'14~'16年とJRA最多勝利騎手&MVJに輝いた戸崎圭太騎手による、大井競馬在籍時代から続く
人気コーナー!トップジョッキーならではの本音、レースへの意気込みをお届けします!
12月16日時点1567勝
ヴィクトリアマイルはクロコスミアと参戦&マジック20!
2019/5/10(金)
5週連続東京G1・第2弾はヴィクトリアマイル。今年はクロコスミアと挑むことになった戸崎騎手だが、ジョッキー自身にとっては相性のいいレース。立場としては伏兵の存在だろうが、一発をみせられるか。また、節目の勝利も目前に。こちらも注目です!
-:先週のNHKマイルC(G1)は、ヴィッテルスバッハと挑まれ、最終的には5番人気と上位には支持されたと思います。レース前はどんなイメージで臨まれましたか?
戸崎圭太騎手:最後の末脚を活かそうと思いましたし、東京コースなら間に合うかな、と思って臨みました。馬は元気が良くて、調子自体は良かったと思いますね。前走よりも良くなっていたと思いますしね。
-:追い切りの映像を観ていても、状態は良いんじゃないかと感じていましたが、レース前にはまだ幼さもあるといったコメントをされていました。精神的な面はどうでしたか?
圭太:ありますね。煩いというか、まだ子供っぽいというか…。
-:レース自体は15番の外枠からの発走になりましたが、最後は内を突いて、という競馬でした。
圭太:あまり外を回すのはちょっと嫌だったので、内を突きましたけど…。結果、外差しになってしまったのでね。
-:レースによってはインも全く伸びていないとはいいませんが、前日の天気で馬場も影響があったと思います。4コーナーの辺りはけっこう土が飛んでいるのかなという感じは受けたのですが。
圭太:日曜日は緩かったですね。4コーナー辺りがやっぱり一番緩かったかな。
-:4コーナーになるとけっこう飛んでいるかなという感じがあって、この時期の東京としては珍しいのかなという感じは受けましたけどね。それ以外の箇所は、まだ雨が残っていた感じですか。
圭太:多少は残っていましたけど、そんなに…。
-:でも、どっちかと言うとパンパンよりは、持ち時計もなかったので、それくらいの状態でもこなせるのかなという感じはしたのですが。
圭太:馬場と言うよりも、道中、真面目に走っていたので、その影響かなという感じはしますよね。
-:そうですよね。懸念されていたスタートも、今回はどこにいるんだろうなというくらい、レース映像を観ていたらビックリしましたけどね。そこも、遊びがなかったという部分が逆に影響したという感じなのですかね。
圭太:そうですね。そうかなと思いますけどね。
-:今週は久々に騎乗されるので、未知数な面もありますが、ヴィクトリアマイル(G1)はクロコスミアに騎乗されます。
圭太:乗りやすいし、どんな条件でも走ってくれるので、この馬の走りをさせられたら良いなと思いますね。
-:距離的な部分はどうですか。
圭太:どうなんでしょうね。
-:府中牝馬ステークスも勝っていますが、コーナー4つの方がいいイメージはありますかね。
圭太:強いて言えば、ですけどね。どこでも走れるんじゃないですか。他の馬との兼ね合いなので、何とも言えないですけど…。
-:勝たれた時は、けっこう一定のペースでリズム良くというか、あまり起伏のないペースで勝たれていたので、そういう形がやっぱり良いのかなという気がしたのですが。
圭太:そうですね。
-:今回ペースはどうなりそうですか。速いペースになるのでしょうか。
圭太:誰が行くのかにもよると思うのですけど、枠にもよるんじゃないですか。まあ、遅くはならないんじゃないですかね。
-:何か陣営の方のコメントを見ていると、いまだに「リズム良く行けないと…」みたいなことを言っているんですけど、そういう脆さがあるようなところというのはありますか。
圭太:どうなんだろうなぁ。でも、前走も良い競馬をしていますからね。この馬の良さは乗りやすさなので、逆に心配するところがないので、思い切ってレースをしようかと思いますけどね。
-:土曜日は急遽、京王杯スプリングカップ(G2)でロジクライに騎乗することになりましたね。
圭太:東京で勝った時(富士S)は強かったので、ああいうイメージで行ければ良いのかなという感じですね。
-:土曜日の(3歳未勝利の)サクラトスカーナはいかがでしょうか。
圭太:初出走前から追い切りもすごく良かったので、期待していたんですけど、良い感じで来ていても、ちょっと直線が弾けなかったので、その辺は1回使って良くなってくれていれば、良いかなと思いますけどね。
-:その弾けきれなかった部分というのは、デキだけの問題なのですか。それとも精神的なものもある感じですか。気性が悪いとか、そういったところはないですか。
圭太:それは分からないですね。ただ、上がけっこう気難しさが出ていた馬なので。初戦は別に見受けられなかったですけどね。
-:レース前の感触だけで言えば、勝負出来ないような仕上がりではなかったということですよね。
圭太:そうですね。
-:2戦目に期待ということですね。(3歳500万下の)ハニーディスタフは昇級してどうでしょうか。
圭太:馬格があって背中も良い感じなので。ただ、気性の方がちょっと難しい馬なので、競馬を覚えていければ良いかなという感じですかね。
-:経験を積みつつというか。(4歳以上1000万下の)ラブリーイレブンは勝たれて以来のレースですが、昇級していかがでしょうか。
圭太:この馬も、競馬がどこからでも出来るというタイプではないので、上手いこと立ち回れれば良いかなと思います。
-:乗られて以来、あまり後方からの競馬にはなっていない感じがしますね。(青竜Sの)ブルベアイリーデですが、なかなかいいメンバーのレースですね。
圭太:使った時は強い勝ち方をしましたけど、この条件でどんな走りをしてくれるか…ですね。
-:(BSイレブン賞の)アーバンイェーガーは前回勝たれましたが、いかがでしょうか。
圭太:良い馬ですね。気性が難しいところがあるので、その辺、上手いこと誘導できればなという感じですかね。
「土日東京で3勝も先週土曜はまさかの開催中止に」
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プロフィール
戸崎 圭太 - Keita Tosaki
1980年7月8日生まれ、栃木県出身。99年に大井競馬の香取和孝厩舎所属としてデビュー。初騎乗、初勝利を飾るなど若手時代から存在感を放っていたが、本格的に頭角を現したのは08年で306勝をマークし、初めて地方全国リーディング獲得した頃から。次第に中央競馬でのスポット参戦も増えていった。
11年には地方競馬在籍の身ながらも、安田記念を制して初のJRAG1勝ち。その名を全国に知らしめると、中央移籍の意向を表明し、JRA騎手試験を2度目の受験。自身3度目の挑戦で晴れて合格し、13年3月から中央入りを果たした。移籍2年目はジェンティルドンナで有馬記念を制す劇的な幕引きで初の中央リーディング(146勝)を獲得。16年も開催最終週までにもつれた争いを制し、3年連続のJRAリーディングに。史上初となる制裁点ゼロでのリーディングだった。19年にはJRA通算1000勝を達成、史上4人目のNARとのダブル1000勝となった。プライベートでは2022年より剣道道場・川崎真道館道場の総代表を務めている。