール 坂井瑠星
③ 2 ビクターザウィナー K.リョン
④10 ラッキーウィズユー A.アッゼニ
⑤ 5 インビンシブルセージ H.ボウマン
⑥ 1 ハウディープイズユアラブ J.マクドナルド
⑦ 6 サンライズロナウド D.レーン
⑧ 8 フライングエース Z.パートン
⑨ 9 ムゲン B.シン
⑩ 4 ビリービング H.ベントレー
⑪ 3 リトルブローズ K.ティータン
日本馬の評価高松宮記念でG1初制覇と勢いに乗る。ただ2走前の香港スプリントはトラブルもあったとはいえ少々物足りない8着。前走も内枠がプラスに働いた部分はある。香港スプリントより相手関係が楽ではあるものの、ローテーションも詰まってスケジュールはややハード。状態面も心配。
前走の阪急杯は3着だったものの、開幕週で内枠を引けたのも大きかった。時計の掛かる芝自体はプラスとはいえ、気性も難しく、ここで信頼するのは難しい。
外国馬の評価◎ハウディープイズユアラブ前走香港スプリントカップは4着だったものの、4コーナーから外を回すロスもあった。それでいて勝ち馬から0.5秒差と大負けしていない。2走前のハンデ戦では58.5kgを背負いながら、勝ったフライングエースとハナ差の接戦で2着。フライングとは斤量差が約2kgあり、能力は高そう。後ろから行くだけに展開に左右されるものの、相手で一考したい馬。
○カリフォルニアスパングル2000mの香港ダービーで2着になるなど、元々はマイル~2000mで活躍していた馬。次第に適距離が短くなってきて、ついには前走1200mのアルクオーツスプリントを勝ってしまった。長めの距離を走っていただけにスタミナが問われる芝は歓迎も、ある程度硬めの馬場で実績を残してきた馬だけに、道悪はやや不安が残る。実績面は最上位の存在。
▲ビクターザウィナー2走前にG1センテナリースプリントを勝った実力馬で、前走は重馬場の高松宮記念で3着に粘った。コース取りさえ違えばもっと着順を上げていた可能性もある。ただその高松宮記念は重馬場で、レース後馬場が良くなかったことに言及しており、道悪は歓迎材料とは言えない可能性も。
☆インビンシブルセージ前走の香港スプリントカップはこの路線の最強格であるラッキースワイネスの2着。道中内で溜めて直線だけ外に出す完璧な形だったにも関わらず差されてしまったあたり、勝ち馬とは能力の差を感じる内容。ただ立ち回りは上手く、差し馬有利の展開ながら粘った点は評価したい。
△ラッキーウィズユー昨年の香港スプリントでラッキースワイネス相手に2着と実力がないわけではないものの、内枠から道中内でロスなく立ち回れた利もあった。センテナリースプリントではビクターザウィナーに完敗し、ここ2走の内容も物足りない。内をロスなく回れればもう少しやれて良さそうではあるものの、条件が揃わないと勝ち負けまでは苦しそう。
プロフィール
佐藤ワタル - Wataru Sato
1990年山形県生まれ。アグネスフライトの日本ダービーを偶然テレビで観戦して以降、中学生、高校生、大学生と勉学に勤しむ時期を全て競馬に費やした競馬ライター。『365日競馬する』を目標に中央、地方、海外競馬の研究を重ねている。ジャンルを問わない知識は、一部関係者に『コンビニ』とまで評されている。早稲田大学競馬サークル『お馬の会』会長時代に学生競馬団体『うまカレ』を立ち上げたり、北海道の牧場などに足繁く通うなど、若手らしい行動力を武器に、今日も競馬を様々な角度から楽しみ尽くしている。現在はサラブレ、一口クラブ会報などでも執筆中。血統派で大の阪神ファン。甘党でもある。