-阪神ジュベナイルF-平林雅芳の目

トピックス


日曜阪神11R
阪神ジュベナイルF(G1)
芝外1600m
勝ちタイム 1.34.2

ローブティサージュ(牝2、ウォーエンブレム・栗東・須貝厩舎)

ローブティサージュが接戦を制して2歳女王に輝く!!

須貝厩舎は、1番人気のコレクターアイテムと5番人気ローブティサージュの2頭出し。ケイコは坂路で優勢だったのがローブティサージュの方。好枠を生かして内ピッタリの好位で辛抱する。2番手から先に抜け出したクロフネサプライズがいいタイミングで伸びて行く。そのクロフネサプライズを交すのに手こずったが、ゴール寸前にやっと捕えたローブティサージュ。3着には最内を凄い伸びで急接近のレッドセシリア。抽選で出れた1勝馬でまだ1戦のキャリアの馬である。1番人気コレクターアイテムは4角入口で外へ出して伸びてきたが、届かずの4着。
今年絶好調の須貝厩舎と秋山J。秋山Jは土曜の朝日チャレンジCに続く重賞ゲット。シルクの勝負服は、少し前の中山メインに続いてここでも1着でゴールと、連動を感じるものばかり・・・。

日差しをいっぱい浴びる中でのゲートイン。スタートでメイショウマンボが上に飛ぶように出てしまう。レッドセシリアはダッシュがあまりつかなく、ブービーからのスタート。格別どの馬も好発はなかったが、サウンドリアーナがそんな中から出て行く勢い。その内から押して出て行ったのがタガノミューチャン。クロフネサプライズがそれに続いて2番手。サウンドリアーナ、サンブルエミューズの順に1ハロンを通過。ローブティサージュは内ラチ沿い、前から7頭目でプリンセスジャックと並ぶ。コレクターアイテムはこの直後の馬群の中。

2ハロンを過ぎて3コーナーへと向かうあたりで、ディアマイベイビーが馬群の外を4番手まで押し上げる。その後ろをエイシンラトゥナがやや追って続ける。内でサウンドリアーナとサンプルエミューズが5、6番手で続く。前のタガノミューチャン、クロフネサプライズの間隔は変わらず1馬身ほど。淡々と進んではいるが、けっこういい流れだ。コレクターアイテムは馬群の中、ほんの少し前の内目にローブティサージュがいる。
4コーナーが近づくと、先行グループがかなり接近する。タガノミューチャンは半馬身だけ前で、クロフネサプライズにディアマイベイビー、コウエイピースがほぼ並ぶ勢いだ。最後方にはカラフルブラッサム。外にトーセンレディで先頭から8馬身ぐらいの塊だ。

カーヴを廻って直線へと入ってきた。アユサンは大外。その少し中目をコレクターアイテムが進路を外へ向けてきた。内目は馬がビッシリといた。柵の切れ目を通過。先頭にはクロフネサプライズが立つ勢いだ。タガノミューチャンの内から、サウンドリアーナが前を伺う。クロフネサプライズと外サンブルエミューズの間がポッカリと開いていたが、そこへローブティサージュが入ってきた。
残り1ハロンを通過。クロフネサプライズが完全に先頭となる。それを追うローブティサージュのステッキが飛ぶ。すぐ後をレッドセシリアがいい脚で猛追してきているのが見える。コレクターアイテムも外目を追撃開始だが、前との差が開き過ぎている。粘るクロフネサプライズを挟んで外にローブティサージュ、内をレッドセシリアが抜く勢いで迫る。するともう一度クロフネサプライズが伸びだしていく。3頭の競り合い、僅かにローブティサージュが先にゴールしたのが見えた。コレクターアイテムも猛追してきたが4着まで。すぐ内をカラフルブラッサムが迫ってきていた。

火曜朝に坂路の調教スタンドで須貝師とG1レーシングの担当の方との会話が耳に入ってきた。コレクターアイテムが直線入り口で外に出してきた時に落鉄したそうだ・・。もっと際どい競馬になっていたのかも知れない・・。


平林雅芳 (ひらばやし まさよし)
競馬専門紙『ホースニュース馬』にて競馬記者として30年余り活躍。フリーに転身してから、さらにその情報網を拡大し、関西ジョッキーとの間には、他と一線を画す強力なネットワークを築いている。