今週から函館競馬が開幕&東西の新馬戦に素質馬が集結!

2歳戦も3週目から函館が開幕し3場に。新馬戦の情報も更に増えていくので、気を引き締めていきたい。メインになるのは東西のマイル戦。どちらも池江寿厩舎が有力馬を送り込んでいる。まずは東京のマイル戦。

ここにはディープインパクト産駒で、母はアメリカの重賞ウィナーという背景を持つサトノクロノス(牡2、栗東・池江寿厩舎)を投入。「まだ若くて性格はヤンチャだが、動きに推進力がある」と池江寿師。1週前調教(以降、特に表示のないものは全て1週前のもの)は一杯に追われ、6Fから83秒、5F68秒前半で、上がりは12秒0をマークし、古馬のダノンシーザーに併入。外目を回ったものなので、時計も上々だ。当然、初戦から人気になるだろう。
対する関東馬の代表はレッドオーガー(牡2、美浦・藤沢和厩舎)。派手な時計は出ていないが、美浦坂路で56秒6-12秒6と、馬ナリで12秒台で上がれていれば悪くない。

池江寿厩舎が阪神マイル戦に送り込むのはプロキシマ(牝2、栗東・池江寿厩舎)がM.デムーロ騎手でデビュー。「稽古はやれば動く。ステイゴールドの産駒らしく、追っての切れもある」と池江寿師。6勝したノーブルジュエリーを筆頭に兄姉5頭中3頭が新馬戦を勝ち、1頭が2着と初戦から走れる一族。調教の動きから、この馬も新馬戦から勝ち負け濃厚だ。

ただマイル戦ということで、ここは好メンバー。他にも有力馬は複数存在する。マナープリンセス(牝2、栗東・安田隆厩舎)は、姉にはオープンクラスまで出世したコウエイオトメケイティバローズがいる。「動きを見るとスピードもあるし、パワーも感じさせる」と安田隆師。

イイコトバカリ(牝2、栗東・音無厩舎)は、母が新馬、新潟2歳Sを連勝したワナ。早熟性も高く、新馬向きだ。ウィズワンアセント(牡2、栗東・吉村厩舎)は、母が準オープンまで行ったリーチコンセンサスで、一族にはフサイチエアデールフサイチリシャールら活躍馬が多数いる。調教の動きも良好で、これも初戦から上位を狙える。ではマイル以外の新馬戦の有力馬、話題の馬を見ていきたい。

プロキシマ
牝、栗東・池江寿、ステイゴールド×ノーブルステラ
POGシメイ

東京にも池江寿厩舎の有力馬が登場!

東京芝1400m戦にも池江寿厩舎の馬がスタンバイ。スマートシグルズ(牡2、栗東・池江寿厩舎)は、先の2頭と違い坂路で調教。常に12秒台で上がっており、仕上がりはいい。母系を遡るとメジロボサツメジロナガサキら古いファンが唸る馬名がみられるが、最近も青葉賞勝ち馬ショウナンラグーンが出ており、まだまだ廃れていない。

関東勢ではアエロリット(牝2、美浦・菊沢厩舎)。派手な時計は出していないものの、動きは良好のようだ。近親にはミッキーアイルがおり、スピードに注目。ダイイチターミナル(牡2、美浦・高市厩舎)は、ウッドで66秒台を連発。母は1200m時代のフェアリーSを勝ったベルグチケット、半兄には新潟直千コースで活躍したレイクエルフがおり、この馬もスピードタイプか。

東京ダート1400m戦は、今年の2歳戦初めてのダート戦(阪神にもダート1200戦が組まれている)なので、満を持しての出走の馬もいるはずだ。馬名もあって早くから話題になっているのはゴロウマルウィン(牡2、美浦・栗田徹厩舎)。ウッドで6F82秒台を出しており、仕上がりのほうはかなり進んでいるようだ。一族にはPOGでお馴染みベルキャニオンカミノタサハラマウントシャスタキラウエアボレアスきょうだいがいる。キラウエア、ボレアスの存在からダートでも行ける背景はある。

ゴロウマルウィン

ゴロウマルウィンはJRAブリーズアップセールで1080万円で落札


ゴロウマルウィン
牝、美浦・栗田徹、クロフネ×スイートピグレット
POGシメイ

アイアムキャツアイ(牝2、美浦・奥平厩舎)は、母がユニコーンSなどダートで4勝したアイアムアクトレス。父は、評判馬マイネルズイーガーの惨敗で評価が微妙なアイルハヴアナザーだが、もともとダート向き種牡馬の見方もあり、この馬で方向性が見えてくるかもしれない。
バリンジャー(牡2、美浦・奥村武厩舎)は半兄に佐賀記念などダートで6勝しているメテオロロジストがいる。入厩前の牧場では坂路で51秒台をマークしたという話もあり、初戦から走れそうだ。

開幕する函館戦は、例年通り開幕週は短距離のみ。注目は1200m戦に出走予定のモンドキャンノ(牡2、栗東・安田隆厩舎)。ノーザンFで調整されていた頃から、「函館2歳Sを勝てる馬」との声が出ていたが、その通りに函館に入ってきた。栗東では5月末に4Fからとはいえ、CWで上がり11秒5という強烈な時計をマークしており、直後にあったPOGドラフトでは結構な人気になっていた。どの程度の器なのか。今週最大の注目馬と言って良かろう。
1000m戦には、スプリングゲイル(牝2、美浦・鹿戸厩舎)が予定。あまり早い時計を出さない鹿戸厩舎だが、美浦坂路では馬なりで12秒台で上がっていれば上々。早くから2歳戦向きと評判に挙がっていた馬で、初戦から勝機濃厚だ。

続いては新規入厩馬。マカヒキでダービーを制した友道厩舎には、ルタンデュボヌール(牡2、栗東・友道厩舎)。兄は重賞ウイナーのウォータクティクスをはじめ、キタサンアミーゴハッピーモーメントと4勝以上した馬が3頭。2年前は大評判馬ラヴィタフェリースがまさかの未勝利で泣いたPOGファンもいたかもしれないが、一世代開けて巻き返せるか。
その友道厩舎のマカヒキにハナ差負けした池江寿厩舎には、ソーグリッタリング(牡2、栗東・池江寿厩舎)。母は桜花賞3着のソーマジック。母の2番仔になるので、そろそろ活躍馬が出て来ていい頃だ。

思っていた以上に早かったのはランニングウインド(牡2、美浦・中川厩舎)。半兄は朝日杯FSを制したアジアエクスプレスで、この時期の入厩なら当然この馬も朝日杯を狙うことになろう。

ソーグリッタリング
牝、栗東・池江、ステイゴールド×ソーマジック
POGシメイ

ソーグリッタリング

ソーグリッタリングの母は桜花賞3着のソーマジック