【秋華賞】ブエナビスタの前例あり!アンカツが語る「リバティアイランドの不安要素」

ダイワスカーレットで秋華賞を勝っている安藤勝己さん

ダイワスカーレットで秋華賞を勝っている安藤勝己さん

秋のG1開幕戦、スプリンターズSも的中スタート!

昨年の秋華賞を◎スタニングローズから大本線でズバリ仕留めた「アンカツ」こと安藤勝己さんが、秋華賞(G1、京都芝2000m)を元ジョッキーの視点から鋭く予想します!

アンカツさんは2007年の秋華賞をダイワスカーレットで勝利。今週も信頼度バツグンの予想をお見逃しなく!

☆ポイント☆
  • リバティアイランドの不安要素

今年の秋華賞は能力どおり走れば、リバティアイランドで仕方ないやろね。

もしも取りこぼす場面があるとすれば、オレがブエナビスタで牝馬3冠に挑んだ2009年の秋華賞と同じパターン。あの時は内枠(2枠3番)がアダとなり直線で脚を余してもうた(※2位入線も道中で他馬の進路を妨害したとして3着降着)。

絶対能力が違うリバティアイランドにとっては、包まれるリスクがある内目の枠(3枠6番)より、2018年アーモンドアイ(5枠11番)や20年デアリングタクト(7枠13番)のように、外目の枠に入った方が競馬はしやすかったはずや。

それでもこれだけの馬に直線の短い京都内回りコース替わりや、包まれてどうこう言うんは、それこそヤボな話と違うか?

桜花賞のように直線だけの競馬に徹しても結果は付いてくる。牝馬3冠がかかるプレッシャーも大舞台に強い(川田)ユウガなら克服してくれるはずやて、焦点は相手探しでエエやろ。

その候補もある程度決まっていて、最近の競馬界では当たり前になった前哨戦を使わないG1直行の「前走オークス組」が圧倒的や。

▼秋華賞前走レース別成績(過去5年)
オークス[4-1-1-10]複勝率37.5%
紫苑S [1-3-0-17]複勝率19.0%
ローズS [0-0-3-21]複勝率12.5%

昨年こそオレが◎を打って仕留めた紫苑Sの勝ち馬スタニングローズが勝ったけど、そのスタニングにしてもオークス2着馬やし、春の実績組が有利なことに変わらん。外厩仕上げが定着した近年は休み明けでも割引材料にならんからね。

特に最近は重賞昇格後に出走馬のレベルが上がった紫苑Sはともかく、かつて王道ローテだったローズS組の不振が際立っとる。ローズSは1着馬以外ほとんど通用しとらんで、東西トライアルの結果を見ても今年はオークスからの直行馬を上位に取りたい。

今年の出走馬やとオークスを6馬身差で圧勝したリバティアイランドは別格として、2着ハーパー、7着コナコースト、9着ドゥアイズの全4頭が直行組や。

この中やとオークスはスタートで不利を受けて出遅れたコナコーストは、本来の先行策が取れれば侮れん。2枠4番とお誂えの絶好枠を引いたで、桜花賞2着の再現があるかもしれんで?(元JRA騎手)