タブレットが力を見せて快勝した!…平林雅芳コラム

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土曜阪神5R
2歳新馬
芝2000m
勝ちタイム2.03.6

タブレット牡2、ディープインパクト・栗東・音無厩舎)

タブレットが力を見せて快勝した・・!!

1000メートル通過が1.02.8と新馬戦としてはけっこう流れている。その3番手を進んだ圧倒的人気のタブレット。馬場の比較的外目を選んでの直線では、いち早く反応して伸びていく。内と真ん中から伸びる2、3着馬を後目に外目を伸びていく。やや外へ逃げる様な感じではあったのだろうが、馬自身は真っ直ぐな伸び。特にゴール前の30メートルぐらいのエンジンのかかり方は違っていた。

スタンド前からのスタート。注目のディープインパクト産駒のタブレットも悪くないスタート。すっと前の位置につけられている。ラインノーブルが出ていって、もう1頭のディープインパクト産駒ピエナインパクトが2番手。その後の内ラチ沿いにタブレットがつけてカーヴを廻っていく。
次の2コーナーを過ぎていく時には、先頭からドンジリまで等間隔で2馬身ずつ10頭が、ほぼ縦長に続いていく。
終始12秒台をキープして流れていく。5番手に超高馬のトーセンリュー。その後ろにヒュラース。後ろにアウトオブシャドウである。
向こう正面の1000メートル標識あたりでペースダウンした先頭のラインノーブルだったが、その間に好位グループが一気に間合いを詰めていく。
3コーナーを廻る時には、最後尾までが8馬身以内と隊列は随分と短くなる。

さらに馬群は凝縮されて、4コーナーが近づいていく。絶好の3番手の外のタブレット。カーヴを廻る時に、左手に持つムチで少し促すスミヨンJ。そこがゴーサインだった様子。直線へ向いた時には、もう先頭に立って鞍上も追い出している。
残り300で2馬身と出た様子。内ラチ沿いから少し外へ出して先行馬を抜くヒュラース。その外をトーセンリューが追い出してきた。馬場の4分どころにいたタブレットだが、いつの間にか7分どころまで出てきている。それでも後続にはまだ抜かせてない。
小さく追っていた右手のステッキを左に持ち替えたスミヨンJ。そこからもうひとつグーンと伸びだす勢いのタブレット。ゴールに入る時は、余す勢いを納めるスミヨンJであった。
2馬身差で内のヒュラースが2着、半馬身差でトーセンリューが続き、アウトオブシャドウが1馬身差4着。2番手を先行したピエナインパクトが5着。

同じ506キロの数字であるタブレットとトーセンリュー。しかし見た目にはスッキリとしているタブレットだった。平均に流れた新馬戦だっただけに、直線でド派手な数字にはならなかったが、切れは十分に見せていた。若さはあるが、それも許容範囲。また1頭素質馬が出てきた感であった・・。


平林雅芳 (ひらばやし まさよし)
競馬専門紙『ホースニュース馬』にて競馬記者として30年余り活躍。フリーに転身してから、さらにその情報網を拡大し、関西ジョッキーとの間には、他と一線を画す強力なネットワークを築いている。