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【朝日杯FS】前走完敗もイイことづくしのカシアス その真偽とは…トレセン密着24時(仮)
2017/12/15(金)

1週前追い切りで浜中騎手も好感触のカシアス
その視点は、ひいき目?公平?定期的なトレセン取材において、良くも悪くも(と言ったら失礼だが……)悩まされるのが関係者のジャッジ。
「良いと思いますよ」
という声についつい乗ってしまうこともあれば、そのコメントが裏腹な結果になることもある。それは、もちろん「競馬」だから。
セパレートコースで行われるわけでもなければ個人競技ではあるまいし、ましてや言語で意思疎通のできない競走馬が主役の世界。それも、複合的な要因から生み出される世界なのだから、一筋縄ではいかないことは誰もが知るところだろう。
ただし、多少能力では見劣りすると思っても、「ここがこうなっていれば、もっと良かったかもしれないな」なんて我々も感じた時に、ホースマンから同じ見解をいただけた際はある種、的中に似た感覚を得るもの。朝日杯フューチュリティステークス(G1)を目前に控えた今、カシアス(牡2、栗東・清水久厩舎)のレースぶりでそれが当てはまる。
この馬は北海道・函館の滞在時に、担当の清水久詞厩舎・吉田光希調教助手へロングインタビューをさせていただき、見事、直後の函館2歳ステークス(G3)を制した経緯はあったのだが、前走の京王杯2歳S(G2)では折り合いに苦しみ、直線でも内にササり気味。レースを見直すと、不思議に感じたものだ。というのも、函館の頃から「血統的に将来は距離の不安も出てくるかもしれませんが、乗りやすさがセールスポイントなんです」と同助手が語っていたから。それ故に道中のロスが気になった。
その点を木曜日のトレセンで伺うと「コーナーも逆手前で回っていましたよね。それに休み明けという面もあったと思います。 ただ、今回はガス抜きができていると思いますよ」と前向きな意見が返ってきた。
聞けば、日頃の調教でもコース調教が左回りで行われる日曜、火曜に「ほぼ乗ったことがない」というのだから無理はない。 敗れはしたが、着差以上に挽回の余地はあると感じていい一戦と判断して良さそうだ。
さらに、「乗った感覚は前回より良くなっている、と浜中騎手も言ってくれていますし、距離克服を目標としたレースぶりを意識してくれてきたようです。それに、今は食いが良くなりましたよね。そこは実感しています。今でも距離がどうかはわかりませんが、マイルはこなしてほしいところ。今回が今後の指針になると思います」と引く構えはないどころか、成長という副産物もついてきたとなれば魅力を感じざるをえない。
ひと叩きの効果、走り慣れた右回り、夏よりも良化、また土曜の雨も決してマイナスに感じないという。今回、陣営のジャッジはひいき目ではなく、逃してはいけないものだと感じた次第だ。
(競馬ラボ・小野田)

カシアスと吉田光希調教助手
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