【2回小倉】ボンナヴァン…小平奈由木の注目新馬レポート

ボンナヴァン
(牡2、栗東・藤原英厩舎)
父:シンボリクリスエス
母:シナノネージュ
母父:フレンチデピュティ

2年連続で年度代表馬に選出されたシンボリクリスエスの産駒。昨年もリーディングサイアー争いで4位に食い込んでいる。サクセスブロッケン(フェブラリーSなどG1級を3勝)、ストロングリターン(安田記念)、アルフレード(朝日杯FS)らに続き、最高傑作となるエピファネイア(菊花賞、ジャパンC)が登場。この世代も優秀な繁殖を集めているだけに、新たなスターの誕生が楽しみでならない。

母シナノネージュ(その父フレンチデピュティ)は未勝利に終わったが、祖母コードネーム(3勝)の全弟にはマイルCSや香港マイルを制したハットトリックがいる。同馬の全姉がブランネージュ(現3勝、フローラSを2着)。馬主を対象とした社台グループオーナーズに総額2500円でラインナップされた。

追分ファーム・リリーバレーで順調にペースアップ。4月13日には山元トレセンに移って15-15を消化した。吉澤ステーブルWESTを経由し、7月11日、栗東に入厩。中身の濃いメニューをこなしながら、ゲート練習も並行して進めた。8月6日、試験をクリアすると、本格的な追い切りへ。雄大な馬格を誇り、迫力十分の動きを披露している。豊富なパワーだけでなく、俊敏さや柔軟性も兼備。クラシックディスタンスでの出世が見込める。
9月6日(日)、小倉の芝1800mに臨む。浜中俊騎手で初戦突破を狙う。


小平 奈由木(こだいら なゆき)

早稲田大学日本語研究教育センターに勤務した後、競馬関係に進む。競馬専門紙「1馬」の記者、法人馬主「サラブレッドクラブラフィアン」のレーシングマネージャーなどを経て、現在はフリーランス。業界のキャリアは 20年近くになり、生産・育成現場からトレセンまで精通。

月刊誌「競馬最強の法則」の人気コーナー「トレセン最前線」をはじめ、幅広い知識を生かしたエッセーが評判 になっている。