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-桜花賞-平林雅芳の目
2012/4/10(火)
日曜阪神11R
桜花賞(GⅠ)
芝外1600m
勝ちタイム1.34.6
ジェンティルドンナ(牝3、父ディープインパクト・栗東、石坂厩舎)
※※ジェンティルドンナが桜花賞を制す!!
《完璧や~!》到着して最初にスタッフに放った岩田Jの言葉である。道中の位置、そして直線での抜け出す時のコースでの他馬との間隔とか、全てを含めての言葉であろう。
中団でそんなに外を廻っていない位置での4コーナーまでのポジション。そして直線へ向いてから前の馬の外へ出してきたのだが、全てがスムーズに出てきたのをパトロール・ビデオで確認した。この一連の流れを言っているのだろう。前を行くアイムユアーズとヴィルシーナの外へと並んでいく。後は3頭の追い合いでどの馬が勝っても不思議でないクビの上げ下げが少し続いた。が、しかしゴールが近づくにつれ、勢いは完全にジェンティルドンナが優勢となっていく。そのまま半馬身まで差が開いてゴール板を通過した。少し行ってから、岩田Jがスタンドへ投げキッスをして今年の桜花賞は締めくくられた・・・
パドックを埋めつくす人である。グルリと階段の下から上まで連なって見守っている。最近にない光景である。《ああ、春が来たのだな~》と思える瞬間だ。そして桜にもっとも似合うブルーの空模様だ。やや風は冷たいが、しだれ桜がパドックに影を落としていた。
おとなしく周回する乙女たち。ジョワドヴィーヴルは前走時ほど馬体が華奢には見えないが、まだまだ暮れの印象ではない。ディープインパクト産駒の中では、黒っぽい馬体のヴィルシーナが太陽に映えて、実に良く見える。
そして馬場入りして返し馬。ジョワドヴィーヴルが最後の方にゴール板を通り1コーナーへと向かうフォームを観て、《やっぱりキャンターは素晴らしい馬だな~》と実感する。
以前は1コーナーの引き込み線の所にあったゲート。桜が後ろからスタートを見守っていたものであったが、今は向こう正面の真ん中あたりに移ったゲート。その廻りには目立つ程に桜はなかった様に思えた。
スタンドを埋めつくす大勢のファン。そして恒例のGⅠ手拍子でスターターの旗が揺れる。ゲート・オープン。
プレノタートが馬群から取り残される様なダッシュの無さだった。横一列の様なスタートから、エイシンキンチェムとマイネエポナが出て行く。1ハロンが近づくあたりで、外からヴィルシーナとアイムユアーズも上がる。とその外からアラフネが内を観ながら加速してきて先頭となる。ジェンティルドンナは10頭目。外サウンドオブハートと並ぶ位置だ。ジョワドヴィーヴルは後ろから2頭目の位置だ。
3コーナーのカーヴを廻って、アラフネのリードは2馬身ぐらい。2番手にマイネエポナが上がる。ちょうど、ど真ん中にサウンドオブハート。その後ろの内がメイショウスザンナで外にジェンティルドンナがいる。
前半3ハロン通過が34.9と、やや平均ペースな流れだ。最後方だったプレノタートが外へ出し順位を少し上げていく。しかし前はほとんど動きがないまま800を通過して、4コーナーのカーヴへと入って行く。
カーヴを廻り直線に入ってくるあたりではアラフネのリードはほとんどなくなり、ヴィルシーナがもう前を伺う位置にいる。その外へ出したのがアイムユアーズ。その外へサウンドオブハート、さらにジェンティルドンナがスッと開いた前のスペースを出て行く。
外廻りと内廻りのポカっと開いた空間を通過するが、もう各馬が追い出している。ヴィルシーナとアイムユアーズが先頭へと出てくる。もうかなり追っている。
残り1ハロンを過ぎたあたりで、ジェンティルドンナもその争いに加わってきた。岩田Jがステッキを左に持ち替えて追い出す。もう勢いはこの3頭の争いとなってきた。真ん中のアイムユアーズが少しずつ遅れる。ヴィルシーナが内から伸びるが、外のジェンティルドンナの勢いが優る。もう岩田Jは手綱と腰だけで推進させている。その3頭から少し遅れてサウンドオブハート、メイショウスザンナと入ったのが見えた。
パトロール・ビデオを何度も見る。直線でジョワドヴィーヴルも外目を伸びてきてはいる。しかし外へ外へと流れているのが確認される。苦しくなっていたのだろう。4着から9着ぐらいまではほとんど差がない入線であった。そしてジェンティルドンナが、最初から最後まで、本当に完璧にスムーズに流れているのを見る。
平均ペースで流れた今年の桜花賞。最後の2ハロンめが11.0である。ヴィルシーナとアイムユアーズが叩き合っていたところにジェンティルドンナが加わっていった瞬間であろう。
牡馬に交じってのシンザン記念を勝ち、チューリップ賞の4着も納得の内容だった様子。そしてこの晴れの舞台での見事な成果である。
イタリア語で《貴婦人》の意味だそうだ。ジェンティルドンナのまずは1冠。次なるステージへと進むはずである。
平林雅芳 (ひらばやし まさよし)
競馬専門紙『ホースニュース馬』にて競馬記者として30年余り活躍。フリーに転身してから、さらにその情報網を拡大し、関西ジョッキーとの間には、他と一線を画す強力なネットワークを築いている。
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