【天皇賞(秋)】キタサンブラック清水久師「結果にこだわっていい競馬を」

力強い動きを見せたキタサンブラック

力強い動きを見せたキタサンブラック

25日、天皇賞(秋)(G1)の追い切りが栗東トレセンで行われた。

追い切り後、キタサンブラック(牡5、栗東・清水久厩舎)を管理する清水久詞調教師の一問一答は以下の通り。

宝塚記念は「馬自身が走っていない」

-:年内、あと3戦で引退というのが発表されまして、各方面から「寂しいな」などいろんな声が飛んできたと思いますが、反応はいかがですか?

清水久詞調教師:そうですねぇ。でも、仕方ないですね。

-:清水調教師自身はどんなお気持ちだったのでしょう?

清:ずっと前から、いつかこの時が来るのは分かっていましたので、無事なうちに上げてあげればいいなと思います。

-:大阪杯が終わった時点では「来年も走るぞ」と、オーナーからの声もありましたが、段々と意識も変わってきたわけですね。

清:そうですね。

-:泣いても笑ってもあと3戦ということで、まずは今年の春の戦いから振り返っていただきたいのですが、新設された古馬3冠ロード、大阪杯をまず勝たれて天皇賞(春)を連勝しました。振り返っていただけますか?

清:年度代表馬をいただいた後なので、いい競馬をしないといけないというのがありました。その2つはしっかり結果を出せて良かったなと思います。

-:2000mと3200mのG1を連勝するというのもなかなか凄いことだと思いますが。

清:どんな距離も対応してくれますので、素晴らしい馬だと思います。

-:どんな距離にも対応するがあまり、いったいどこが得意な距離なんだろうと思っているファンがたくさんいると思います。

清:その辺は僕も未だにどの距離がベストなのかなというのはありますね。

-:その後は宝塚記念で9着でした。敗因といいますか、あの時は明確な反応があまりなかった気がしますが、清水調教師自身はどの思っていらっしゃるのでしょう?

清:天皇賞から少し間隔がありましたので、しっかりケアを出来ていたつもりでしたが、馬自身が走っていないというイメージなので、ハッキリ敗因は確定出来ないですね。

-:今思えば、走る前にいつもと違うなと感じられたところはあったのですか?

清:特にはないですね。いつもの状態で送り出せたと思っています。

-:去年の秋のジャパンCなどは、「いったいどこまでこの馬は強くなるんだろう」とおっしゃっていましたが、春の時点では完成の域だったのでしょうか?

清:そうですね。今年は、ほぼほぼ古馬になっているのかなという感じは受けますね。

-:そして、宝塚記念が終わった後の様子を教えて下さい。

清:おかげさまで無事に帰ってきましたので、ゆっくりと休みをあげて、秋の天皇賞から逆算するような形で牧場の方でも立ち上げていきまして、これまでは予定通りというか、考えていた通りの調整で来ています。

-:疲れもすっかり抜け切ったという印象ですか?

清:はい。

-:調教に関してですが、帰ってきてから速い時計を何本も出していると思いますが、どのような意図、状況でしょうか?

清:本数もこなしていますし、先週までに速い時計も出ていますので、今日は確かめる程度でいいかと思います。

変則日程に備え早めの帰厩

-:今日の追い切りですが、黒岩ジョッキーを乗せて、併せ馬0.5秒追走で、同入する形になりました。53秒6、12秒7というタイムも出ていましたが、どのようなジャッジを下されますか?

清:予定通りといいますか、馬場が結構悪いみたいですが、それにしては動けていると思います。

-:これまでの春や秋初戦に比べますと、厩舎に帰ってくるのは早めだったのでしょうか?

清:2週間ほど、ちょっと早めに戻しました。

-:では、万全の態勢をということで。

清:しっかりといい状態でいきたいですし、変則開催が続いていたので、右、左周りなど追い日をどういう形にしようかなというのもあったので、ゆっくり帰して、あとで慌てることのないようにしたかったので。

キタサンブラック

リラックスした表情で会見に臨んだ清水久詞調教師

-:これまでは坂路3本追いというのもされていました。今回の秋の調教ではCWで調整を続けられましたが、その意図を教えて下さい。

清:3本乗りは今回はしていないですが、それほど深い意味はないですね。もう鍛えなくても出来上がってますし、あとは息を作ってあげる方が優先かなと思いました。

-:去年の秋は京都大賞典からスタートを切られましたが、今回は天皇賞(秋)、G1からスタートします。改めてお気持ちを教えて下さい。

清:格式ある競走ですし、叩き台という気は全くありませんので、力を出せる状態に仕上げたつもりですので、結果にこだわっていい競馬をお見せしたいですね。

-:休み明けの大阪杯を勝っているように、休み明けでも勝ってしまう強さがある馬ですが、休み明けも本当に苦にしない馬ですね。

清:馬格がある割には休み明けから力を出してくれますので、その辺は同じ事をやっていれば走ってくれるという安心感はありますね。

-:今回は東京の2000mという舞台設定ですが、いかがでしょうか?

清:東京コースは結果を出していますし、距離の2000mも問題ないので、何も心配はないですね。

-:万全の状態で臨む秋初戦ですが、清水調教師の中では少し寂しさもあったりするのでしょうか?

清:もちろんあります。仕方ないですね。

-:一戦一戦噛みしめるようにという感じですか?

清:いい状態に仕上げて、惜しまれる形で3戦を終わりたいですね。

-:たくさんのファンが秋初戦、非常に注目しています。豪華メンバーも揃いましたが、改めて意気込みをお願いします。

清:いよいよ日が経つのはアッという間で、あと3つと発表されましたので、まずは天皇賞でいいスタートを切りたいですね。

-:それと台風が近づいていますが、そのあたりの心配は?

清:また土日といっていますのでね。馬場は僕は気にしていないですけど、ファンのためにもいいお天気で迎えたいですね。

-:1枠1番を引くことも多いですが、希望する枠はあったりしますでしょうか?

清:東京の2000mなので、どの陣営も内めが欲しいと思うでしょうが、こればかりは仕方ないので、どこに当たろうがジョッキーに任せるだけです。