【有馬記念】完全燃焼誓うラストランのヴィルシーナ

24日、有馬記念(G1)の追い切りが栗東トレセンにて行われた。今春、ヴィクトリアマイル2連覇を果たしたヴィルシーナ(牝5、栗東・友道厩舎)は竹之下智昭騎手(レースでは内田博幸騎手が騎乗予定)を背にCWコースで古馬500万のアドマイヤアースを1秒ほど追走。鞍上からゴーサインが出ると鋭く反応してグングン差を詰めると、最後に半馬身捕らえたところがゴール。6F83.6-68.0-53.1-39.1-11.8秒をマークした。

先週は内田騎手が栗東に駆け付けて長めをビッシリ。そこでスイッチが入ったのか、今週もキビキビとした動きが目を引き、ラスト1Fは12秒を切るタイム。ラストランへ抜かりない仕上げを施した。友道康夫調教師も「前走時は何とか間に合ったという仕上げ。でも、一度使うと違うね。けさも追い出してからの反応が良くなってたし。乗った竹之下も『良くなってます』って。体の張りもそうだけど、気持ちかな。自分からハミをとってグイッと引っ張っていくぐらいになっていました」とエリザベス女王杯11着からの参戦にも悲壮感は全くない。

そのトリッキーなコース形態から、中山2500mで行われる有馬記念では、過去に驚くような波乱も起きている。「宝塚記念で3着に粘ったぐらい。中山の2500mは前に行く馬に有利だと思うし、最後まで自分の競馬を貫いてもらうつもりです」とコースを味方に一発を狙う構え。3歳時のクラシックで死闘を演じたジェンティルドンナとも最後の対決。展開のカギを握り、完全燃焼を誓うその走りから目が離せない。

ヴィルシーナ