-京都記念-平林雅芳の目

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トピックス


日曜京都11R
京都記念(GⅡ)
芝外2200m
勝ちタイム2.12.4
トレイルブレイザー(牡5、父ゼンノロブロイ・栗東、池江厩舎)

※※トレイルブレイザー、早めの仕掛けで勝ちをもぎとる!!

昨年春の天皇賞馬ヒルノダムール、秋の急上昇馬ダークシャドウ。そしてオルフェーヴルを良く知っている4歳馬ウインバリアシオンと錚々たるメンバー。前2頭がいいペースで行く流れを3番手、ダークシャドウの少し前でレースを進めたトレイルブレイザーが、3コーナーからの坂の下りでもう早めに前へと出て行き、直線ではセーフティなリードを取り、追い上げてきたダークシャドウ、ヒルノダムールを寄せ付けず今年の初陣を飾った。
暮れに香港遠征で他の馬よりも仕上がりが良かったとは言え、完勝でこのメンバーを抑えたのは大きい。この後にどの選択となるのだが、着実に力をつけているのがアリアリだった。

一番に出て行ったのがトレイルブレイザーだった。外からスイートマトルーフが押して出て行く。内のリッツィースターはややダッシュがつかず、トレイルブレイザーの外へと出して前を追いかけて行った。
2コーナーを廻って、先頭はスイートマトルーフ、1馬身でリッツィースターが続く、そこから3馬身ぐらい後ろをトレイルブレイザー、さらに3馬身でダークシャドウ、その少し後ろがロードオブザリングトーセンラーがその後、ゲシュタルト、ヒルノダムールはブービーの位置。ウインバリアシオンはさらに3馬身差の最後方で縦長の隊列だ。

向こう正面では、ダークシャドウの内からロードオブザリングが少し順位を上げる。3コーナーの坂に向かうあたりでは、前はリッツィスターが先頭スイートマトルーフに迫って行く。3番手トレイルブレイザーは少し内を開けて走っている様子が見える。その開いた内へロードオブザリングがいる。ダークシャドウはまだ5番手のまま。ウインバリアシオンが少し差を詰めたようだ。
3コーナーの坂を下って行く。少しトレイルブレイザーが前との差を詰めた様だ。早めに行きそうな動きを感じる。

ダークシャドウの内をトーセンラーが上がって来た。最後方ウインバリアシオンは内目を突く、ここで外ヒルノダムールと同じ位置に並んだ感じだ。前ではもうトレイルブレイザーが4コーナーのカーヴで早めに出て行った。2番手グループではスイートマトルーフは粘っているが、リッツイスターが手応えがなくなった。
ダークシャドウが前との差を詰めて行く。ヒルノダムールもその動きに合わせる様に上がって行く。ウインバリアシオンが内から外へ出して来たが、最後方は変わらずだ。

早め先頭のトレイルブレイザーは、馬場の真ん中をステッキ1発入れてうながして行く。まだダークシャドーとヒルノダムールは前のグループを捕えていない。
残り1ハロンを過ぎてもうトレイルブレイザーのリードはセーフティに見える。やっとダークシャドウの伸びに拍車がかかった感じだ。しかし前を行くトレイルブレイザーとの差が一気に短くなった様には見えない。
ヒルノダムールが、ダークシャドウの外からかなり接近している。後ろではウインバリアシオンがそう伸びていない様子だ。

トレイルブレイザーは2馬身差をつけて真っ先にゴールに入った。ダークシャドウ、ヒルノダムールと続いた。
引き上げてきたトレイルブレイザーを待って、鞍上にひと声かけて1着の枠場へ急ぐ。池江師に感謝の言葉を言う。
枠場の廻りを周回するトレイルブレイザーをしばし見ている。今日はパドックからかなりうるさいぐらいの勢いである。今もまだやや興奮しているのもあろうが、相変わらずうるさくしている。

馬と騎手と関係者はウイナーズサークルへと向かったが、こちらはパトロール・ビデオを見に行く。
スタートからジックリと観る。ウインバリアシオンがどうなったのかを。最初のカーヴに入る前も少し微妙な感じがあった様だ。極まりは直線の生垣のあたりだ。鞍上がしきりに後ろ、それも脚元をみる動きが数回あった。異変を感じたのだろうと推測する。最後まで追ってないフィニッシュだった。

トレイルブレイザーが、向こう正面から3コーナーにかけて外目を廻っている。ロードオブザリングが内目を進出したあたりだ。後刻、武豊Jに聞いたところによると《けっこう内が悪いからあえて外を廻った》そうだ。何よりも早めに動いた(動けたのかな?)のが良かったのは確か。
まだシーズン最初の馬に対して、こちらは間がないのも良かったのも事実ではあろう。しかし同じGⅡでも、別定戦のこのメンバーで勝ったのが大きいことだ。

後はドバイから招待が来るの待つこととなるのだろう。ダークシャドウは引き上げてきた時にけっこう息が荒かった。そういう事なのだろうと思えた。ヒルノダムールはケイコより実戦で動いた方だろう。まずはいい形で終えたトレイルブレイザーに感謝である。

平林雅芳 (ひらばやし まさよし)
競馬専門紙『ホースニュース馬』にて競馬記者として30年余り活躍。フリーに転身してから、さらにその情報網を拡大し、関西ジョッキーとの間には、他と一線を画す強力なネットワークを築いている。