まるで水田、エーシンフルマークが逃げ切る

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トピックス

土曜京都5R
2歳新馬
芝1600m
勝ちタイム1.40.6

エーシンフルマーク(牡2、父デュランダル・栗東・坂口厩舎)

※※まるで水田、エーシンフルマークが逃げ切る。

雨の降りしきる中での新馬戦。蹴り上げる水は泥色である。まるで田んぼの中を走っている様に思える程の不良馬場。当然に先手有利。スタートから出ていったエーシンフルマークがそのまま逃げ切る。もうどこもかしこも悪い馬場なら、内を廻っている方が得な状態であろうかと思えた直線であった…。

雨霞というのか、視界がかなり悪い。そんな中でのスタート。テストマッチとか外目が悪くない出だった。しかし内からエーシンフルマークが出て行く。ジワっとした行きっぷり。ニライジンクナリタフェニックスが追走して行くがそう速くはない数字なのだが、鞍上はけっこう気合をつけて行く馬が多い。やはりこれだけ雨が降ってしまうと、いつも以上に動けないもの。流れはユッタリだが、行きっぷりは悪くなってきている。

坂の下りでは人気の2頭、ジェンティルドンナにテストマッチが前後して好位の次のグループの外目を進む。テストマッチが先で、すぐ後ろがジェンティルドンナとなっている。

坂をジワっと下って直線に入ってきた。後続がどっと上がってきているが、体半分ぐらい前に出てコースを内目に取ったエーシンフルマークの脚勢は衰えず、むしろ後ろを離す勢いとなっている。テストマッチが馬場の真ん中を進む。ジェンティルドンナは外へ進路をとって追いこんでくる。しかしエーシンフルマークは楽な手応えで、内目をスイスイとゴールへと進む。
2着争いになったのだが、テストマッチをジェンティルドンナが差して交した。

こんな馬場でも上がり3ハロンは36.8と、むしろ後続を離し気味、それも何もせずのゴール前であった。エーシンフルマークは最後の2ハロンを11.8~12.3で通過した。これでは後ろの馬が交わすのには難しい。まんまとマイペースの逃げが出来た、川田Jに導かれたエーシンフルマークの完勝であった。

勝ち時計の1.40.6が物語る。相当なる極悪馬場である。そして1000メートルを1.03.4のペースで進めたエーシンフルマークの完全なる逃げだった。
火曜朝に坂口則師は《少しソエ気味だったのであの馬場も良かった》そうだ。馬場も味方したものだろうが、何よりも勝負強いのがいい。河内師も《あれだけ悪くなるとどこを通っても一緒。なら内目が有利なんだ》と言っていた。


土曜京都6R
2歳新馬・牝
ダ1400m
勝ちタイム1.26.4

タイセイクインス(牝2、父ワイルドラッシュ・栗東・高野厩舎)

※※タイセイクインス。逃げて新馬戦を制す!!

ここも4コーナーで先頭のタイセイクインスが直線でももうひと伸びを見せての押し切り。芝もダートも完全に前有利な馬場コンディションになっている。1番人気のダッチェスドライヴは、4コーナーまで好位の外目で辛抱していたが、直線では思いがけなく伸びず。6着と敗退してしまった。

芝からのスタート。外の方がけっこういいゲートの出だった。ダートに入ってケセラセラが前に出た。しかし内からタイセイクインスがジワっと先頭に出てきた。やや内の分で前へと出たタイセイクインスだが、ケセラセラも控えたと言いながらも、半馬身ない間で終始レースを進めた。ダッチェスドライヴは3番手の外めで、ウォーターカリブが直後に位置していた。その内目にアポロパレスが続く。前半の3ハロンが35.9とこの馬場としてはゆったりしたもの。

前がジワっとした形で4コーナーに入る。外の馬が一気に前へと出るのかと思えるカーヴ前の勢いだったが、コーナーリングで再びタイセイクインスが先頭をキープ。直線でもステッキが入るとまた伸び出した。

内がパカっと開いてアポロパレスがダッチェスドライヴとの間から出ようとする。外をウォーターカリブが追い上げる。ウォーターカリブがドンドンと差を詰めて襲いかかってきたが、何とかクビ差しのいでデビュー勝ち。内から詰めてきたアポロパレスが3着で、その後は少し離れてしまった。

1000メートル通過が1.01.1で淡々と進み、最後の2ハロンも12.5~12.8と悪くない数字である。だからこそ後続を何とか振り切れたもの。
タイセイクインスは高野厩舎所属。2歳馬の勝ち上がり率がかなり高い厩舎である。これで7頭めの勝ち馬となっている。新鋭の調教師としては高い勝率を誇る厩舎である。


平林雅芳 (ひらばやし まさよし)
競馬専門紙『ホースニュース馬』にて競馬記者として30年余り活躍。フリーに転身してから、さらにその情報網を拡大し、関西ジョッキーとの間には、他と一線を画す強力なネットワークを築いている。