【2歳馬情報】今週も新種牡馬リアルスティール産駒など良血馬が続々登場!

2歳新馬戦がスタートして3週目。新種牡馬サトノダイヤモンドやミッキーロケット、サトノクラウンなどが勝ち馬を送り出すなど、早速活躍を見せている。今週も新種牡馬リアルスティール産駒に加え、ハーツクライ産駒など良血馬、素質馬がスタンバイしており目が離せない新馬戦が続く。そんな若駒たちを厩舎育ちのPOG好き、数多くの名馬をPOGで指名した達人・山田乗男が紹介していく。

◆6月18日


●東京芝1400m

ウンブライル(牝、ロードカナロア×ラルケット、美浦・木村厩舎)
全兄ステルヴィオ(マイルCS勝ち馬)、全姉ステルナティーア(サウジアラビアロイヤルC2着)。「燃えやすい気性を考慮してまだ目一杯には追われておらず、単走軽めが中心。その気になれば一気にトップスピードに入りそうで、我慢を教えている段階。470キロ前後で均整の取れた好馬体」と現地記者の話。情報通り2週前は単走だったが、1週前は併せ馬を敢行。ウッド5F70秒1-12秒3で古馬オープンと併入。気性を考慮して仕方ないのだろうが、上のステルヴィオ、ステルナティーアはデビュー前にもっと時計を出していたので、その点では物足りなさもある。最終調教に注目したい。鞍上はルメール騎手。

クールムーア(牡、ジャスタウェイ×クールユリア、美浦・矢野英厩舎)
母は新馬勝ち。半姉クールティアラ(3勝)。1週前調教(以降も調教時計は、主に1週前のもの)は5F70秒1と全体時計は遅いが、終い重点に1F11秒1と高速上りでフィニッシュ。レースでも、終いの脚に注目したい。

●阪神芝1600m

ファントムシーフ(牡、ハービンジャー×ルパンⅡ、栗東・西村厩舎)
一つ上の半姉ルピナスリードは新馬2着で、2戦目に勝ち上がり。続くエルフィンSは4着に来ている。調教はCW5F67秒1-10秒9。2週前にも1F10秒9の高速上りをマークし、早期始動の多い西村勢の中でも、現状は一番の内容を見せている。初戦をモノにし、2歳戦線から活躍したい。

ピヌスアモリス(牝、ハーツクライ×フォエヴァーダーリング、栗東・松下厩舎)
母は北米GⅡ勝ち馬。半姉モンファボリ(新馬戦をレコード勝ち)。「反応が良く、スピード豊かな母系の特長が出ている印象。半姉モンファボリはスプリント色が強いが、こちらは父がハーツクライに変わって距離は融通が利きそう」と記者の話。2週前は坂路で52秒1-12秒5、1週前はCW5F66秒4-11秒9と、順調に調教メニューを消化している。姉のモンファボリのように初戦からエンジン全開といきたい。鞍上は松山騎手。

ユハンヌス(牡、Frankel×Midsummer Fair、栗東・大久保龍厩舎)
母はフローラS勝ち馬。半姉サマートゥリスト(現3勝)。ダーレー軍団の中でも、特に評判が高かった一頭である。1週前は一杯に追って67秒2-11秒2で、併せた相手に大きく先着。終いも目立っている。

ガルヴァナイズ(牡、リアルスティール×カヴェルナ、栗東・友道厩舎)
馬主の中でも活躍率が特に高い大魔神・佐々木氏の持ち馬。おじグルーヴィット(中京記念勝ち馬)。調教はCW5F67秒2-11秒8。6Fでは81秒2をマークし、古馬オープンのレッドジェネシスらと併入。さすがに手応えで見劣ったようだが、先輩の胸を借りて程よい負荷がかけられている。

アイスグリーン(牡、モーリス×グリューネワルト、栗東・池添学厩舎)
半姉ディアンドル(重賞2勝)。CW5F66秒8-11秒5で併せた馬に少差遅れたが、余裕を残しているので心配ない。上り時計も上々で、姉ディアンドルのように2歳戦から結果を出したい。鞍上は北村友騎手。

リヤンドメテオール(牝、キズナ×トレラビッド、栗東・中竹厩舎)
半兄ケヴィン(若駒S1着)。坂路を中心に進められ、1週前は坂路54秒2-12秒9。もう少し終いが速くなれば合格点だ。鞍上は川田騎手。

●函館芝1200m(牝馬限定)

エリカフォンテーヌ(牝、モーリス×ラストワルツ、美浦・伊藤圭厩舎)
半姉は短距離で準オープンまで出世しているフミロア(現3勝)。調教は坂路53秒5-12秒0で、2勝クラスに先着。5月後半には坂路52秒4-12秒0を出すまでに進んでおり、仕上がりでも他馬を1歩リードしている。

ラビアンムーン(牝、デクラレーションオブウォー×ラビアンローズ、美浦・嘉藤厩舎)
近親マイネルラヴ(スプリンターズS勝ち馬)。JRAブリーズアップセール3520万円(税込)。時計の出にくい函館ウッドなので目立たないが、上々だった1週前調教から、好勝負を期待できる。

◆6月19日


●東京芝1600m

ビターグラッセ(牝、ルーラーシップ×アンソロジー、美浦・栗田厩舎)
半姉アナザーリリック(福島牝馬S勝ち馬)。「牝馬ながら大柄で迫力ある馬体だが、キャンターにいくとバネを感じさせる軽い走り。性格は素直で扱いやすい印象。父は変わったが姉同様にいい決め手がありそう」と現地記者の話。調教はウッド5F67秒3-11秒5。2週連続で古馬2勝クラス相手に併入と内容の濃い調教をこなしている。鞍上は福永騎手。

グラニットピーク(牡、ダイワメジャー×トレジャーステイト、美浦・林厩舎)
半兄ピースオブエイト(毎日杯勝ち馬)。2週前までは坂路主体だったが、1週前はウッドで5F68秒5-11秒7。外目をまわって、負荷もかけられている。鞍上はルメール騎手。

モンテイゾラ(牡、イスラボニータ×ボエウケテスエーニョ、美浦・高柳瑞厩舎)
祖母ミスエーニョは北米GⅠ勝ち馬。いとこミスエルテ(ファンタジーS勝ち馬)。ウッド5F66秒9-11秒3で、大きく先行した古馬オープンと併入している。前進気勢が強く、調教でもかかる面があるようだが、レースでは騎乗予定の名手レーン騎手の手綱捌きに任せたい。

ショウナンマラマ(牝、ダイワメジャー×ムーンライトベイ、栗東・西園厩舎)
半姉シゲルピンクダイヤ(桜花賞2着、秋華賞3着)、シゲルピンクルビー(フィリーズレビュー勝ち馬)。CW5F68秒8-13秒2で併せた相手に遅れており、もう少し時計を詰めていきたい。

スカイラー(牡、Saxon Warrior×トレジャリング、美浦・国枝厩舎)
母はアイルランド、北米でそれぞれGⅢ勝ち。調教はウッド5F66秒8-11秒5で、併せた相手に手応えで優勢だった。国枝厩舎なので初戦は微妙だが、初戦から好勝負できるだけの調教はこなしている。

マイネルケレリウス(牡、ルーラーシップ×マイネカンナ、美浦・奥村武厩舎)
母は福島牝馬S勝ち馬。半兄マイネルズイーガー(4勝)。調教はウッド5F67秒6-11秒7。この1本を含め、ウッド調教はほとんどが11秒台で上がっている。

グランベルナデット(牝、キズナ×ラブリーベルナデット、美浦・大竹厩舎)
母は北米GⅡ勝ち馬。調教はウッド5F66秒5-11秒6。2週前の69秒2から大幅に時計を詰め、良化が窺える。鞍上は戸崎騎手。

●東京ダート1400m

ナイトキャッスル(牡、シルバーステート×サダムグランジュテ、栗東・音無厩舎)
母は1400m以下で5勝し、オープンまで出世。半兄はダート短距離で現3勝のロコポルティ。2週前に坂路51秒3を出し、1週前はCW5F65秒1-12秒4。6Fは80秒を切る好時計で、古馬2勝クラスに大きく先着。新馬戦から期待して良さそうだ。鞍上は戸崎騎手。

ラリーレイド(牡、マジェスティックウォリアー×スーブレット、美浦・萩原厩舎)
おじベストウォーリア(交流GⅠ南部杯2勝)。ウッド5F66秒4-11秒5の好タイムをマークし、デビュー勝ちへ向け前進中だ。鞍上はルメール騎手。

マスグラバイト(牡、ヘニーヒューズ×トリプライト、美浦・高木厩舎)
母は3勝。おじダンビュライト(GⅡ2勝、皐月賞3着)。ウッド5F68秒4-11秒7。走りに矯正が必要な部分もあるようなので、まだまだ変わり身の余地は大きい。鞍上はレーン騎手。

スクーバー(牡、ヘニーヒューズ×ソロダンサー、美浦・武藤厩舎)
母はダート短距離で3勝。ウッド5F67秒6-11秒8で、大きく追いかけた古馬2勝クラスと併入している。鞍上は武藤騎手。

サグアロ(牡、ヘニーヒューズ×ミリオンセラーⅡ、栗東・高野厩舎)
近親バーディバーディ(ユニコーンS勝ち馬)。終い重点の調教が多かったが、1週前は坂路52秒6-12秒6と全体時計も詰めてきており、初戦から勝負が見えてきた。

●阪神ダート1200m

エクロジャイト(牡、ヘニーヒューズ×オージャイト、栗東・安田隆厩舎)
母はダートで3勝。おじブライトバローズ(5勝)。調教はCW5F68秒5-11秒7。2週前もCW5F67秒0を出しており、仕上がりは順調だ。鞍上は北村友騎手。

クロニオス(牡、ヘニーヒューズ×オーシャンビーナス、栗東・西村厩舎)
おじカンパニー(天皇賞・秋、マイルCS勝ち馬)、ヒストリカル(毎日杯勝ち馬)。CW5F67秒4-11秒1で併せた相手に遅れたが、終い11秒1が出ていれば十分だ。鞍上は岩田望騎手。

マイネルフォーコン(牡、アジアエクスプレス×マジックシアター、栗東・五十嵐厩舎)
母はフラワーCで3着。調教は坂路51秒7-12秒4。2週前にも坂路52秒1-12秒1、3週前は52秒9-11秒9と好時計を連発し、デビュー戦勝利へ向け準備は整っている。鞍上は和田竜騎手。

●函館芝1200m

サンライズフォルス(牡、マクフィ×アンセミス、栗東・羽月厩舎)
おじチェスナットコート(日経賞2着)。5月26日にCW66秒1-11秒9、6月2日に坂路51秒3-12秒3と好調教を連発。既にできあがっていると思われ、直前は軽めでも大丈夫だろう。鞍上は丸山騎手

スプレモフレイバー(牡、ダイワメジャー×キャレモンショコラ、美浦・久保田厩舎)
母は4勝。半兄サイクロトロン(現4勝)。美浦で水準レベルの時計はクリアして函館入り。母も兄もスピードを生かしオープンまで出世しており、本馬も1200m戦からスタートだ。鞍上は吉田隼人騎手。

◆新規入厩


オープンファイア(牡、ディープインパクト×ゴーマギーゴー、栗東・斉藤崇厩舎)
母は北米GⅡ2勝。セレクトセール3億3000万円(税込)

ジャスティンレオン(牡、ハーツクライ×ダイワパッション、栗東・杉山晴厩舎)
半兄エポカドーロ(皐月賞勝ち馬)、キングストンボーイ(青葉賞2着)

マキシ(牡、エピファネイア×ラキシス、栗東・辻野厩舎)
母はエリザベス女王杯勝ち馬

シュバルツガイスト(牡、キタサンブラック×フリーティングスピリット、美浦・国枝厩舎)
半兄ミッキースピリット(4勝)、半姉メメントモリ(現3勝)。セレクトセール1億2100万円(税込)

スヴニールデジール(牡、ハーツクライ×ゴールディーエスポニー、栗東・友道厩舎)
母は北米GⅠ2着

インクルードダイヤ(牝、サトノダイヤモンド×シーズインクルーデッド、栗東・武英厩舎)
半兄サンデーウィザード(新潟だ焦点勝ち馬)、ヒースインラブ(ダービー卿CT勝ち馬)、ドゥラモンド(現3勝)

キュムラス(牝、ロードカナロア×アドマイヤリード、美浦・池上厩舎)
母はヴィクトリアマイル勝ち馬

ジョアジョルナータ(牡、リオンディーズ×エターナルブーケ、美浦・高橋文厩舎)
半兄ソウルラッシュ(マイラーズC勝ち馬)、おじホラボクディープ(青葉賞勝ち馬)

ダノントルネード(牡、ハーツクライ×シーウィルレイン、栗東・中内田厩舎)
母は豪州2歳牝馬チャンピオン。セレクトセール1億8150万円(税込)