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佐藤哲三騎手会見(後半) 復帰は「今年中に戻れたら」
2013/3/6(水)
-:久々のトレセンはいかがでした?
佐藤哲三騎手:やっぱり新鮮味っていうのはありますよね。もう病室にいて、ずっと外に出てなかったんで、朝昼晩、時間帯が分かっていなかったから、やっぱり「早起きも大変なんだろうな」と思うし。まあ、朝は空気もいいし、いいですよね。
-:これまでもホントにたくさんの怪我があって、鎖骨だったりとか、腕っていうのもありましたけれど……。
哲:自分でできる範囲はね、骨折箇所というのは、歩けているのは主治医に言わせたら早いという感じではあるので。でも、神経とかに関しては情報も何もないし分からないし、分からないから結構辛いなというのはあるんやけど、まぁこういう怪我で復帰できたり、復帰しそうになったりと僕が実績を作って、他の騎手がこういう怪我をした時に役立つようになればいいなと思っています。それには復帰しないと格好がつかないんですよね。
-:自分自身が怪我と向き合うという部分では騎手人生の中では今回が一番ですか?
哲:そうですけどねぇ。怪我して何もなかったかというと、怪我して得られたものもあるし、怪我をマイナスには考えたくないので、今はこうやって休めている間に感じているものとか、外から見ていて競馬はこうじゃないんじゃないとかっていうのもあるし、それは自分の中で頭に叩き込んで、動けるようになった時に生かしていきたいなと思っています。
-:この経験が……辛い経験ですけれども、それを踏まえてラチの問題だとかも改善されていますものね。
哲:改善されていけばいいと思うし、やっぱりそういうのが無くて改善されるのが一番いいとは思うんですけど……。それで僕がなるのも正直、嫌な話だけど、でも、それはいい方向に向いて行って、騎手が思い切って騎乗できて、いいレースをファンの人に提供できるような環境を作ってもらえたらなと思います。
-:同僚の騎手もすごく心配されていましたね。
哲:そうですね。お見舞いに来てくれた人は少ないですけどね、ハハッ(笑)。まぁまぁ、心配してくれているみたいだし。明日は我が身ではないけれど、自分もそれこそっていうのはあると思うので、心配をしてくれたんだと思うし。
-:ドクターと手術の日程がどんどんと動いてくるとは思うんですけれど、佐藤騎手の中では、いつまでに復帰したいという目標はありますか?
哲:それは全く考えてなくて、いつまでっていうのが出てこないので、動けるようになってから考えようかなと思っているし、まずは無事に手術を乗り切って……まぁそれだけかな……。
-:一日一日が長く感じる日も。
哲:そうですね。病室にずっといるのでね。手だけが痺れていて、あとは別に何もすることがないし。状況は良くはないかな。競馬を観に行きたいな。そろそろ今週くらいから競馬を観に行こうかなと思っているんですけど。
(その他、個別質問)
-:今日、久しぶりに報道陣の前に来ていただきましたが、来られるまでの心境はいかがでしたか?
哲:恥ずかしいなっていうか、この状態で顔を出していいんかな?っていうのはあったんですけど、電話をしたら「おいでよおいでよ」っていう感じで言ってもらえたし、お見舞いに来たくても、気を遣って来れなかったりもすると思うので、僕が顔を出して、元気だよっていうのを見せられたら一番良いので。情報を流していないから、心配してくれるファンの人も一応少しはいると思うので(笑)、そういう意味合いも込めて、これからも何かあったら顔を出して、騎手の仕事の大変さと復帰するに向けて、こういう段階だというのをファンの人にも見てもらえたらなと思うので。それはこういう状況だからできることなので、やっていきたいと思います。
-:佐藤さんの中で完全に治るまでは出て来ないほうがいいんじゃないか、という葛藤はありましたか?
哲:それはありますね。というか怪我をした後は、さっきも言ったように出て来ないって決めていたから(笑)。正直、この仕事もう嫌だって思っていたし。怖い。ちょっと馬を信じられないような動きをされたので、やっぱりそれが一番……。信じているものが信じられなくなったら、この仕事ができないので、それをこれからどう埋めていくかというのが。もしかしたら、馬じゃなくて僕の責任が何かあったかもしれないし、馬のせいにしちゃダメかもしれないし。それはまた復帰して馬に乗り出したら探っていこうかなと思っています。
-:こうやって出てこようと思ったら、やっぱり周りの人の声は大きかったですか?
哲:う~ん、いや、それより自分の意志の方が強かったと思います。やっぱり出てこようかなってことは、復帰に向けて頑張ろうかなっていうことだと思うし、次に大きい手術が待っているので、お馬ちゃんの元気な顔、一生懸命走っている顔を見て、そういう手術も乗り切りたいなと思うので。
-:多くのファンが復帰を待っていると思うんですけれども、先の見えない状況ですが、差し支えのない範囲で具体的な復帰時期の目標というのを教えてください。
哲:復帰時期の目標……、今年中に戻れたらなぁっていうのはあるけど、戻れれば今週から乗りたいし(笑)。まあ、そういう今週から乗りたいなってくらいの気持ちになってきているだけでも、進歩しているんじゃないかなと。それこそ、ホンマに辞めることしか考えていなかったので、それが復帰に向けて何々をしようじゃなくて、復帰したいなと思えることが大事だと思うので、それだけで僕の中で進歩したなと思います。
-:あとは3月29日の手術の経過を見つつ、判断するということですね。
哲:ハイ。
あとは復帰に向けて頑張るので、陰ながら皆さん応援してください。
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