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ラブリーデイが末脚炸裂 今年3つめの重賞勝ち!!
2015/6/9(火)
15年6月6日(土)3回阪神1日目11R 第68回鳴尾記念(G3)(芝2000m)
ラブリーデイ
(牡5、栗東・池江厩舎)
父:キングカメハメハ
母:ポップコーンジャズ
母父:ダンスインザダーク
鳴尾記念の結果・払戻金はコチラ⇒
トウケイヘイローが逃げてメイショウナルトが2番手。読みどおりの流れになる。いい感じのペースで行っていたと思いきや、4角を廻って即、手応えがなくなるトウケイヘイロー。好位追走組のエアソミュール、グランデッツァも伸びが粘りがない。その後ろでレースを進めていたラブリーデイだけが力強く伸びての快勝。2着も4角ドンジリのインにいたマジェスティハーツが、もたれながらも鋭く伸びた。アズマシャトルが3着と、差しが決まったレースであった。
開幕週の芝。当然に内を通る先行馬が分がいいと、長年の勘で判っている。メイショウナルトとの先陣争いもすぐに決着がつき、後は淡々と自分の競馬に徹するのみ。2年前のトウケイヘイローのイメージがダブる。パドックで見た体がやや余裕があるとは思ったが、昨夏以来の実戦だけに仕方あるまいと。2年前も下馬評は低かった。それを見事に裏切る快走劇。
向こう正面でも3角過ぎもいい感じで行けている。むしろ好位追走組のグランデッツァが2角過ぎまでやや掛かり気味の感じだ。折り合いに専念に苦労している。ならばペースはそう速くないはずと確信を持つ。
4角ではメイショウナルトが並んできた。大丈夫、あれだけマイペースで行けているから、もうひと伸びするはずと、見ている方も気合いを入れる。しかし、その次の瞬間には脚がなくなって、後続に飲まれてしまうトウケイヘイローだった。最後は一旦離したメイショウナルトにも差し返されていた。あがってきた鞍上は《久々が出たな~》とアッサリ。期待した私がいけなかった。
そして何度も何度もパトローリビデオを見る。ゆったり進んでいて、前の馬には有利な流れだ。よしんば前が残れなくとも、3列目のエアソミュールには絶好の流れだったはず。ましてや、休み明けというか間隔を開けたエアソミュールは間違いなく走ると、過去のデータが物語る。しかしそのエアソミュールが、伸びるどころかすぐ内のグランデッツァにも差されそうな勢いでの争いだ。
勝ったラブリーデイは、パドックでもやけに落ち着きはらっていた。実戦では好位の4列目の外。外々を廻っていながらも、しっかりと伸びていく。ラスト200mを過ぎて先頭に立って、エアソミュールをどんどんと離していく。外からアズマシャトルが上がってきて2着かと思えた時に、マジェスティハーツが外へ出してからの伸びが鋭く、最後は顔をスタンドの方に向けたまま、そう、内にもたれながらも2着に上がった。
ラブリーデイはこれで今年、重賞3勝目である。中山金杯をレコードで勝利、京都記念でキズナらを退けて2勝目。その後の2戦、阪神大賞典と天皇賞はゴールドシップに後塵を浴びたが、距離が2000に戻れば力の出し方が違う。これで今後の路線がハッキリした事でもあろう。
マジェスティハーツ2着。1600万下に出られる4歳馬のアズマシャトル3着と2、3着が荒れた今年であった。
勝ったのが池江厩舎。先週のダービー2着、オークスの勝利と今、勢いのある厩舎であり、関西のトップを突っ走る。明日の安田記念では、またライバルの堀厩舎が頑張るんだろうなと思えた瞬間だった。
平林雅芳 (ひらばやし まさよし)
競馬専門紙『ホースニュース馬』にて競馬記者として30年余り活躍。フリーに転身してから、さらにその情報網を拡大し、関西ジョッキーとの間には、他と一線を画す強力なネットワークを築いている。
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