競馬YouTuberとして一躍名を挙げ、各媒体に引っ張りだこの佐藤ワタルが、地方&海外レースを展望。若くして人並み外れた知識量、分析力を披露する。
【大沼S】実績ある右回り、外枠なら粘って粘ってゴーール!
2018/6/22(金)
サッカー・ロシアワールドカップも9日目を迎えた。毎晩熱戦が繰り広げられ、寝不足の方も多いだろう。そんな中行われた昨日6月21日(木)夜の競馬ラボ主催トークイベント『生うまトークサミットvol9』に出演した。楽屋でも最初はワールドカップの話で盛り上がっていたが、途中から司会を務めた水上学先生と私で、話題は我らが阪神タイガースに悪……いや、苦言を呈する回に変わった。
予想イベントの模様はコチラ⇒阪神の昨日まで3試合の得点は2、0、1点。昨夜もオリックス相手に9回裏に追いつき、3-3の引き分けに終わった。毎試合の点の入り方がサッカーである。
交流戦も終わり、今日から首位・広島カープとの3連戦。ワールドカップの終了と今シーズンの阪神の自力優勝の消滅、どちらが早いか、いい勝負かもしれない。
グチばかり言ってもどうしようもない。予想の話に移ろう。先週はこのコラムで6番人気デルマオギンを推奨し2着に食い込むなど函館の調子が悪くなかった。その流れに乗って今週もまずは函館から取り上げていきたい。
11R・大沼Sは◎リーゼントロック。前走ブリリアントSは早めに先頭に立って粘りこみを図る強気の競馬だったが11着。元々左回りに不安のある馬だけに仕方ない結果とも言えるだろう。今回は結果を残している右回りに替わる。昨年のこのレースは5着だったものの、外から自分のペースで運びたいタイプだけに内枠を引いてしまったことも痛かっただろう。今回は8枠10番を引き、かつ先手を主張したい馬がヨシオだけというメンバー。マクられたりしなければチャンスはありそうだ。
なかなか天候が読みにくい阪神競馬。11R・垂水Sは◎エンヴァール。前走の難波Sでは勝ち馬ナイトオブナイツらが外を回す中、内にいた分前に進路がなく一瞬置いて行かれる形になったのが痛かった。多少雨が降ってもこなせるタイプだけに、天候不良はそこまで気にならない。2走前の須磨特別を制しているように休み明けから力を発揮できる馬。巻き返しを期待したい。
他のレースからはまず函館10R・3歳上500万下のグラスレオ。戦績が安定しないが、7枠14番から未勝利勝ちした時は2着に6馬身差を付けたように、もまれなければ素晴らしいパフォーマンスを見せるタイプの馬。今回は5枠6番とやや真ん中よりの枠を引いたものの、頭数は12頭で、かつと外枠の馬もある程度前に付けたいタイプ。すんなりと外に出すことは可能ではないか。
少し朝早いが函館1R・ロードハナブサも注目馬。少々テンションが高いタイプで、輸送のない函館滞在競馬はプラスに出るだろう。母はオークス馬レディパステル。兄のロードバロックもそうだったが、兄たちは少し時計の掛かる芝でパフォーマンスを上げていた。洋芝に短縮した今回はチャンスがありそうだ。
さて、今日の阪神-広島戦は5回裏が終了して0-1。今日もサッカーのような得点経過である。今日の先発・秋山投手といい、明日土曜の先発が予定されている岩貞投手といい、いい内容の投球が続いているだけに、不憫でならない。なぜこの打線で未だにAクラスと0.5ゲーム差なのか。謎は深まるばかりだ。
プロフィール
佐藤ワタル - Wataru Sato
1990年山形県生まれ。アグネスフライトの日本ダービーを偶然テレビで観戦して以降、中学生、高校生、大学生と勉学に勤しむ時期を全て競馬に費やした競馬ライター。『365日競馬する』を目標に中央、地方、海外競馬の研究を重ねている。ジャンルを問わない知識は、一部関係者に『コンビニ』とまで評されている。早稲田大学競馬サークル『お馬の会』会長時代に学生競馬団体『うまカレ』を立ち上げたり、北海道の牧場などに足繁く通うなど、若手らしい行動力を武器に、今日も競馬を様々な角度から楽しみ尽くしている。現在はサラブレ、一口クラブ会報などでも執筆中。血統派で大の阪神ファン。甘党でもある。