
2016年の阪神JSでJRA史上初の同一重賞7年連連対記録などJUMPレースの顔として活躍する高田潤騎手。 そして、ファンサービスの積極性は競馬界一とも噂される熱き男の生の声をお届けします!
ジャンプレースにおけるスクーリングの効果は!?
2025/11/21(金)
高田潤です!!
先週は福島のジャンプレースで2勝を挙げることができました(^^)ノ
2頭とも日曜日のレースでしたが、僕自身土曜日にレース騎乗が無かったため、2頭とも福島競馬場で金土と2日間のスクーリングを行いました!!
金曜日からスクーリングを行なった馬は僕の2頭の他に関東馬が2頭、関西馬が1頭の計5頭でした。
僕が乗っていた馬がどちらも1着で関東馬の2頭が2着,4着と好成績を収めました。
馬が強かったというのもありますが、やはり改めて障害レースにおいてのスクーリングの効果は非常に大きいなと感じています。
僕はスクーリングを非常に重要視していますので、厩舎サイドの理解や了承が必要ですが基本的には極力スクーリングを行うようにしています。それが少なからず成績面にも安全面にも反映すると思っています。
スクーリングにおきましては競馬場によって障害の設置やコースの準備などがありますので非常に時間と労力がかかります。これがスクーリングに一頭しか来ていなかったとしても同じです。
また厩舎サイドにしましても一〜二日早くトレセンを出発しますので、その分トレセン側の仕事も大変になります。
簡単に一言でスクーリングといっても、本当にたくさんの人,時間,労力が費やされていますので、やはり乗る側の僕たちジョッキーは、しっかりと良い騎乗、良いレースを魅せなければならないと思っています。
では、実際にスクーリングでは何をやっているのか??と思う方のために簡単に説明させてもらいます。
スクーリングは各競馬場によってやり方は変わりますが、基本的にはレースの流れの通りに装鞍所やパドックを歩かせたりします。
そしてその後にコースに入るわけですが、ここでもレース同様にスタート地点まで連れて行き、スタートして一番始めに飛越する障害から順番にゆっくり準備運動をさせながら見せていきます。
ひと通り見せて準備運動もおわったら、そこからゆっくりと軽い駈歩(かけあし)で飛ばします。
この時に何頭かいるときは前後で縦列をつくったり、2頭で併せて飛ばしたりします。レースで逃げたいと思っているジョッキーは、あえて他の馬とは行かずに一頭で飛ばしたりもします。
このように各々ジョッキー達は自分の騎乗する馬の性格や特性を考えながらレースを想定してスクーリングを行います。
僕はスクーリングで一番気をつけていることは、馬を落ち着かせてリラックスさせることです。
やはりどうしてもレースになるとテンションが上がってしまう馬が多いので、とにかくスクーリングではリラックスさせることを心がけています。それがレースでのパフォーマンス向上に繋がると思っています。
ざっくり簡単に説明するとこんな感じです。今日は10人以上のジョッキーが福島競馬場でスクーリングを行いました。
これだけの頭数やジョッキーが集まると、自然と馬も落ち着き、より良い障害練習やスクーリングが行えます。
人馬の安全や良いレースを行うにあたってスクーリングは非常に重要な役割があると思っています。
これからもジャンプレースを盛り上げるために、魅力を伝えるために、そして良いレースを魅せていけるようにジョッキー一同一生懸命やっていきたいと思います!!
プロフィール

高田 潤 - Jun Takada
1980年11月3日生まれ、大阪府出身。
1999年に松田博資厩舎所属から騎手デビュー。デビュー当初から、平地・障害の垣根を越えた活躍を続けると、2006年にはドリームパスポートで神戸新聞杯を制覇。これが平地重賞初勝利となった。
一方、2008年にはキングジョイとのコンビで中山大障害を制し、キャリア初のJG1勝ち。2013年には待望の障害リーディングに輝いた。
また、2009年には師匠である松田博資師の元を離れ、フリーに転向。2012年にも生涯の伴侶を得るなど、公私ともに充実期を迎え、障害競走の次代を担う存在として更なる活躍が期待される。






