一時は年間0勝というどん底を味わいながらも、今や大手の主戦ジョッキーとして活躍を見せる
不死鳥ジョッキー。諦めることなく復活を果たした男が日々の騎手生活を自らの言葉で紡いでいく。
日曜日に全力を尽くします
2024/4/11(木)
先週はロザシアニン(16人気3着)が最高着順。上手く流れに乗れていいペースで運べたこともありますが、最後まで気持ちの強さを見せてくれました。適性などキッカケを掴むレースになったのではないでしょうか。リネンマンボ(16人気5着)は調教の感触が良かったので、人気はなくとも頑張ってくれると思っていました。ダートの長丁場が合っており、展開ひとつでもっと着順は上がりそうです。
この土曜は予定していた馬が来週にスライドするなどもあってお休みになってしまいました。休養を前向きに捉えて、競馬を観ながらトレーニングに励みたいと思います。
日曜は中山で2鞍に騎乗します。4Rのエムズマンは初芝の前走でガラッと内容が良くなりました。距離が延びるのも問題ない感触なので、もう一歩の前進を見込んでいます。7Rのバンブトンプロは使いつつ良くなってくるタイプ。地方から戻ってきた緒戦でどれだけ通用するかも、かつて乗せていただいていた馬なので目途を立ててあげたい。
自分も先日落馬し、その後も頻発していたので気を引き締めて乗っていましたが、辛く悲しい事故が起こってしまいました。昨年マイルCSをナミュールで制した藤岡康太騎手。その後も好調で、とりわけ小倉での手綱捌きに注目していました。つい先日、35歳で800勝のメモリアルを達成した名手でありながら、気さくでおごりがないお手本のような人格者でした。ご冥福を心よりお祈りいたします。
プロフィール
柴田 大知 - Daichi Shibata
1977年6月18日生まれ、栃木県出身。
1996年に騎手デビュー。デビュー2年目までは年間20勝以上をマークする若手有望株として注目を浴びたが、年々勝ち星が減少。遂に2006〜2008年は未勝利に終わった。しかし、騎乗数を徐々に取り戻すと、2011年には中山グランドJで涙のG1制覇。「マイネル軍団」の主戦ジョッキーとしてのポジションも確固たるものとした。2013年にはマイネルホウオウでNHKマイルCを制し、平地・障害ダブルG1制覇を達成した。