
元騎手という視点から最新競馬ニュースを大胆解説。愛する競馬を良くするために、時には厳しく物申させていただきます。週末重賞の見所と注目馬もピックアップ!
脚を信じて待つ
2026/5/14(木)
皆様、こんにちは!大好きな大相撲夏場所が始まりました。今場所、特に注目しているのは大関・霧島です。一度は番付を下げながらも、再び勝ち星を積み重ねて大関の座へ戻り、さらにその先の横綱を目指して挑戦を続けています。苦しい時期を乗り越え、なお高みを目指す姿に胸を打たれますし“最高を更新し続ける”その姿を今場所も応援していきたいと思います。

先週の東京競馬場では5週連続G1の幕開けとなるNHKマイルカップが行われました。勝利したのはロデオドライブとD.レーン騎手のコンビ。1000m通過56秒9という破格のハイペースで流れる中、後方から脚を溜めた同馬にとって展開がピタリとハマりました。直線ではレーン騎手の追い出しにしっかり応え、最後は並んで伸びたアスクイキゴミをハナ差交わして見事なG1制覇。脚を信じて待つという難しい判断を、騎手と馬が見事に形にしたレースだったと思います。
そんな中で、私が特に注目したのは川田騎手とダイヤモンドノットでした。陣営としてもベストは1200〜1400mと分かった上での1600m挑戦。今回は流れが速くなったことも味方しましたが、それ以上に見事だったのは折り合い面でした。直線では「おっ!?」と声が出るほどの手応えで、距離の不安を感じさせない内容。結果以上に陣営の期待に応えようとする騎乗ぶりが印象的で、勝ち負けだけでは測れない見応えのある一戦だったと感じました。

今週は連続G1第2弾ヴィクトリアマイルが行われます。このレースは個人的にルメール騎手と戸崎騎手のイメージが強い舞台。本命はルメール騎手が騎乗するエンブロイダリーです。前走では逃げながら破格の時計を記録し、なおかつ上がり33秒台を使う内容。名マイラーの条件がしっかり揃ってきたな、という印象を受けました。
東京コース替わりがプラスに働きそうなカムニャックにラヴァンダなど、ライバル達も虎視眈々と頂点を狙っています。今年もレベルの高い熱戦になりそうです。当日は30度を超える予報も出ています。現地観戦される方はしっかり水分補給をしながら暑さに負けず、競馬場で繰り広げられる熱い戦いを楽しみましょう!
プロフィール

松田 幸春 - Yukiharu Matsuda
北海道生まれ(出身地は京都)。1969年騎手デビュー。通算成績は3908戦377勝で、その中にはディアマンテ(エリザベス女王杯)、リニアクイン(オークス)、ミヤマポピー(エリザベス女王杯)など伝説の名馬の勝利も含まれる。1987年にアイルランドの研修生として日本人騎手では始めて海外の騎乗を経験しており、知る人ぞ知る国際派のパイオニア。1992年2月の引退後は調教助手に転じ、解散まで伊藤修司厩舎の屋台骨を支え、その後は鮫島一歩厩舎で幾多の名馬を育て上げた。時代を渡り歩いた関西競馬界の証人であり、アドバイスを求めに来る後輩は後を絶たない。




