関東馬のトルサードが混戦を制して新馬初戦を飾る

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トピックス

日曜京都3R
3歳新馬・牝
ダ1200m
勝ちタイム1.15.0

トルサード(牝3、父アグネスタキオン・美浦、武市厩舎)

勝ち時計が示すとおりの乱戦となった。前半3ハロンを36.4で行き、後半3ハロンを38.6で上がったわけで、タイム的にはやや遅いが今週の京都はかなり時計のかかる感じ。新馬戦だけにこんなものなのであろう。
中団の内目を進んでいたトルサードが、4コーナーでは外へ出して前を行く馬に追いつき、最後にクビだけ制してのデビュー勝ちであった。
鞍上の吉田稔Jは、この3レースに続いて6レースの新馬戦も勝った。おそらく地方から交流競走で来ている地方所属騎手が新馬戦の2鞍を勝ったのは、初めての事ではなかろうかと思える・・。

ダラっとしたスタート。そんな中から内枠2頭が飛ばす。スズカパートナーが最初先手だったが、1ハロンまでに最内のベンザイテンイモンが内枠を利して行く。3番手ドナアンカー。ここがベストポジションなのであろう。
前半3ハロンを通過するあたりでは、3番手ドナアンカーが先頭から3馬身ぐらいを持ったままで追走。1番人気アートオブジェリカは、もうもがきながらの手応えだ。その後ろをトルサードにケイティーズハートあたりが内と外に別れて追走している。

4コーナーを廻って来たが、先行馬2頭の外をドナアンカーが持ったまま。横一列に並ぶ一番外にはC・デムーロJ騎乗のマドモアゼルアンが上がって来ていた。その直後をアートオブジェリカ、そしてトルサード、ケイティーズハートが続いている。
残り1ハロンを切って粘る粘るスズカパートナー。追うドナアンカーがむしろ離される感じ。マドモアゼルアンの方が追いつきそうだ。
もう少しでゴール、と言う時にトルサードとケイティーズハートの2頭が間に合ってゴールインした。僅かにトルサードがクビ差先着。2着ケイティーズハート、3着にマドモアゼルアンでスズカパートナーも良く粘っていた。

パトロールビデオで見ると、勝ち馬トルサードはコーナーを小さく廻っている。そして道中もケイティーズハートが外を廻っているのに対して、こちらは内目をいい手応えで行けている。そのケイティーズハートは4コーナーでもかなりステッキを入れられていた。渋い馬なんであろう。数字的には速いとは言えないものだが、息の入らない流れになっていたのは確か。

毛艶の悪い馬もいたりと、この時期の新馬戦は見栄えもパッとせず、判断が実に難しいものである。
関東圏は出走ラッシュでなかなか使えず。だから腕に自慢のある馬が西下して来ていると思いたい。調教チェックであろうか・・・。


日曜京都6R
3歳新馬
芝1600m
勝ちタイム1.36.4

ダイワマッジョーレ(牡3、父ダイワメジャー・栗東、矢作厩舎)

ここもディープインパクトの子供が3頭出ていた。それも牝馬ばかりであった。1番人気は当然にそのディープインパクトの子供オーファメイだったが、外々を廻った分だけ直線で伸びきれず。代ってローザボニータが出かかったが、それを制して勝ったのが、ダイワメジャー産駒のダイワマッジョーレ。3コーナーから直線入り口までやや外へ張られたりと苦しい流れだったが、直線でもうひと伸びをして追い合いをしのいで勝った。時計は平凡だが、この混戦を抜け切ったのが値打ちであろうと思える新馬戦であった・・。

パトロール・ビデオを見ていても、3コーナーでのアクシデント、ダイワマッジョーレの吉田稔Jの動きがハッキリと判らない。外へ逃げているのか張られたのか。若駒のレースだけにある程度フラフラするのも仕方がない。思わずマイメモにはコーナーが下手と書いた程。しかし火曜朝に矢作師にたずねると、やはり内から張られたのは確かだった様子。それが証拠に罰金50000円と明記してあった。
そこで少し位置が悪くなったダイワマッジョーレだが、また盛り返して好位、その後でも馬が外へ逃げ気味なのか、吉田稔Jが4コーナー手前では外からステッキで矯正しているシーンも見受けた。

そうそう、返し馬で珍しいシーンを見た。2着ローザボニータの川田Jが、馬場入りしてオーロラビジョン前を通り、クルっと廻ってゴール付近を通るあたりで急に馬を追っ付けて行った。大体、最近の返し馬は本当にユッタリと行く馬ばかり。ひと昔前はゲートからダッシュを利かせて行くとか、ダクを長く、ひと廻り歩いてユックリほぐすとか、イロイロあったもの。それが今はおしなべてほとんどがサラっと。そんな中で川田Jのアクションは、珍しく映ったものだった。

4コーナーまではほとんど動きのない流れで、シャイニータキオンの先行は1.01.8とゆったりなもの。残り3ハロンで一気に速い流れになっていった。
そのローザボニータは、馬群の真ん中を進んでいた。外には同じ勝負服のオーファメイ。直線入口では、外にダイワマッジョーレを見る形で馬群の中を上がって来ている。
混戦だった戦いも、残り100のあたりで内からハクサンアースモルトフェリーチェ、ローザボニータ、そしてアグネスダリム、ダイワマッジョーレの5頭が一瞬横並びとなる。その中からさらに脚を伸ばして行くローザボニータを、外からダイワマッジョーレが差した大激戦となった。

タイム1.36.4は気にすまい。流れが落ち着いており、最後の決め技争いみたいな新馬戦でもあった。牝馬勢が頑張った中を男馬ダイワマッジョーレが決めたといったレースであった。


平林雅芳 (ひらばやし まさよし)
競馬専門紙『ホースニュース馬』にて競馬記者として30年余り活躍。フリーに転身してから、さらにその情報網を拡大し、関西ジョッキーとの間には、他と一線を画す強力なネットワークを築いている。