【桜花賞】柴田善「キャットコインもまだ負けていない」

8日、桜花賞(G1)の追い切りが栗東トレセンにて行われた。すでに栗東へ滞在しているキャットコイン(牝3、美浦・二ノ宮厩舎)は美浦から駆け付けた柴田善臣騎手が騎乗してCWコースで古馬1000万クラスのクラシックメタルと併せ馬。3馬身追走してスタートすると馬なりのまま加速。最後はクビ差先着を果たし、5F67.4-52.7-39.0-12.0秒をマークした。

無敗の馬が3頭いて例年以上に注目度が高まっている今年の桜花賞。その無敗馬のうちの1頭で、最もレース間隔が開いているが、その動きは軽快そのもの。調整がスムーズに行ったことを動きで示して見せた。手綱をとった柴田善騎手も「雰囲気は美浦にいる時と変わらず、いい雰囲気。いい状態で来ている」と仕上がりの良さを感じ取っている。

柴田善騎手の桜花賞といえば、1989年、22歳の時にホクトビーナスでアタマ差2着に惜敗。一方で91年には、今回と同じようにシスタートウショウ、イソノルーブル、スカーレットブーケらがいて空前のハイレベルといわれた中、13番人気のヤマノカサブランカで2着に入り高配当を演出している。時は流れ、出場騎手で最年長となった今年、悲願のクラシック制覇へ絶好のチャンスが巡ってきた。ベテランのポジショニングがレースのカギとなるのは間違いない。



4月12日(日)に行われる桜花賞(G1)の最終追い切りが、栗東トレセンにて行われた。
キャットコインに騎乗する柴田善臣騎手の一問一答は以下の通り。

●競馬場では優等生のタイプ

-:キャットコインですが、最終追い切りに騎乗されて、手応えはいかがでしょうか?

柴田善臣騎手:こっちへ来てからカイ食いが落ちて、ちょっと入れ込んでいたみたいですが、今日の感じでは角馬場でも落ち着いていましたし、雰囲気は美浦にいる時と変わらず、いい雰囲気でした。

-:前走のクイーンCと比べても、そのあたりの状態は変わりはない、良くなっているとみてよろしいでしょうか?

柴:全然変わりはないです。いい状態で来ていると思います。

-:改めて前走のクイーンCを振り返っていただきたいのですが、道中中団から、直線強い競馬を見せてくれました。ジョッキーの手応えはいかがでしたか?

柴:中山を勝った時にちょっと動き出しが鈍かったので、少し早めに動かすイメージで乗ったのですが、意外に反応が良くて、早めに先頭に立ってちょっと遊ぶところがありましたね。

-:改めて柴田ジョッキーが見る、キャットコインの強みというのはどういったところですか?

柴:分からないですね(笑)。競馬に行って凄くいいパフォーマンスを見せてくれる馬なのですよね。調教ではそんなにいい感じには映らないのですが、競馬場に行くとなぜか落ち着いて、いい雰囲気を持っている馬なのです。そのあたりが本番に行って余計なことをしないし、余計な力を入れないのが一番いいところじゃないですかね。

キャットコイン

▲落ち着いた口調で質問に答える柴田善臣騎手


●本番も出たなりの競馬を

-:今回は初の関西での競馬となりますが、そのあたりの不安点はあったりしますか?

柴:それはないですね。栗東の環境にも今は慣れているようですし、中山にしろ、東京にしろ、初めて行く競馬場だったので、その点が阪神に替わるだけで、全然不安はないと思います。

-:今回は無敗での桜花賞挑戦となりますが、無敗馬は合計3頭出ています。楽しみになるメンバーですが、相手関係を見ていかがですか?

柴:無敗でここまで来ている馬がいますが、自分としても楽しみですし、競馬を見ているファンも皆さんも楽しみが多いんじゃないですか。

-:レースプランなどは頭の中でシミュレーションなどされたりはしているのでしょうか?

柴:あまりしていないですね。出たなりの競馬で、あまり馬を急かさないで、馬が自然に100%の力、120%の力を出せるようなレースができればいいなと。シミュレーションなどはしていないです。

-:今の阪神の馬場状態は結構パワーがいる状態に見えますが、希望の枠などはあったりしますか?

柴:どこでもいいですよ。競馬が凄く上手になっているので、内でゴチャゴチャするくらいなら、真ん中より外がいいかなという気はします。

-:豪華メンバーが揃った桜花賞ですが、最後にファンへ向けてメッセージをお願いします。

柴:状態としては凄くいい状態で来ていますので、いい競馬が出来ると思います。強い馬も何頭かいますが、自分の馬もまだ負けていませんし、力を出せる状態なので、私も楽しみですし、応援してくれるファンの方々も楽しみにして、応援していただければありがたいと思います。

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