【小倉記念】メイショウナルト軽快11秒5!「頼むから真剣に」

7日、小倉記念(G3)の追い切りが小倉競馬場にて行われた。メイショウナルト(セ6、栗東・武田厩舎)は助手が騎乗して、ダートコースを単走で追い切られると、5F65.2-51.0-37.6-11.5秒をマーク。前走時と変わらぬ軽快な動きを披露した。

一週前から小倉へ移動し、最終追いに挑んだメイショウナルト。鞍上の手は動くことなく、スイスイと小倉の砂を駆け抜け、状態キープをアピールした。「輸送で馬体が減ることが多い馬だから、それを考慮して1週前に入厩させました。馬体も大丈夫ですし、今朝もラストまで良いフットワークで走っていました。うん、変わりなくこられていますね」と武田博調教師。思惑通りの調整に笑顔がこぼれた。

前走の七夕賞では鮮やかな変わり身をみせるも、戦前までは⑭⑭⑮⑪着と大敗続き。昨夏も二桁着順からの一変をみせたように、潜在能力とは裏腹に安定味に欠けるタイプだ。

「色々な馬を扱ってきましたし、気が悪い馬も多かった。でも、これだけ凡走と圧倒的に強い競馬を繰り返す馬は珍しいと思います。今回も"頼むから真剣に走ってくれ"ってお願いしながら見ていますよ(笑)」と師は語る。キャリア39年目の大ベテランをもってしても、アテにし辛いところは玉に瑕だが、全6勝中3勝が小倉でのもの。勝ち鞍も夏季に偏っている点をもってすれば、今回は走っておかしくない条件だろう。

更に週末は台風11号の接近による道悪が予想される。「去年の小倉記念も、前走もパンパンの馬場ってわけではありません。理想は良馬場ですが、台風はそれほど心配はしていませんよ。早めに入厩させたのは良かったかもしれませんね(笑)」。武田師が語るように、昨年の当レースも雨で水分を含んだ馬場を物ともせず、1馬身1/4差をつけての押し切り。ライバル勢が道悪に苦しむシーンがあれば、馬場悪化はプラスとなる。

小倉記念といえば、先の日曜10Rに名を冠した、同じ「メイショウ」冠の小倉巧者メイショウカイドウが躍動した舞台。連覇となれば、カイドウ以来の快挙となる。
タイプは違えど、同じオーナーであり個性派による連覇の再現なるのか。お膳立ては整いつつある。