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凱旋門賞トライアルを終えて[和田栄司コラム]
2013/9/17(火)
15日、仏パリのロンシャン競馬場で行なわれた3つの凱旋門賞トライアルは、既にバーデン大賞を勝ったキングジョージ6世&クイーンエリザベスS勝馬ノヴェリストを出走させる独アンドレアス・ヴェーラー調教師の目に、フォワ賞のオルフェーヴル、ヴェルメイユ賞のテルヴェ、ニエル賞のキズナとルーラーオブザワールド、4頭の強力なライバルの姿が映った。
凱旋門賞と同じ距離、同じコースで行なわれる3つのトライアル。3歳牡牝によるG2ニエル賞は3歳の牡馬10頭が出走した。先行したのはパリ大賞典勝馬フリントシャー陣営が用意したペースメーカー役プレエンプト、フリントシャーは中団5番手の内にポジションを取り、外にはバリードイルのルーラーオブザワールドがいる。キズナは後方9番手の外に付けた。
直線に入りシカルプールが先頭に変わり、残り150mで4番手の内にいたオコヴァンゴが抜け出す。そこへ外からキズナ、進路が塞がれたルーラーオブザワールドはフリントシャーの内に入って伸び、2頭でオコヴァンゴを交わしてゴールした。写真判定の結果は短頭差でキズナの優勝になったが際どかった。勝ちタイムは2分37秒64、ラスト200mの上りは12秒02だった。
牝馬のG1ヴェルメイユ賞も10頭立て。最内からバリードイルのヴィーナスオブマイロ、大外枠から目下重賞3連勝中の英ワイルドココ、2頭がレースを先導する。単勝1.8倍のテルヴェは中団6番手の内にポジションを取ったが、フォルスストリートから他馬が外から仕掛けると内に詰まって後方の位置取りに変わった。しかし、ここから馬群を縫うようにして残り250mで2番手に上げ、100m残してワイルドココを交わし優勝した。勝ちタイムは2分36秒82、ラスト200mの上りは12秒06だった。
トライアルのラストを飾るG2フォワ賞は9頭立て。武豊騎乗のステラウインドがペースセッターになった。クリストフ・スミヨン騎乗のオルフェーヴルは3番手の内にポジションを取る。極端なスローペースだが、3つのトライアルでは残り1000mが59秒79と一番速い。オルフェーヴルは残り250mで先頭に立ち、何度も後ろを振り返ったものの流しに入っていた。勝ちタイムは2分41秒47、ラスト200mの上りは12秒01だった。
トライアルを終了して、英スカイベット社の凱旋門賞の人気は、オルフェーヴル7/2、テルヴェ4/1、ノヴェリスト11/2、キズナ7/1のオッズとなった。10月6日の凱旋門賞がどんな馬場で行なわれるかにもよるが、フリントシャーはこの日のようなソフトの馬場では対処出来ない弱みを露呈した。日本ダービー以来となったキズナは、本番の前に1つレースが欲しかった。そのレースでの印象的な走りは、まだまだ伸びる可能性を示唆した。
英ダービー5着/パリ大賞典3着のオコヴァンゴは、この日オリビエ・ペリエ騎手が騎乗した。本番でペリエ騎手はヴェルトハイマー兄弟の馬に乗ることになるので、デビューから過去5戦騎乗しているピエール・シャルル・ブドー騎手が乗ることになる。彼は若い騎手だが、その才能は素晴らしい。尚、ペリエ騎手のアンテロは21日のG2プリンスドランジュ賞を使う予定。マイル路線に向かいジャックルマロワ賞で3着に敗れたが、今年の仏ダービー馬、凱旋門賞への最後の挑戦を見る必要がある。
バリードイルはフォワ賞のキャメロットを使えなかった。気持ちは出走に傾いているようだが、プレップを使えないのでは引退した方がベストの選択と言えまいか。英ダービー馬ルーラーオブザワールドがライアン・ムーア騎手で僅差の2着。バリードイルが何を使って来るかにもよるが、ムーア騎手のどんな展開になっても諦めないレース振りが魅力である。
海外競馬評論家 和田栄司
ラジオ日本のチーフディレクターとして競馬番組の制作に携わり、多岐にわたる人脈を形成。かつ音楽ライターとしても数々の名盤のライナーを手掛け、海外競馬の密な情報を把握している日本における第一人者、言わば生き字引である。外国馬の動向・海外競馬レポートはかねてからマスメディアで好評を博しており、それらをよりアップグレードして競馬ラボで独占公開中。
凱旋門賞と同じ距離、同じコースで行なわれる3つのトライアル。3歳牡牝によるG2ニエル賞は3歳の牡馬10頭が出走した。先行したのはパリ大賞典勝馬フリントシャー陣営が用意したペースメーカー役プレエンプト、フリントシャーは中団5番手の内にポジションを取り、外にはバリードイルのルーラーオブザワールドがいる。キズナは後方9番手の外に付けた。
直線に入りシカルプールが先頭に変わり、残り150mで4番手の内にいたオコヴァンゴが抜け出す。そこへ外からキズナ、進路が塞がれたルーラーオブザワールドはフリントシャーの内に入って伸び、2頭でオコヴァンゴを交わしてゴールした。写真判定の結果は短頭差でキズナの優勝になったが際どかった。勝ちタイムは2分37秒64、ラスト200mの上りは12秒02だった。
牝馬のG1ヴェルメイユ賞も10頭立て。最内からバリードイルのヴィーナスオブマイロ、大外枠から目下重賞3連勝中の英ワイルドココ、2頭がレースを先導する。単勝1.8倍のテルヴェは中団6番手の内にポジションを取ったが、フォルスストリートから他馬が外から仕掛けると内に詰まって後方の位置取りに変わった。しかし、ここから馬群を縫うようにして残り250mで2番手に上げ、100m残してワイルドココを交わし優勝した。勝ちタイムは2分36秒82、ラスト200mの上りは12秒06だった。
トライアルのラストを飾るG2フォワ賞は9頭立て。武豊騎乗のステラウインドがペースセッターになった。クリストフ・スミヨン騎乗のオルフェーヴルは3番手の内にポジションを取る。極端なスローペースだが、3つのトライアルでは残り1000mが59秒79と一番速い。オルフェーヴルは残り250mで先頭に立ち、何度も後ろを振り返ったものの流しに入っていた。勝ちタイムは2分41秒47、ラスト200mの上りは12秒01だった。
トライアルを終了して、英スカイベット社の凱旋門賞の人気は、オルフェーヴル7/2、テルヴェ4/1、ノヴェリスト11/2、キズナ7/1のオッズとなった。10月6日の凱旋門賞がどんな馬場で行なわれるかにもよるが、フリントシャーはこの日のようなソフトの馬場では対処出来ない弱みを露呈した。日本ダービー以来となったキズナは、本番の前に1つレースが欲しかった。そのレースでの印象的な走りは、まだまだ伸びる可能性を示唆した。
英ダービー5着/パリ大賞典3着のオコヴァンゴは、この日オリビエ・ペリエ騎手が騎乗した。本番でペリエ騎手はヴェルトハイマー兄弟の馬に乗ることになるので、デビューから過去5戦騎乗しているピエール・シャルル・ブドー騎手が乗ることになる。彼は若い騎手だが、その才能は素晴らしい。尚、ペリエ騎手のアンテロは21日のG2プリンスドランジュ賞を使う予定。マイル路線に向かいジャックルマロワ賞で3着に敗れたが、今年の仏ダービー馬、凱旋門賞への最後の挑戦を見る必要がある。
バリードイルはフォワ賞のキャメロットを使えなかった。気持ちは出走に傾いているようだが、プレップを使えないのでは引退した方がベストの選択と言えまいか。英ダービー馬ルーラーオブザワールドがライアン・ムーア騎手で僅差の2着。バリードイルが何を使って来るかにもよるが、ムーア騎手のどんな展開になっても諦めないレース振りが魅力である。
海外競馬評論家 和田栄司
ラジオ日本のチーフディレクターとして競馬番組の制作に携わり、多岐にわたる人脈を形成。かつ音楽ライターとしても数々の名盤のライナーを手掛け、海外競馬の密な情報を把握している日本における第一人者、言わば生き字引である。外国馬の動向・海外競馬レポートはかねてからマスメディアで好評を博しており、それらをよりアップグレードして競馬ラボで独占公開中。
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