90年の朝日杯3歳Sを制したリンドシェーバーが死亡

14日、1990年の朝日杯3歳Sをレコード勝ちしたリンドシェーバーが老衰のため死亡した。28歳だった。

3歳7月(年齢は当時の表記)に美浦・元石孝昭厩舎からデビュー。初陣を8馬身差圧勝で飾ると、続くクローバー賞を連勝。函館3歳Sはソエの影響で2着と敗れ、その後は治療に専念するため、ぶっつけで朝日杯3歳Sへと向かうことになった。

朝日杯3歳Sでは確たる本命馬不在の混戦ムードの中、1番人気に推された。レースは4コーナーで2番手に進出、直線で堂々と抜け出して完勝。勝ち時計の1分34秒0はレコードタイムで、当時不滅の記録と言われていたマルゼンスキーの記録を14年ぶりにコンマ4秒、上回った。この勝利が高く評価され、JRA最優秀3歳牡馬(当時)を受賞。また、現役馬としては異例と言える9億円のシンジケートが組まれることが3歳末の時点で決定した。

明け4歳となったリンドシェーバーは、ヒヤシンスSを4馬身差で圧勝し、弥生賞へと出走するが、最後の直線でイブキマイカグラに交わされて2着に敗北。その後、次走に向けての調教中に骨折が判明し、シンジケートが組まれていることからそのまま引退した。

引退後は種牡馬になり、スワンS制覇など短距離で活躍したギャラントアロー、4歳牝馬特別を勝ったサイコーキララなどの重賞馬を輩出した。2011年に種牡馬を引退した後は、十勝軽種馬農業協同組合の種馬所で余生を送っていた。

  • リンドシェーバー
  • (牡28、美浦・元石厩舎)
  • 父:Alydar
  • 母:Bersid
  • 母父:Cool Moon
  • 通算成績:6戦4勝
  • 重賞勝利:
  • 90年朝日杯3歳S(G1)