'14~'16年とJRA最多勝利騎手&MVJに輝いた戸崎圭太騎手による、大井競馬在籍時代から続く
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勝利数
11月11日時点1556勝
春の東京開催が開幕!リーディング争い続ける戸崎騎手の勝負鞍は?
2016/4/22(金)
フローラSは不運の除外 今週の勝負鞍は?
-:今週はフローラS(G2)で予定していたギモーヴ(牝3、栗東・池添学厩舎)が除外。日曜のラインナップは少しさびしくなってしまいましたが、東京開催も開幕週ということで、幸先の良いスタートを期待しております!まず、土曜メインの鎌倉ステークスはマッチレスヒーロー(牡5、美浦・金成厩舎)とのコンビです。前走は同じくお手馬ともいえるノボバカラに騎乗されたため、あえなく乗り替わっていましたが、2走前には当該コースで勝ち星を挙げられましたね!
圭太:そうですね。マイルでも走っていますが、このコースはベストだと思います。条件は申し分ないです。
-:ただし、前走はシュタルケ騎手騎乗で後手後手の競馬になってしまったものの、初の準オープン挑戦で7着。この結果をどう見られていますか?
圭太:正直に言えば、勝った時も圧倒的なパフォーマンスではなかったですし、まだクラス慣れが必要なのかなと。2走前もスムーズな競馬でしたからね。
-:まずはメドの立つ内容を期待しています。続いて土曜6R(4歳上500万下)のキネオフォルツァ(牡5、美浦・伊藤大厩舎)は以前、一度乗られていますが、このクラスでも2着の実績があり、そろそろかと思いますが。
圭太:実績は残しているのですが、ズブいというかしぶといというか……。ただ、不器用な面があるので、如何にもこのコースに替わるのは良さそうですよ。
戸崎騎手と6度目のコンビとなるマッチレスヒーロー
-:メトロポリタンSのモンドインテロ(牡4、美浦・手塚厩舎)は久々の騎乗ですね。
圭太:そうなんですよね。それに僕が乗った時はダートでしたから。ただ、その後の活躍を見ても、素質を発揮しつつありますよね。前走もあの馬場なら度外視できるでしょうし、それでも6着と大崩れしていません。少頭数の一戦ですが、良い結果になるのではないでしょうか。
-:日曜東京からオアシスSのチャーリーブレイヴ(セ6、美浦・尾関厩舎)はいかがですか?
圭太:僕が乗せてもらった時はスゴくスムーズな競馬が出来ましたが、まだまだモマれ弱さがあって、成績にムラがあるようですね。馬そのものの能力はあると思いますし、上手く運びたいですね。
-:となると、コース形態からも言えることですが、外枠の方が?
圭太:良いですね。
-:8R(4歳上1000万下)のアウトオブシャドウ(牡6、栗東・藤原英厩舎)は3走前に乗られていましたが、前走も3着とマズマズの競馬は続いていますね。
圭太:勝ち切れないものの、しぶとく頑張っていますよね。今回も強気なコメントはできませんが、東京は良いでしょうし、どこからでも競馬が出来るタイプ。ハマってくれたらと思います。
-:具体的な理想の条件はありますか?
圭太:時計が掛かってくれるようならばなお良いでしょうね。日曜も天気予報は雨マークがついているようなので、そこは歓迎していいと思っています。
-:さて、先の話題といえば、ハートレー(牡3、美浦・手塚厩舎)が春全休ということになりました。皐月賞、日本ダービーで騎乗予定だったジョッキーとしては残念な結果になってしまいましたね。
圭太:そうですね。結果的に予定だけで、一度も騎乗できなかったわけですから。ダービーはどの馬に乗せてもらえるのか、ハッキリしたことはわかりませんが、あの舞台に立てたらとは思っています。
-:なお、今後の騎乗スケジュールも改めてザッと教えてください!
圭太:来週も東京ですし、京都新聞杯(G2)のスマートオーディン(牡3、栗東・松田国厩舎)以外は5月もほぼ東京です。新潟大賞典(G3)にはステファノスも出ますが、NHKマイルC(G1)のイモータル(牡3、栗東・須貝尚厩舎)が決まっていたのでね。あとは以前から話題にしているように、ヴィクトリアマイル(G1)のストレイトガール(牝7、栗東・藤原英厩舎)ですか。
やはりハイレベルだった皐月賞
-:先週の話題もよろしくお願いします。騎乗予定がフイになった皐月賞(G1)はプロフェット(牡3、栗東・池江寿厩舎)が回ってきました。
圭太:久々の影響もあったのかもしれませんが、ゲートも出負け気味で、下の緩い馬場を走らされることになり、力を出し切れませんでした。
-:それにしても、あの日は稀に見る強風でしたね。
圭太:いや~すごかったですね。後半は比較的落ち着いていましたが、馬も風にあおられる印象。特に小柄な馬なんかは走っていても、持っていかれるような感覚でしたよ。バランスを崩し気味で怖かったです。ペース判断そのものに影響はないと思いますが、そこは危なかったですね。
-:そして、馬場も緩いという声が検量室から聞こえてきましたが、多少そういう馬場だったわけですね。
圭太:そうですね。特に内側はそういう傾向があったと思います。
-:客観的な意見で、今年の皐月賞のレベルはいかがでしたか?
圭太:やはり強いと思いますよ。3強と言われていましたが、勝った馬もあの時計ですからね。展開がハマったとはいえ、あのタイムで走り抜くわけですから、(強さは)時計が物語っています。風の影響?風が吹いたらむしろ時計が掛かるんじゃないかと思うので、なおさらです。もちろん昔の皐月賞に比べたら、馬場も改修して、幾分良い馬場になっているでしょうけどね。
-:その他のレースではサクラアンプルール(牡5、美浦・金成厩舎)は見事に連勝を飾りました。
圭太:順当でしたね。やはり力をつけていますし、コースが替わっても引き続き楽しみにしています。
-:山藤賞のゼーヴィント(牡3、美浦・木村厩舎)はテン乗りでしたが、こちらも勝ち上がりました。
圭太:返し馬から良い背中をしている感触は掴んでいました。お母さんは短距離馬だったようですが、追って追って、というイメージで、もっと距離が延びても良さそうですよ。引き続き楽しみじゃないでしょうか。
-:結果は残せませんでしたが、期待もあったテンダリーヴォイス(牝4、美浦・萩原厩舎)はいかがでしょう。
圭太:今回はペース、馬場傾向など度外視で、キッカケを与えるために終いに懸ける競馬をしてみようと先生とも話していました。
-:新聞のコメントなどでも、先生が明言されていましたね。
圭太:ええ。結果的にはどスローだったので、ハマりはしませんでしたが、この馬なりに脚は使ってくれていました。今後に繋がる走りはみせてくれたんじゃないかと思っていますよ。
厩舎、馬主と戸崎騎手とは好相性のサクラアンプルールが連勝!
-:アオイオンリーワン(牡4、美浦・古賀慎厩舎)は休み明け2戦目で勝ち上がりましたね。
圭太:掛かるところはありましたが、正攻法の競馬でも凌いでくれましたね。力はありますよ。
-:そして、次週は青葉賞(G2)でプロディガルサン(牡3、美浦・国枝厩舎)に騎乗。約半年ぶりの実戦復帰となりますね。
圭太:中間も追い切りには乗せてもらいましたが、もともとは世代屈指の評判馬ですからね。賞金的にはダービーにも迎えると思いますが、メドのつく競馬をみせたいです。
-:そして、今週のレース後は熊本地震の募金活動が行われるそうですね。
圭太:その予定です。募金の場所はまだ把握していませんが、少しでも被災地の力になれたらと思っています。
-:東京開催も勝ち星が重ねられるよう、健闘を祈ります。来週もよろしくお願いします!
圭太:頑張ります。
※次回は4月29日(金)に更新予定です!
プロフィール
戸崎 圭太 - Keita Tosaki
1980年7月8日生まれ、栃木県出身。99年に大井競馬の香取和孝厩舎所属としてデビュー。初騎乗、初勝利を飾るなど若手時代から存在感を放っていたが、本格的に頭角を現したのは08年で306勝をマークし、初めて地方全国リーディング獲得した頃から。次第に中央競馬でのスポット参戦も増えていった。
11年には地方競馬在籍の身ながらも、安田記念を制して初のJRAG1勝ち。その名を全国に知らしめると、中央移籍の意向を表明し、JRA騎手試験を2度目の受験。自身3度目の挑戦で晴れて合格し、13年3月から中央入りを果たした。移籍2年目はジェンティルドンナで有馬記念を制す劇的な幕引きで初の中央リーディング(146勝)を獲得。16年も開催最終週までにもつれた争いを制し、3年連続のJRAリーディングに。史上初となる制裁点ゼロでのリーディングだった。19年にはJRA通算1000勝を達成、史上4人目のNARとのダブル1000勝となった。プライベートでは2022年より剣道道場・川崎真道館道場の総代表を務めている。