'14~'16年とJRA最多勝利騎手&MVJに輝いた戸崎圭太騎手による、大井競馬在籍時代から続く
人気コーナー!トップジョッキーならではの本音、レースへの意気込みをお届けします!
勝利数
11月18日時点1558勝
ヴィクトリアマイルで待望のG1勝ち!
2015/6/4(木)
あとひと押しのブラックバゴ
-:青葉賞(G2)のブラックバゴ(牡3、美浦・斎藤誠厩舎)は4着でした。こちらは距離がどうだったのかな、と思う部分もありますし、惜しい感も受けました。
圭太:いや~、あの馬は気持ちが真っ直ぐですね。
-:それは悪いようになってきているのか、良いことなのか、どうですか?
圭太:良いと思います。あれが気持ち良く折り合ってしまうと、どうなのかと個人的には思っています。
-:あの精神面で2400がどうなのかな、という印象も受けますが、それでも4着まで来ていますね。判断が難しいです。
圭太:力はあるんですよね。もう少しです。もう少し我慢が利いてくれれば……というところですね。
-:福島などの小回りでハイペースになったら面白い気がしますね。
圭太:流れたらまた簡単ではないといいますか、難しいタイプですが、持っている力はありますよ。
-:調教も難しいタイプですか?
圭太:いや、調教は多少苦労するところがあると思いますが、それほどではないはずです。
-:上手く噛み合えば、という馬ですね。
圭太:そうですね。それに、フットワーク的に少し頭が高くなってしまうので、そこもですかね。
-:それは今後もその通りなのか、体付き等が良くなってくることで、体を上手く使いこなせるようになりそうですか?
圭太:う~ん、やっていってみないと分からないですね。
-:ともかく改善の余地はあるということですね。
圭太:そうですね。上手くいけばもう一段上のランクにいけると思います。
好相性が功を奏した?京王杯
-:サクラゴスペル(牡7、美浦・尾関厩舎)の京王杯スプリングC(G2)はいかがだったでしょうか?
圭太:頑張りましたね。どスローで有力どころが内でゴチャついていましたので、上手く行った、こちらに運が向いた感はしていますが、本当に道中気持ち良く走れると良い脚を使ってくれますね。安田記念に行くことになると思うので、以前も5着に来ていますし、楽しみな存在と思いますね(戸崎騎手はフィエロに騎乗)。
-:そこの相性の良さはやっぱりジョッキーにあるんですかね。
圭太:……どうでしょうね。良い時に乗せていただいている、ということですよね。
-:「そう」と言いそうな感じもしなくはなかったのですが(笑)?
圭太:うん。どうなんだろうなぁ?しかし、気難しいタイプではあるので、どこか(気難しいタイプをなだめて乗るのが好きな)僕とコンタクトが取れているのかな、という印象はしていますね。
-:ただ、もちろんあれが内に突っ込む展開になっていたら、他の有力馬の結果になってもおかしくはないレースでしたね。
圭太:そうそう。そのツキもありますね。
-:ちなみに京王線のキャラクター「けい太くん」とのコラボは2度目です。
圭太:2度目ですね。サクラゴスペル以上にあっちと相性が良いのかもしれないですね(笑)。
マネージャー:京王線に乗ったことないでしょ?
圭太:うん、どれが京王線なのか分からない。
-:車通勤ですし。
圭太:ですね。知っているのはけい太くんだけです(笑)。
-:前回の京王杯2歳Sではけい太くんに名札が付いていなかったのですが、今回付いてきたのは、恐らく意識されてのことだと思います。
圭太:オレも(表彰式で)意識して隣に行きました(笑)。
-:あとは、伴啓太(けい太)騎手に勝たれないように、という感じですね。
圭太:ハハハ(笑)、それも面白いですね。一緒に出走してワンツーとか。
▲昨秋以来の共演となった「けい太君」とけい太騎手
納得の中山~東京開催
-:最後に、中山後半~東京開催を振り返っていただいて、いかがですか?
圭太:そうですね。全体を通しては上手く捌けているとは思います。
-:それは自信のコメントですね(笑)。
圭太:ハハハ(笑)。全体的に言えば、内で詰まる怖さといいますか、そこは上手く回避出来ているかなという感じですかね。
-:それはやっぱり去年までの経験からですか?
圭太:そうですね。反省もありますし、たまたま上手くいっているのか……。自分なりに考えて乗っているので、これが続けられれば良いかな、というところですね。
-:そういったウィークポイントや反省点を活かせるのが、ジョッキーの良さでもありますよね。
圭太:誰の良さですか?
-:ご自身の。
圭太:ハハハ、全部が全部上手くいくとは思わないので。そこは一つ一つ考えながらですね。
-:今年はもちろん福島~新潟ですね。
圭太:そうですね。そのまま東のレースで乗っていきます。
-:引き続き好騎乗を期待しています。
圭太:ありがとうございました。
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プロフィール
戸崎 圭太 - Keita Tosaki
1980年7月8日生まれ、栃木県出身。99年に大井競馬の香取和孝厩舎所属としてデビュー。初騎乗、初勝利を飾るなど若手時代から存在感を放っていたが、本格的に頭角を現したのは08年で306勝をマークし、初めて地方全国リーディング獲得した頃から。次第に中央競馬でのスポット参戦も増えていった。
11年には地方競馬在籍の身ながらも、安田記念を制して初のJRAG1勝ち。その名を全国に知らしめると、中央移籍の意向を表明し、JRA騎手試験を2度目の受験。自身3度目の挑戦で晴れて合格し、13年3月から中央入りを果たした。移籍2年目はジェンティルドンナで有馬記念を制す劇的な幕引きで初の中央リーディング(146勝)を獲得。16年も開催最終週までにもつれた争いを制し、3年連続のJRAリーディングに。史上初となる制裁点ゼロでのリーディングだった。19年にはJRA通算1000勝を達成、史上4人目のNARとのダブル1000勝となった。プライベートでは2022年より剣道道場・川崎真道館道場の総代表を務めている。