一時は年間0勝というどん底を味わいながらも、今や大手の主戦ジョッキーとして活躍を見せる
不死鳥ジョッキー。諦めることなく復活を果たした男が日々の騎手生活を自らの言葉で紡いでいく。
アメリカJCCはソッサスブレイに騎乗
2022/1/20(木)
先週は芝1200mで期待していた3頭がそれぞれ3着と頑張ってくれました。とりわけマイネルジェロディ(1人気)は勝ちたかった…。前走と全く同じようなレースができて直線に入った時は押し切れると思ったのですが、あのあたりが昇級した分なのでしょうか。時計的にはもっと走れるので、オープンに目途は立ったと見ています。フォースオブウィル(7人気)は善臣さんの助言どおりに短い距離が合っていました。雰囲気が変わっていてレースまでは半信半疑でしたが、去勢もいいほうに出ていたと思います。この馬はこれを使って上向いていく一方でしょう。ラストリージョ(8人気)はとても上手くいきました。馬場とペースがかみ合っての結果でしたが、大袈裟ではなく10戦振りくらいの好内容でキッカケを掴めたと思います。
この土曜は中山で4鞍に騎乗します。 5Rのシウラグランデは前3走が東京戦ですが、むしろ中山のほうが向くタイプと見ています。時計のかかる馬場と相まって前進できるはず。6Rのフィルクローバーは前走の内容が悪くなかった。テンションが鍵になるので、返し馬で落ち着かせてもうひとつ上を目指します。10Rのアドアステラは中間跨っていませんが、前走内容からも期待しています。追い込み一辺倒ながら個人的には中山が合っていると思っており流れひとつです。
日曜も中山で9鞍に騎乗します。AJCCのソッサスブレイは木曜の追い切りに跨りましたが変わりなくきています。具合が良かった前走と今回も引けを取りません。重賞で相手こそ強くなりますが、理想的な競馬ができたイメージのまま臨みたい。1Rのミニョンルミエールは初ダートの前走で内容ある競馬をしてくれました。さらにイイ状態と聞いているので、言わずもがな期待しています。3Rのサパテアールも中1週ですが順調そのもの。もはや相手ひとつだと思っているので、このタイミングで勝たせてあげたい。
5Rのマイネルクリソーラは何度か追い切りに乗せていただきましたが、状態は良さそう。中間のゲート試験も一回で合格しており、スタートさえ上手く出せればいい競馬になるはず。レースで乗るのは初めてですが楽しみにしています。6R(新馬)のポップコーントーンは小柄ですが真面目で一生懸命。調教に乗った感じではもう少し体力がついてほしいので、使いつつ上向いていくと思います。9Rのオンリーオピニオンは自己条件のここを照準に、イメージどおりしっかり乗り込んできました。前走は重賞の札幌2歳Sで力を見せており、仕上がりも馬場適性も申し分なさそう。キッチリと勝っておきたい一戦です。
各地で21日からまん延防止等重点措置が出るように、新型コロナの新規感染者数の増え方が異常ですね。JRAもPCR検査を行うなど体制を強化しており、開催が中止にならないように一同で対策に取り組みます。休日や調教後はお馴染みの自粛アイテムとして新ドラマをチェックしていますが、話題のミステリと言う勿れやDCUは安定で面白いですね。そんな中でもハマっているのがBSテレ東でやっている婚活探偵。TVerでも観ることができて、なかなか笑えます。
プロフィール
柴田 大知 - Daichi Shibata
1977年6月18日生まれ、栃木県出身。
1996年に騎手デビュー。デビュー2年目までは年間20勝以上をマークする若手有望株として注目を浴びたが、年々勝ち星が減少。遂に2006〜2008年は未勝利に終わった。しかし、騎乗数を徐々に取り戻すと、2011年には中山グランドJで涙のG1制覇。「マイネル軍団」の主戦ジョッキーとしてのポジションも確固たるものとした。2013年にはマイネルホウオウでNHKマイルCを制し、平地・障害ダブルG1制覇を達成した。