研究員がレポート!橋口弘次郎調教師共同インタビュー

トピックス


22日、栗東トレセンで、菊花賞に出走予定のリーチザクラウンを管理する橋口弘次郎調教師の共同インタビューが開かれました。

‐:最終追い切りをご覧になっていかがですか?

橋:こちらの思った通りと言いますか、併せて力む面が少しあるかな、と思ったんですけど、それも全く見えませんでしたしね。良い感じの追い切りが出来ました。

‐:調教が終わった後に、武豊騎手と何かお話をされたのでしょうか?

橋:別に変わっていないでしょう、という事で、一言二言話しただけです。

‐:これまでのレース前と最終追い切りを比べて、武騎手はさきほど「最高でした」とおっしゃっていましたが。

橋:やっぱり、併せる形で行きたがる面があるかどうか確認したかったんだと思うんですよ。それがスムーズに出来たのでそういうコメントになったんだと思いますよ。

‐:さて、前走の神戸新聞杯を少し振り返っていただきたいのですが、体重が大幅に減っていましたね。

橋:そうですね。これはもう、大誤算といいますか、意外でした。今までで一番少ない、最低体重ですからね。

‐:そのレース後から今回までのカイバ食いの状態などはいかがでしょうか?

橋:そういうのは何も問題ないですよ。食欲も旺盛ですし。食べている割りに身に付かないのがこの馬なんですね。

‐:本番では、前回と比べて大幅に体重を増やしていきたいな、という感じでしょうか?

橋:もちろんそうですね。あれ以上減っているようでしたら、厳しいですね。ハッキリ言って。まあ、それは100パーセントあり得ないと思います。

‐:馬体重が減っていながら、レースでは健闘しましたが、あの結果についてはどうご覧になりますか?

橋:あれはもう、地力以外の何物でもないですね。あれだけ体を減らして、逃げたわけでしょう。ゴール前で交わされはしましたけどね、最後まで踏ん張っていましたもんね。

‐:夏前と比べて、レースに行っての成長度合いというのは?

橋:それがあまり見受けられなかったんですよね。もっと夏の間に逞しくなってくれるかな、と期待はしていたんですけど。行く前と変わらない感じでしたね。

‐:それでも2着に来るあたりはポテンシャルが高い、と。

橋:そうですね。それに尽きますね。

‐:今度は菊花賞で3000メートルになりますが、思い描いているイメージはありますか?

橋:あの馬の性格や気質からいって、番手に付けて行くというのは考えられないですよね。恐らく先行していく形になると思うんですよね。しかし、上手くペース配分出来たら最後まで踏ん張れると思うんですけど。まあ、3000メートルを逃げ切るという事は、相当の能力がないと出来ないですからね。もうちょっと遊びの部分があって、番手に付けられたら理想的なんですけど、それはちょっとここ何走かのレースを見ますと考えられないので。上手く自分のペースに落として。それしかないですね。気分良く走ることですね。

‐:2歳の頃から非常に能力を高く評価されていて、やはり最後の1冠に賭ける思いがあると思いますが。

橋:それは相当強いですね。やっぱり春に3強と言われた一角に入っていたわけですから。あとの2頭はタイトルを取って、ウチの馬だけ取り残されたという感が強いですから。何とかしたいな、という気持ちは相当強いですよ。あとはもう、運ですね。その当日に運があるかどうか。

‐:その当日ですが、週末の天気予報が下り坂という事なんですけども、これはいかがですか?

橋:今、馬場状態が良いですからね。多少の雨ならいいでしょうけど、あんまり大雨が降ってもらうとあれだけの大きなフットワークの馬ですからね、(道悪が)上手だとは思えませんからね。

‐:ダービーの時にはあれだけの不良馬場で2着に来ましたけども、得意ではない、という事で。

橋:得意なはずがないです。そのレースで雨が降ったから折り合いも付いて、2着に頑張った、という見方をする人もありましたけど、それには僕は猛反発します。それを見返してやろうと思ったのが、この秋の競馬ですからね。何とかこの秋の最後の1冠を、良馬場でやりたいですよね。

‐:それではリーチザクラウンを応援してくださっているファンの皆さんに一言お願いいたします。

橋:最後のクラシックのレースですから、何が何でも皆さんの期待に応えられるようなレースをしてほしいです。


リーチザクラウン
(牡3、栗東・橋口厩舎)
父:スペシャルウィーク
母:クラウンピース
母父:Seattle Slew
近親:チーフズクラウン
通算成績:8戦3勝
重賞勝利:09年きさらぎ賞(G3)