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ダービー馬キズナが電撃引退 右前繋部浅屈腱炎を発症
2015/9/20(日)
一昨年のダービー馬・キズナ(牡5、栗東・佐々晶厩舎)が右前繋部浅屈腱炎で現役を引退することが20日、JRAから発表された。キズナは2012年10月に佐藤哲三騎手が騎乗して新馬勝ちを収めると、2連勝をマーク。佐藤騎手の負傷により、キャリア3戦目からは武豊騎手とコンビを結成すると、3歳春には毎日杯、京都新聞杯を連勝し、日本ダービーへ駒を進めた。 レースでは1番枠から後方待機策で直線勝負に懸けると、後方5番手から大外を回って、上がり最速の末脚で差し切り。後のG1・2勝馬エピファネイアをとらえ、見事にダービー馬の座へ輝いた。
3歳秋シーズンはフランス遠征を敢行。前哨戦のニエル賞(G2)では日本馬として初めて同レースを制覇。続く凱旋門賞でもトレヴ、オルフェーヴルらと激闘を演じ、4着に食い込んだ。 翌年は年明け初戦の産経大阪杯を制し、順風満帆なスタートをきったかに思われたが、天皇賞(春)では4着に敗退。レース後、第3手根骨々折を発症していることが明らかとなり、再度の海外遠征は不可能になった。
5歳を迎えた今年は3戦して未勝利。出走も検討されていた宝塚記念も回避するなど、順調さを欠いていたが、11月1日(日)の天皇賞(秋)へ向けて、栗東トレセンに帰厩したばかり。まさかのアクシデントに見舞われてしまった。今後は種牡馬入りする予定だが、繋養先は明らかになっていない。
同馬は牝馬G1を3勝したファレノプシスの半弟で、馬主は前田晋二氏、生産者は新冠町の株式会社ノースヒルズ。馬名の意味由来は「絆」。JRA通算獲得賞金は4億7639万9000円(付加賞含む)、JRA以外の通算獲得賞金は3955万6800円。
【佐々木晶三調教師のコメント】
「オーナーと相談の結果、引退させることとなりました。ファンが多い馬だったので非常に残念です」
【武豊騎手のコメント】
「復帰を楽しみにしていただけに非常に残念です」
キズナ
(牡5、栗東・佐々木厩舎)
父:ディープインパクト
母:キャットクイル
母父:Storm Cat
通算成績:14戦7勝
重賞勝利:
13年東京優駿(G1)
14年産経大阪杯(G2)
13年ニエル賞(G2)
13年京都新聞杯(G2)
13年毎日杯(G3)
デビュー戦は佐藤哲三騎手とのコンビでV
鮮やかな差し切りでエピファネイアをとらえ第80代ダービー馬に
武豊騎手自身も「僕は帰ってきました」という名コメントを残し、復活を印象づけた
3歳秋にはフランス遠征を敢行
前哨戦のニエル賞を制し、凱旋門賞でも4着に(写真はニエル賞)
キズナの調教に騎乗する武豊騎手
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