【フェブラリーS】今年はハイペース!速い流れを味方につけた逆転候補

悲願のG1制覇を狙うウィルソンテソーロ

悲願のG1制覇を狙うウィルソンテソーロ


テレビ東京の競馬中継で解説を24年務め、数万レースを見てきた元JRA騎手・吉沢宗一さん。プロの視点でメンバー構成などから展開を描き、"未来予想図"をつくります!

今週はフェブラリーステークス(G1、東京ダ1600m)。展開面での攻略ポイントはこの2つです。

攻略ポイント
  • <1>序盤から速い流れでハードな展開
  • <2>乾いた馬場ではパワーとダート適性

逃げるのは⑮ドンフランキー。1200~1400mで安定して逃げられるスピードがあって、溜めて持ち味が生きるタイプではありませんから、ここも自分の競馬に徹するでしょう。

これに続くのが①イグナイターや④ドゥラエレーデ、⑦ガイアフォース、⑨ペプチドナイル。

内の馬からすると、前に入り込まれたら位置をズルズルと下げざるを得ないので、無理をしてでも自分のポジションを取りに行く必要があります。芝馬たちも砂を被りたくないから、前目で運ぼうとするでしょう。

逃げ馬、それに続く先行馬たちのレースぶりをイメージすると、序盤はハイペースを想定していいでしょう。

向正面

↑⑮

↑①④⑦⑨
↑②③⑤⑥⑪⑭

↑ ⑧⑯
↑ ⑩⑫⑬

速い流れに付いて行けるかどうか。付いて行きながら脚を溜められるかどうか。いかにも総力戦になりそうなタフなレース展開が想像できます。

⑤オメガギネスは好位での競馬が続いていますが、なかなかのパワーの持ち主で、ペースを見ながら運べる自在性があると見ています。鞍上はルメール騎手ですからペース判断を誤ることなく一歩引いた位置で上手く流れに乗るでしょう。

⑭ウィルソンテソーロは行きたい馬を行かせた直後辺りで追走。外から被されず、自分のリズムで追走できる外枠は絶好と言えます。誰にも邪魔されず余すことなく能力を発揮できそう。

乾いたダートは細かい砂の上でグッと踏ん張るような力の使い方も必要。ダート経験のある馬、ダート馬らしいゴツい体付きでないと厳しいという見立てです。末脚も伸び切れないので、中団くらいには付けておきたいところ。余程展開が向けば、更に後ろからでも届くでしょう。

直線入口

↑⑮
↑ ①④
↑  ⑤⑦⑨
↑②③ ⑪⑭
↑ ⑥
↑  ⑧⑯⑩
↑ ⑫  ⑬

勝負所でもやっぱり前には入られたくない。前へ前への意識は序盤からずっと続きます。力の要る乾いた馬場でそんな走りをすれば、どの馬にとってもハード。最後は、パワーとスタミナで勝る馬が生き残るような戦いになります。

スタミナと切れ味を兼備していて、仕上がり面でも信頼できる⑭ウィルソンテソーロを中心視。自分のリズムで走りたいタイプで、外枠を引けたことがとても大きいです。ペースを見ながら追走して、動きたい時に動いて差し切りを狙います。

馬格があってパワフルさが目立つ⑪キングズソードも軽視できません。パワーで押して押してというタイプで、タフな流れでどの馬もバテてきたところからのもうひと押しが期待できます。

どちらも中距離タイプの戦績ですが、ある程度前に行けるのであればマイル戦にも対応可能です。

本命候補:⑭ウィルソンテソーロ

穴馬候補:⑪キングズソード

展開予想でおなじみの吉沢宗一さんがレース発走直前のパドックで、よく見える5頭をX(旧Twitter)で配信しています!

吉沢宗一のツイートを見る

(元JRA騎手)