【オークス】クイーンズリング・ミルコ「本当に賢い馬」

20日、オークス(G1)の追い切りが栗東トレセンにて行われた。桜花賞4着のクイーンズリング(牝3、栗東・吉村厩舎)は助手が手綱をとって坂路で強めに追われ、4F53.7-39.3-25.0-12.5秒をマーク。馬体減が懸念されている馬だが、その不安を一蹴する力強い脚捌きで坂路を駆け上がった。

デビューから3連勝でフィリーズRを快勝。関西馬では最上位の3番人気に支持されて桜花賞へ挑んだが、流れが向かず4着。緩い馬場も持ち味の切れ味を削ぐもので、不完全燃焼に終わってしまった。そこから1カ月半を経て、今度は東京2400mでのオークス。鞍上のM.デムーロ騎手は「2400mは難しいね。直線も長いし、凄く難しい」と慎重な口ぶりも、血統面からはむしろこちらの舞台の方が合いそうなクチだ。

先手を取って楽勝したデビュー戦の1800mから1ハロンずつ距離を短縮し、1400mのフィリーズRで追い込みを決めて3連勝。前走の桜花賞でも終い渋太く伸びてきた勝負根性、レースセンスは世代トップクラス。東京コースは初めてだが、デビューからの2連勝は中山でのもので、輸送に不安がないのも心強い限りだ。オークスは初騎乗、クイーンズリングとのコンビは3戦目になる鞍上がどんな秘策を打って出るかも大いに注目となる。



5月24日(日)に行われるオークス(G1)の最終追い切りが、栗東トレセンにて行われた。
クイーンズリングに騎乗するM.デムーロの一問一答は以下の通り。

●好調をキープして巻き返しに挑む

-:今回は日本語でお話を伺ってまいります。ボンジョルノ!(Buon Giorno:イタリア語で「こんにちは」の意)

M.デムーロ騎手:ボンジョルノ!おはようございます。

-:前走、「勝つのが夢」であるとおっしゃっていた桜花賞は4着でした。まずはレースを振り返っていただけますか。

Mデム:そうですね。僕の夢はダメでした。ペースが遅かったし、馬はすごく頑張っていたけど、重い馬場も大変でした。

-:最後はよく差を詰めてきていましたね。

Mデム:そうですね。でも3着は届きませんでした。

-:悔しさの残るレース内容でしたか?

Mデム:ハイ、そうです。

クイーンズリング

▲時折笑みを浮かべて会見に臨むM.デムーロ騎手


-:オークスに向けて先週、1週前の調教で騎乗されています。どのような感触を掴まれましたか?

Mデム:体調は大丈夫ですね。すごく元気で、本当に賢い馬ですよ。

-:桜花賞と比べても、大きく変化はないと見てよろしいですか?

Mデム:体重も同じくらいですし、大丈夫だと思いますよ。

-:先ほどデムーロ騎手からは「賢い馬」という表現が出ました。2度コンビを組んできて、性格的なども含めてどのようなタイプの馬でしょうか?

Mデム:競馬で乗りやすいので、本当に良い馬。賢い馬です。

-:調教で追ってからの反応や馬のテンションはいかがでしょう?

Mデム:追い切りでは常に良かったですよ。今回は初めての2400m、初めての左回りですが、頑張ります。

●作戦はスタートしてから考えます

-:デムーロ騎手は東京芝2400mをどのようなコースだと考えていますか?

Mデム:2400mは難しいね。直線も長いし、凄く難しい。

-:その難しいコースで、どのような競馬をしようかというイメージがあればお話をお願い致します。

Mデム:スタートしてから考えます。初めての2400mでペースも分からないですから。

クイーンズリング

-:クイーンズリングとしては、マイルから2400mに距離が延びても十分に対応できる感触はありますか?

Mデム:ええ、ありますよ。

-:となると、本番に向けて楽しみが大きいですね。

Mデム:もちろんです。いつもG1は楽しみたいと思っていますから。

-:デムーロ騎手にも大きな声援が送られることと思います。最後にオークスに向けて意気込みなどをお願いします。

Mデム:初めてのオークスですし、牝馬のG1はまだ勝っていませんからね。頑張ります。